第49話 紙の漂白 その2

薬師ギルドを出たときにメアリーさんが話す


「では、紙の漂白は明日でもできますでしょうか?」

「できますね」

「ちょっと戻りますね」


メアリーさんは薬師ギルドに戻る、1分ほどしないうちに出てきた


「薬師ギルドに紙の漂白についての特許申請をお願いしました、実験の時にジェームス製紙工場まで来ていただけるそうです」

「ありがとうございます」

「後はジェームスさんとの調整ですが、こちらでしますね」

「お願いします」

「では私は領主館へ戻りますので」

「わかりました」



馬車でティアラ魔道具店まで送ってもらいメアリーさんと別れる


「ティアラ、少し奥の作業場貸りるよ」

「いいよ~」


作業場で作るものは過酸化水素水とそれを入れるガラス瓶だ


ガラス瓶の材料は珪砂、ソーダ灰、石灰、それと色を出すための素材だが今回はビール瓶みたいに茶色にするため硫黄を混ぜる


1リットル入るサイズで蓋はポーション瓶と同様にガラスで作る、当然蓋と瓶のガラスが触れる部分はすりガラスにして摩擦力を高めておく


やはり魔法で全部やっちゃうのは楽だな


最後に濃度30%の過酸化水素水を作って瓶に入れた後、2本ともアイテムボックスへ


そうこうしていたら、メアリーさんから伝言が、明日の朝ジェームス製紙工場で紙の漂白を実演することになったらしい


過酸化水素水作っておいてよかった


伝言を持ってきてくれた人に了解したと返事をを返し、必要なアイテムのチェックをする


・過酸化水素水 濃度30% 2リットル

・苛性ソーダ 濃度50% 1リットル


あ、苛性ソーダは濃度50%か、

パルプ重量1キログラムに対し必要な濃度50%苛性ソーダは 1000g×0.03÷0.5=60g

パルプ重量12キロだと720グラム……よかった、足りるな


準備完了では転移者寮へ帰りますか


帰る前に明日どうするかティアラに聞くと、製紙工場まで来るそうだ


「じゃ、また明日」

「ああ、明日」


挨拶してティアラ魔道具店を後にする



その後、転移者寮で夕食を食べ、自室に戻りベッドに入った

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