どうも、茶畑紅です。
お久しぶりです。というか、週に2,3回書くって言ったのに、一週間もサボってすみません。
と、久しぶりなわけですが、近況報告です。といっても、小説や漫画やゲームに熱中しすぎて何も報告することがありませんが……。とりあえず、遅々として進まないけれど、止まってはいませんと言うことだけ伝えておきます。このままでは、気付くと短編コンテストが終わってる……なんてことになりかねませんので、もう少し急ぐつもりではありますが。
とりあえず、執筆のほうはそんな感じです。
あと、短編についてですが、今回からワードの選び方を変えました。と言うのも、今までのワードの選び方で選ぶと、被ることが多くなってきたからです。似たようなワードで書いても面白くないと感じたので、これからは無差別に適当に、たまたま目に付いたようなものをワードにして書いていこうと思ってます。
ということで、これからは限られた中から選ぶわけではないので、もっとお話に味を出せるよう意識して行こうと思っています。また、気が向いたら読んでやってください。
では、茶畑紅でした。
短編 ワード『隕石』『自問自答』
『現在、地球へ向けて巨大隕石が接近中です! 急いで避難してください! 繰り返します! 現在、地球へ――』
そんな簡潔なアナウンスが、街中を騒がしていた。人々は慌て、悲鳴をあげ、逃げ惑う。
道路は常に渋滞でクラクションが鳴り響き、歩道も大きな荷物を抱えた人たちで溢れかえっていて怒号が飛び交っていた。
僕は一人、そんなパニックな状況を眼下に眺めながら、息を吐いていた。ここは風が強くて、酷く涼しい。僕はいま、人気のなくなったビルの屋上にいた。
なぜ逃げないのかと問われたら、僕は逃げる必要がないからだと答えるだろう。だって、ニュースを見る限り隕石は果てしないほどに巨大なもので、地球とぶつかったら互いに砕け散ってしまうだろう程だったから。そんなものが落ちてくるのに、みんな何処に逃げようとしているのだろうか。僕はそう思う。
だから、もう諦めてしまった僕は一人で落ち着けるところを探し、その結果このビルの屋上を選んだわけだ。
「でも、どうしようかな」
僕は、夜なのに赤く染まった空を見上げて呟いた。視線の向こうには、大きな岩の塊のようなものが見えた。
こんなところに一人で来た理由はもちろんある。さっきも言ったように、僕は落ち着いてこれからのことを考えたかったんだ。
当然、遠い未来のことなんかじゃない。そんな未来は一生来ないのだから。なら何を考えているのか、それは――。
「……告白、しちゃおうかな……」
好きな女の子に告白するかどうか、ということ。
最後に思うことがそんなことかなんて言われそうだけど、僕にとっては重要なことなんだ。
「で、どうする?」
僕は自分で自分自身に問う。
陰キャを極めた僕は、迷ったときに時折こうして自問自答をする。だって、相談に乗ってくれるような友達がいないから……。
「……やっぱり、告白するべきかな?」
「いや、でも告白してなんになる? もう世界は終わっちゃうんだよ?」
「でも、後悔とかしたくないし……」
「あの子は僕にとって高嶺の花。断られることは自明の理。最後に傷ついて終わりなんて悲しくない?」
「そうかもしれないけど……」
多分、傍から見れば僕はやばいやつ。だって言っている僕自身がやばいやつって思ってるから。
でも、これは僕にとって必要なやり取りだった。
そうして、僕はようやく決意した。
「でもやっぱり、あの子に僕の気持ちを知って欲しい!」
きっと、僕は最初からそう決めていたんだと思う。
そう決めたからには、急がないといけない。世界が終わってしまうまで、もう時間がない。
さあ行こう、あの子の元に。僕は走り出した。