第2話 タカハシ、イグアスに建つ!
ボッシュートという感じでいきなり地上へ
周りは草原ちょっと向こうに森が見える
草の丈は膝くらいまであるので、何がいるのか判らない
その草が揺れた
「やべ! まずはアイテムボックスの中を」
アイテムボックスには
・回復ポーション×5
・マジックポーション×5
・スタミナポーション×5
・魔力銃
が入っていた
アイテムは他になし、お金の確認は後!
背中のリュックには武器になるものは入ってない
「え!? これで戦うの!? マジですか!?」
魔力銃を取り出し、右手で持ち、左手を添える
片手で持つなんてことはしない、何等かの拍子に落としたら最悪な事態になる
ましてや銃はちょっとしたことで照準がずれるので、両手で持たないとダメである
「マップは!?」
次にマップを表示する
周りを確認すると、揺れた草の反対側に道がある
急いで走る
道は馬車が双方向で通るくらいの道幅5~6メートルくらいの間隔がある
いかんいかん、マップで周りを確認
揺れた草はマップに赤色でポイントされそのままガサガサと音を立てながら近づいてくる
念のためほかに赤い点がないことを確認し、再度魔力銃を構える
ガサッ
音とともに角の生えた兎が現れた、これまた異世界テンプレのホーンラビットである
道路と草との間に段差があり、それを飛び越えてきたのだろう、着地するところに目測を合わせ照準を合わせ、トリガーを3回引く
シュッ、シュッ、シュッ
火薬の爆発音ではなかったが、そんな音が聞こえた後
当たった……
運よく1発頭に当たった、当たったところに銃創のように穴が開いている
ホーンラビットはじたばたしながら、向かってくるがやがて動かなくなる……
周りは結構な血の海、靴に血が……
「♪レベルアップしました」
「♪レベルアップしました」
「♪レベルアップしました」
「♪レベルアップしました」
お、レベルアップしたか……っとその前にマップを確認し赤い点がないことをチェック
周りに敵はいないようだ
さて、この兎どうしようか……
確か体積の6分の1くらいの出血で死ぬんだっけ
じゃぁもう3リットルくらいでていそうだから問題ないと思われる
血が服についちゃうのは勘弁なので、アイテムボックスに直接入れたい
お、血ごとアイテムボックスに入った
アイテムボックスを見ると
ホーンラビット×1
お、入った、解体はしてくれないか……
ついでに、リュックも入れておこう
「♪チュートリアル『モンスターを倒そう』をクリアしました」
え!?
これチュートリアルだったの!?
説明なしですか?
う~ん、ステータス見れるかな?
周りになにもいないことを確認し、マップOK、周りOK、上OK
では見てみよう
「ステータスオープン」
思った通りステータスが表示された
名前:シンジロウ・タカハシ
種族:転移者
性別:男
職業:なし(イグアス・管理者)
年齢:24歳
Lv:1 → 5
HP:20 → 36
MP:7(10) → 17(20)
STR(筋力):9 → 21
DEF(防御力):8 → 15
INT(賢さ):33 → 46
AGI(素早さ):5 → 12
LUK(運):3 → 5
スキル
ユニークスキル 万能言語・万能読み書き・メンバー全員獲得経験値10倍・イグアスランキング・地球Webブラウザ(検索・閲覧限定)
スキル 世界地図・アイテムボックス・鑑定LV3・調合LV1・鍛冶LV1・魔力制御LV1
イグアスランキング:89位
特記事項
チュートリアル中(1/3)
神からの伝言
無事たどり着いたかな、チュートリアルの最後で待ってるよー
まーこんなもんですよね、現代日本人なら
あと、MPが3減ってる、魔力銃は1発MP1か……
ふむ、よく見ると結構スキルついてるな
もう一つウィンドウがあり、そっちはチュートリアルと書いてある
チュートリアル
街に入ってみよう!
・世界地図を出す
・地図をピンチして拡大・縮小
・目的地を見つけたら移動
・検問後街に入る
おっと、ご丁寧にやることが箇条書きだ、じゃそのままやるか
「マップ」
地図が出た、ドラッグして中心に持ってきて、親指と人差し指でピンチすると、縮小される
目的地は青色のマーカーで示されている、街道に沿って南か、距離は、10キロくらい
「大体2時間くらいか……」
太陽の位置は上、え? 昼くらい? 宿を探すとかするなら急いだほうがいい
街道沿いに歩いて……
ふと、アイデムボックスのスタミナポーションが気になった、これ飲むと翼が生えるかな?
スタミナポーションを鑑定してみる
スタミナポーション
品質:高
効果:疲れにくくなる
効果時間:2時間程度
お、これいいかもしれない
試しに飲んで、全力で走ってみる100mちょっとくらいか、時間にして20秒弱
「おー全然疲れない」
このまま走って街を目指す
街まで30分くらいかなと思いながら、気楽に走った
マップを開きつつ走っていると、赤色の点と灰色の点が複数現れた
いやな予感がしつつも、近寄っていくと長い馬車が見えた
これ、中の座席がバスのように前向きになっており、複数人座れるようになっているので、駅馬車だ
駅馬車の前方に丸太で道が塞がれており、いったん戦わないと駅馬車は動けそうにない
相手はゴブリン、マーカーは5つ
ゴブリンの武器は弓矢と短剣
一方駅馬車は御者席から銃を構え、さらに馬車の上に用心棒らしき人も銃を構える
銃はレバーアクション式、木製の銃だ
さながら西部開拓史の様相だ
……この世界、拳銃あるのかよ、しかも複数装填できるものか………………
まぁ、武装の差で馬車が勝つよな……
と思ってたら、用心棒の銃がジャムったらしい
用心棒から
「最新式の銃なのに!」
という悪態が聞こえた気がした
これ助けたほうがいいな……
木の上で弓矢を構えているのが2匹、その片方に狙いを定め、3発撃つ
ドサッ
木の上のゴブリンに命中し、ゴブリンは木から落ちる
さらにもう1匹のゴブリンめがけて3発撃つ
こっちも命中、あとは短剣をもって馬車に近寄るゴブリンを、と思ったら御者席の銃が1匹とらえた
残りを自分と御者席の銃が仕留める
仕留めた後に聞きなれたアナウンスが……
「♪レベルアップしました」
「♪レベルアップしました」
自分は終わったことを確認し、歩いて馬車に近寄り
薬莢を回収している御者に話す
「よけいなお世話だったかな?」
「いいや、助かったよ」
「あっちは?」
「おそらく、魔石を回収しているはずだ」
用心棒のほうを指さすと、答えてくれた
魔石か……金になるかもしれないが、ここは急ぐか
「すまん、急ぎの用があるので先に行く、魔石は面倒代と思ってくれ」
「? そうか、わかった」
そういって、走っていく
「速ぇぇ! 何もんだ? あいつ」
そんな言葉が聞こえたような気がしたが、無視してダッシュした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます