第20話 報告と改善提案
「では、武器弾薬庫の状況を」
アントニオさんから報告を求められる
「かしこまりました、武器弾薬庫12か所すべてに不足があり、全体で1962発不足していることが判明しました、各武器弾薬庫毎に不足している弾数はこちらの表にまとめました」
そういって、まとめていた表を渡す
「ふむ、1962発か…どんな感じでしたかね?」
「箱毎の不足状況ですかね?」
「そうです」
「箱はほとんど5000発と一致しませんでした、だいたい数発から数十発少ないもので、たまに数発多いものがありました」
「なるほど」
アントニオさんは黙ってしまった
うん、そろそろかな
「アントニオさん、よろしいでしょうか?」
「はい? あ、ああどうぞ」
「これを改善するための案を考えてきましたが、興味ありますでしょうか?」
「おお、それはありがたい、是非に」
「かしこまりました、アイテムボックスを使いますね」
「はい」
アイテムボックスから、昨日作成した紙箱と段ボール箱、型紙を取り出す
「解決方法の案は弾を小分けにして保存していくことです、小分けにする案としてこちらのような箱に10発づつ入れていくというのはいかがでしょうか」
「ちょっと入れてみますね」
アントニオさんは、引き出しからスナイドル弾を取り出し、指穴を使って紙箱を開け、10発ほど紙箱に入れ蓋ロックを使って封をする
封をした後、上下左右に揺さぶったり、ひっくり返したりする
次に、段ボール箱も同様にスナイドル弾を入れ、封をした後、上下左右に揺さぶったり、ひっくり返したりする
「ふむ、どちらも良いものですね、どうやって作っているのですか?」
型紙を見せ
「どちらも、板紙から作っております、板紙をこちらの紙のようにカットしたものが、こちらの紙箱のもとで、この部分を糊づけすることで箱になります。さらにこちらの段ボール箱というのですが、この箱は板紙を3枚張り合わせて作った紙をさきほどと同様にカットしたもので作っております」
「おお!」
アントニオさんは、喜んでる
「ただ……」
「ただ?」
「これで、武器弾薬庫すべての弾を入れるためには、板紙が足りません」
「手持ちで何箱できるのかな?」
「紙箱の方で96箱、段ボール箱で32箱しかできません」
「木箱1箱分も入らないのか……」
「おそらく、ジェームス製紙工場の力を借りることになりますが、専用の工場を用意すれば、対応は可能だと思います、板紙だけですが……」
「板紙だけ?」
「紙箱や段ボールも専用の工場が必要です、特に糊を塗って箱を作るところは手作業になりますね」
「どんな工場を?」
「まだ検討中です、ただ最近できた石炭を使った蒸気機関とは違う動力を作った後で考えた方がいいと思ってます」
「ふむ、費用は必要かな?」
「今回の調査費用でまだ足ります、不足したらメアリーさんを通してご相談することでいかがでしょうか?」
「わかった……、で、こちらが調査の費用だ、税は抜いてある」
「ありがとうございます、金貨1枚と銀貨9枚いただきました」
「では、工場の件期待してます」
「はい」
執務室を後にした
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