第18話 最初に作ったものは?

製紙工場を後にして、馬車の中


「メアリーさん」

「はい? どうかされましたでしょうか~」

「先ほどの蒸気機関を入れた製紙工場も見たいのですが、可能でしょうか?」

「はい、確認しておきます」

「あと、別件ですが、明日武器弾薬庫のご報告をしたいのですが……」

「それですね、明日は領主館で昼食をとることになってます」


お、メアリーさん良いですね!


「わかりました、あとのりって転移者寮にありますかね?」

「ありますよ~、手紙の封に使ってます」

「それはよかったです」


東から中心へ馬車で戻ったところで、自分は馬車を降りお別れした


転移者寮へ向かう途中、薬師ギルドで魔力草20枚とポーション瓶20本を銀貨2枚で購入

あれ? とうとう所持金が銀貨20枚になってしまった……

明日の提案次第で今後が決まりそうだ


その前に、あれを作ろう


そうこう考えているうちに、転移者寮へ着いた


「おかえりなさいませ」

「ただいま戻りました、マリーさん、今日は後自室で作業しますが、のりってありますでしょうか?」

のりですか? にかわではなく?」

のりです、でんぷんの」

「なら、机にある小瓶の中に入ってます」

「ありがとうございます、確認します」



自室に戻り、机の上を確認、あ~この瓶かな?

瓶のふたを開けると、のり独特なにおいがする、手に取ると白いあののりだった


よし、早速あれを作るために、

アイテムボックスから、先ほど購入した板紙1枚を机に置き

机の上にある、鉛筆と定規を持ち、目印を書いていく


「結構難しいな、展開した形がこれだから……、あと中に入れる仕切りの数って短いのが4枚で、長いのが2枚か……」


目印を付けた、上差込下組式になった、

あ、蓋ロックと指穴もつけなきゃ…

おっと、糊代のりしろ忘れてた


出来上がったら、ハサミとカッターで切って、仮組する

仮組も問題ないので、一応型紙として、展開状態のをもう一つ切り取っておく


最後に、のりづけしくっつける

少しのりが緩いので、魔力で温めてくっつくのを待った


「次にあれを作ろう」


板紙3枚を取り出し、1枚を波型にウエーブさせる

ウェーブの上下にのりをつけ、残り2枚で張り合わせる


よし、段ボール紙ができた


そして先ほど作った箱と同様に今度は段ボールの箱を作る


こっちも仮組チェックし問題ないので、展開状態の型紙を取っておく


あとは、のりづけし、くっつける


オッケー、これで明日の提案ができる


アイテムボックスに入れて終了




「食事の時間になりました」


4日目の晩御飯は餃子、ごはん、味噌汁、サラダだった


毎日サラダが出てくるのはありがたいな

現代でも、毎日サラダが食べられるのは結構裕福で、アメリカではそもそも人口に対して野菜の供給量が少ないため、サプリでビタミンを取るようアドバイスされてるからね


餃子はしっかりニンニクが効いた餃子で、具はひき肉、キャベツ、ネギで作られていた

後驚いたのは、ラー油があったこと、唐辛子も入っているので食べるラー油に近い、油は?……常温で油なので、動物系ではないはず……、なら大豆かな?


うん、ご飯と合う、今日も美味しいものをありがとうございます


「ご馳走様でした」


と言って、自室に戻る

今日もポーションを作りながら時間をつぶし3本ほど完成したところでベッドに入り4日目を終える


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