概要
当作品には、水を扱った記述が含まれています。東日本大震災や昨今の豪雨被害等を想起させる可能性があります。
それらの記述がわずかでもある場合、サブタイトル末尾に◆の記号を入れていますので、お読みの際にはご留意ください。
当作品には、一部で実在する組織や施設名が実名で登場しますが、当該組織ならびに施設とは一切関係がございません。あくまで当作品内のフィクションです。あらかじめご了承ください。
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はるか昔の忌まわしき事件が蘇る。
水に沈んだ死体が記憶を呼び覚ました時、身体は変異を起こしていた。
激しい怨嗟は全ての常識を凌駕してしまう。
恨み
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!💧はるか昔の忌まわしき事件が蘇り、水に沈んだ死体が記憶を呼び覚ます😨✨
😱「這う水に潜むもの」は、水無月 氷泉先生の才能が光るホラー小説です。
💧物語は神戸を舞台に、凄惨な殺人事件を追う警察官たちが常識を超えた存在と対峙するところから始まります。
💧水にまつわる怨念が次々と惨劇を引き起こし、登場人物たちはその恐怖に立ち向かいます。物語の鍵となるのは「水」であり、心霊マニアならばピンとくる要素が満載です。
💧神戸を舞台にした物語は、リアリティがあり、読者に深い印象を与えます。
💧怨念や恨みがいかに人間の心を支配し、変容させるか――また、どんなに絶望的な状況でも、最後の望みを捨てずに立ち向かう姿勢の重要性が描かれています。
💧激しい怨嗟が全ての常識を凌駕し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恐怖は、音もなくやって来る
ホラーは未知であるが故に怖いのだと個人的には思っているので、内容については一切触れずに本作の内包する"恐怖"という名の魅力について語りたい。
1999年に超低予算で制作された異色作「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の大ヒット以降、ホラーというジャンル界隈に於いてはモキュメンタリーが幅を利かせている。代表的なもので言えば「パラノーマル・アクティビティ」だろうか。
本作はそういった意味では流行に逆行しているのかもしれないが、だからこそモキュメンタリーに食傷気味な方、古のおどろおどろしい和風ホラーを求めている方には刺さると思う。
物語の鍵となるのは、水──心霊マニアならばピンと来るだろう。古…続きを読む - ★★★ Excellent!!!常識が通用しない――それは拡張された恐怖の温床と静と動の脅威の抱擁
暗渠化された地下を流れる水脈のようにヒタリヒタリと迫り来る静の怨念。
標的を確実に死に至らしめるべく、ダイナミックな流体としての動の脅威。
静と動とを巧みに操る変幻自在な存在に包み込まれ、あなたの心は揺さぶられ、翻弄されてしまうかもしれません。
仲間の命が危ぶまれるシーンに肝を冷やされ、追い打ちをかける描写には心底から打ち震える――それはまるで背後から首元を押さえつけられ溺死させられるような息苦しさに似ていると感じます。
生命の危機が迫り来る。
常識が通用しない恐怖と悲嘆。
そこにありもしない水という存在感が回避不可能な戦慄で臓腑を侵す怪作。
瞳が震えるような忘れることの出来ない没…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「恐怖」の源泉を熟知したホラー作品です。
惨劇、この言葉だけで十分私は恐怖を感じます。
本作の魅力を最初にご説明するならば、タイトルにも書きましたが「恐怖」の源泉、それは登場する「人物」に他ならず、そこをしっかりと書き込まれている事です。
ホラー小説において、叙述としてテクニカルな表現を書く事が出来る書き手なら、必ず一定の「恐怖」を演出できます。また、ストーリー構成というか作品構造を巧みにする事が出来る書き手なら、やはり同じく必ず一定の「恐怖」を演出できます。
ですが、私がホラー作品において最大に大事にするべき事、それは「人物」にあると考えます。あらゆる小説にも言える事なのですが、「人物」に「リアルさ」と「共感性」があり、それ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!暴走する「蘇った呪い」を誰が鎮めるのか?!
神戸開港の頃に起きた迷宮入りの猟奇殺人事件。地元の誰もが忘れ去る中、それは蘇り、暴虐の限り尽くす……
呪いを封じた一族、地層のずれで生じた結界の綻び。歴史的な背景と実際の巨大自然災害などを巧みに織り込んだ本格派のサスペンス・ホラーです。
戦慄の殺害現場、混乱を深める捜査当局。切り札の登場で解決に向かうと思いきや、それでも犠牲者は絶えることなく増え続けます。歯止めなき惨劇に読者の緊張感はマックスのまま持続することでしょう。
本来、「呪い」や「祟り」は得体が知れない理不尽なもので、古典的な怪談や多くのホラーでは曖昧に描かれます。しかし、作者は「呪い」の正体について考察し、発生した原因に踏み…続きを読む - ★★★ Excellent!!!編集部さん是非取り上げて!サスペンスやミステリー要素満載のホラー
ホラー上位は流行中のモキュメンタリー一色ですが、それはそれでよいとして。
やはり昔ながらのホラーもいいですよね!
この作品はそういった古典的な要素をベースにして、ホラーだけではない作品に仕上がっています。
まだ完結していませんが、ここまではホラーの恐怖感をしっかり漂わせながら、ミステリー、サスペンス要素も含んだホラーになっています。
ホラーといえば呪い、は定番ですが、そこに神戸の歴史を組み込み、壮大な歴史エンタメにもなっています。
ホラーは怖いから敬遠してしまう、といった方々にも十分楽しめる作品です。
ジャンルで毛嫌いせず、ぜひ読んでみてください。
きっと引き込まれていきますよ。それこ…続きを読む