千猫菜

日々に疲れた！ 会社はブラック！ 彼氏に浮気された！ 残されたのは少しの貯金とフレンチブルドッグの愛犬ブッダ(通称ブータン)だけ。 ひろみは思う。 ブッダのように、何にも縛…

耳鳴り、悪寒、這い回る音。 東北地方の山村で生まれ育った私が、これまでに経験した「よく分からないもの」のお話。 ※作中の出来事は実際に体験したことですが、内容の性質上ある程度…

ある男子大学生が語った怪談。 その裏には恐ろしい秘密が隠されていた。 思わぬ真相が過去、未来、現在を行き来して徐々に明らかになっていき最後は狂気の淵へ。 （※冒頭の主人公が語…

私が執筆しているオリジナルホラー作品の短編集になります。 怪談・ほん怖・意味怖・ヒトコワなどなど…様々な作品を投稿しています。

　私は『推理名人』な喫茶店のマスター。どんな謎でもエレガントに解いてみせる。 　この『過疎地の村』で営まれる店の中で、私はこれまでに数多くの謎を解き明かしてきた。 　そして今日…

忌み子として生まれ、無価値と罵られ、笑うことや謝ることしか出来なくなっていた少女。 そんな少女の元に現れたのは、王都の魔導具師。 彼の手を取った少女の背中には、十色《といろ》に輝…

売れない舞台役者、東谷直哉はある日を境に駅で「顔に穴のあいた車掌」を見るようになる。東谷が先輩に紹介してもらった、「オカルト関係の相談に乗ってくれる大学生」という門一は、一見霊感…

以前掲載して削除していた作品をリメイクしました。 暗く悲しい男女の物語です。

　入水自殺を図った主人公の文は、目を覚ますと銀鱗島という因習の残る離島に流れ着いていた。 　銀鱗島では鱗生病《りんせいびょう》という死に至る病が流行っており、文も来て早々にそれ…

【まえがき的なやつ】 『カクヨムコンテスト10【短編】』への参加作品です。 【あらすじ的なやつ】 カテゴリーはホラーかなと思ったのですが、コンテスト募集要項のエッセイ・テーマ例…

当作品には、阪神・淡路大震災に関する記述が含まれています。 当作品には、水を扱った記述が含まれています。東日本大震災や昨今の豪雨被害等を想起させる可能性があります。 それらの記述…

中学校教師になって二年目の江藤渚は、駅のホームから飛び降りようとしていた。一歩踏み出せず深いため息をつく。中学校へ出勤すると教頭が鬼の形相で飛んできた。受け持ちの生徒である溝田由…

【まえがき的なやつ】 『カクヨムコンテスト10【短編】』への参加作品です。 実話をもとにした作品ですが、そんなに怖くはないです。不思議で奇妙な話という感じです。 【あらすじ的な…

廃れたバーの片隅で、少年は今日も日常にひそむ地獄の相談を受け付ける。 お代は結果が出てからの後払いで結構。助言を聞くか聞かぬかもお客様の自由。ただし、支払いをケチるとその後どうな…

「罪深い人の想いが創り出した、人の心から産まれた、人ならざるモノ――鬼だ」 人の世に潜む怪異 それは決して唐突に産まれたものではなく 人が人であるゆえに 人が人で…

許婚だったわけでもなければ、夫が勝手に籍を入れていたわけでもない。 でも「知らないうちに決められていた」としか言いようがない結婚についての話です。 -------------…

【感謝88.5万PV突破!!】 物語創作に関する本を多数出版してきたフィルムアート社の中の人が、自社の本を徹底的に読み込み、それらの本の中から小説を書くために本当に必要なポイント…

物語を書こうとすると、色々な疑問や問題にぶち当たる。 そんなこんなを、悩み、調べ、考え、時には体当たりで解決していく、とある作者のお話。 ★タイトルに『★』マークがある話は作…

高校二年生の嶋津和奏（しまづわかな）はシングルマザーの母、真理子と共に深見市の中古マンション「ロイヤルステージ深見」で暮らし始めた。ある夜、部屋の中で壁をとんとんと叩く音が聞こえ…

男は幼い頃から、視界に入った光景に潜む『悪意』の味が分かる。 そして舌に痛みが走るほどの『悪意』を自宅近くの公園で感じた。 （人の生活圏でこんな迷惑極まりない『悪意』をばら撒き…

２００５年　平成１７年。ある夏祭りの日。小さなボロいお社でお参りをした時、彼女は名前を失った。■■■■。彼女の名前は己の口からも、他者の口からも自分の名前は聞こえなかった。やがて…

　大正、昭和二つの時代に、本当にあったかもしれないお話を集めた、短編集。決して、楽しい話では有りません。

雨音の微かに滲む暗い夜、夢とも現実とも曖昧な薄闇の中でベッドの傍らに影のように立っていた『そいつ』から、話を聞いて選んでほしいと頼まれた大学生・佐倉。 あり得ないはずの思い出話と…

種子島に、今も残る若狭姫の伝説。火縄銃のネジとひきかえに異国人の船に乗った若狭。その真相が今明らかになる。

江戸時代のもっとも有名な怪談である『死霊解脱物語聞書』 だが本当はこんなことがあったのだ、というお話

電車で実家に帰省する途中、何気なく置かれた雑誌を捲った。 そこには、●●峠に出るという鬼火の噂が紹介されていた。 その時、不思議な男が向かいに座った。その男に導かれるように窓の外…

　私は貧乏神だ。お気に入りの『アスミ』の家へ向け、現在は帰宅途中。 　小銭をドブに落とさせたり、家電を故障させたり、そうやって家計を圧迫させていくのが私の持つ力。アスミのお小遣い…

　本作品は、夢野久作の著書『ドグラ・マグラ』をオマージュした本格ミステリ作品です。 　なお、『ドグラ・マグラ』を未読の方も、本作品を推理・考察することが可能になっております。 …

かつて怨霊や悪霊を祓い除霊を行い、人々を救っていた特殊な能力を持つ美しい『青い目』を持つ巫女が、時をこえて悪霊の『邪眼の巫女』として蘇る。 ある者は仕事、ある者は好奇心、ある者…

昭和初期、神保町で働く青年・西宮龍之介は不思議な古書店に出会う。 その店の名は「怪奇庫」。店主は誰に対してもぞんざいな口を利く不思議な青年である。 その店で古書を買ったことから、…

烏乃書店はオカルト系の本を取り扱う古本屋。民俗学からホラー小説、怪談に都心伝説やスピリチュアルまで。人の想像力が生み出した奇なるもの、怪なるものなら何でも取り扱う。店主である沙也…

泉名(せんみょう)探偵事務所に舞い込んだ奇妙な依頼。それは、「ダイダラボッチの足跡」と呼ばれる池で目撃された、謎の影の調査だった。 依頼人、木島奈津子の話に寄ると、真冬の早朝、足…

【1万PV＆おすすめレビュー60件越え感謝】 『初田サヨリ編』完結。恨まれ主人公と嫌われヒロイン、拗れきった2人のほんのりホラーな青春恋愛模様。 平成初期、高校二年の夏休み。人…

特撮ヒーロー番組の敵側に憧れる妹の千亜。 一度言い出したら止まらない小さきモンスターを宥める為に兄が思いついた策は、話題のフルダイブ型VRMMORPG【プログレス・オンライン】で…

小国の「姫」として生まれたエラは、農民一揆により両親が殺され一人亡命し西国に出された。 そこの意地悪一家にこき使われるが「纏足」にて西国の王に見染められる。 ”やっかみ”を受けた…

「６丁目の沼って知ってる？　何を沈めても、浮かんでこないんだって」 夫を殺害した主婦、ライバルが邪魔なアイドル、禁断の恋に悩む女、そして『沼にまつわる不可思議な記憶』を思い出した…

地方都市にある築５０年以上のボロアパート『夕暮荘』。 そのアパートに越してきたのは、人生に疲れ切った２０代後半の鈴木一朗。 仕事でもミスを繰り返し上司からもこっぴどく怒られ、同期…

お題で執筆!!短編創作フェス投稿作品 テーマ『雪』

お題、雪をテーマに書きました。鬼婆が主役のギリギリ10000文字以内の短編小説です。 あらすじ 矢座スミコは母親思いの息子夫婦、可愛い孫に囲まれ、幸せな生活を送っていた。ところ…

「なぜそなたは生贄に選ばれた」 「それは、わたしが忌み子だからです」 まだら肌一つで、少女の運命が大きく変わる。しかしそれは必然か？ もし国生みの神がイザナギとイザナミで無…

親友の強い勧めでミステリー研究会に所属した冴木賢は、平穏無事をモットーに今日も穏やかなキャンパスライフを過ごす……はずが、有栖川みれい現るとこに乱あり！　何故か彼女の周りでは不可…

これは、死神に愛された人間が世界を手に入れるまでの物語。 【死界・天界・魔界】 三界と呼ばれる世界が干渉する現世。 最愛の家族だった猫を亡くし、どこか無機質な日々を送っていた…

現代文の時間には、決まって窓の外に亡霊がいる。 彼岸にいるはずの亡霊が視える晴季(はれき)は、毎日のように現代文の授業の時間には女生徒の亡霊が視えていた。そんな折、同居人である吉…

シリーズ二作目。 「後悔の重さや優劣は、どこから生まれるのだろう」 　子どもの頃に井戸神から魂を割られ、同時期に迎えた姉の死とそれを取り巻く環境をきっかけに、あの世とこの世を行…

「あいつを消してください。おさるさま」 中学三年生の霧華はある朝、異変に気付く。祖父母や学校の友達の様子がおかしい。誰に話しかけても反応されない。まるで、自分の存在が無いもののよ…

謎に包まれた話師は語る。 それは身近であり、疎遠であり、簡単なようで難解で、悲しくも美しい。 新しき、怪異のオハナシよ。 ※この作品の内容は完全にフィクションです。作者の妄…

　シャム猫のパルメザンは、深い悲しみに包まれていた。 　大好きだった飼い主の「おばあちゃん」がある日に自ら命を絶った。「私は悪いことをしたから、地獄に落ちるんだ」と言葉を遺して。…

鈴哭山（すずなきやま）の頂に、巨大な御神木のクスノキがそびえ立っていた。周囲には神楽鈴（かぐらすず）を備えたおびただしい榊（さかき）の木が侵入者を恐怖のふちへ陥れる。 人間の欲望…

「だって憑いてきてるもん。旦那さん。幽霊なりたて、ほやほやの姿で」 夫の死を告げた春絵に対し、アスラは言い放った。 「だからぼく最初に言ったじゃない。あの男との結婚は碌な結末を迎…