今を生きる大人たちに捧ぐ、バトル少なめ現代獣人ファンタジー
獣の頭を持った亜人「人獣(ウェアビースト)」。
現代ではその存在は公的に否定され、都市伝説となっている。
しかし、人獣は実在した!
彼らは同じ獣を祖に持つ者達で寄り集まり、細々とその血脈を維持している。
相賀赫真は虎の頭を持った人獣「ウェアタイガー」の一族であり、その互助組織「虎群会議」の一員でもある。
今では血も薄まって獣の姿を取る事も出来ず、ただ廃れゆくばかりの血族の誇り。
赫真はそんな中でも珍しい、満月の晩に獣頭人身に変身できる「先祖返り」である。
月夜の晩に変身するような体質では普通の生活を送れるはずもなく、私立探偵という特殊な稼業に行きついた。
日々舞い込む、人獣にまつわる事件の数々。
赫真は飄々と仕事をこなす。強者として生まれついたからこそ、暴力を嫌いながら。