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近況報告と短編19

どうも、茶畑紅です。

本格的にここに書くことがなくなってきました……。近況報告って一体何を書けばいいんでしょうね? いや、毎日書くことでは無いことくらいわかっているんですが。毎日あげることを決めてしまった以上、何かを書かなければという使命感があるんですよ。どうしたらいいんでしょうかね? まあ、これも執筆技術を向上させるための助けになるかもしれないので、まだまだ頑張る予定ではありますが(笑)。

さて、今回の短編ですが。今回は非常に自由に、と言うか行き当たりばったりで思いつくままに書いてみました。やはりというかなんというか、脈絡の無いお話になってしまった気がします。何より、書いている最中に余計な要素を次々加えてしまうのが問題ですね。これは前々から気付いていましたが、僕の悪い癖なんだと思います。この近況ノートを通じて、どうにか矯正していきたいですね。
では、以下短編です。



・短編 ワード『怒鳴り声』『寺』

 散歩は俺の日課だ。コースは決まってる。自宅からすぐ近くの川沿いを通って、線路の下を潜り、銀行の前の信号を曲がって、お寺で折り返して同じ道を帰る。それが俺の散歩コースだった。
 今日も今日とて同じコースを辿り、折り返し地点のお寺まで来た。なんだか今日は気分がよかったから、賽銭をあげることにした。賽銭箱のあるほうへと足を向け、数段の階段を上って賽銭箱の前に立つ。五円玉を賽銭箱に入れて、静かに手を合わせ……ているところで、庫裏のほうから怒鳴り声のようなものが聞こえてきた。それがどんな無いようだったかは聞き取れなかったけれど、かなり怒気をはらんだ声だったと思う。事件性を疑ってしまうほどに。

「おいおい……神に仕える身の人間が事件起こすとかやめてくれよ……?」

 そんな正義感を笠に着て、好奇心を抑えられずに庫裏のほうへと向かった。
 怒鳴り声はだんだんと近くなった。どうも、二人の男が言い合っているようだった。
 中が覗ける位置まで来て、息を潜めながら見つからないよう頭を出す。そこでは、腕を組んで怒鳴り散らす男と、その前で土下座している男と、その隣にはべる女がいた。

「お願いしますっ! 娘さんを僕にください!!」
「ならん! お前のような何処の馬の骨とも知れない奴なんかにやれるわけが無いだろう!!」
「……パパまじ、うぜー」

 ドラマとかでよく見る結婚の挨拶をしているみたいだ。お寺の住職の家系と言うことで、ちょっと古臭いやり取りだと思った。いや、それは偏見か。
 ……というか、娘の性格ヤバくね?

「確かに僕はお義父さんから見れば、何処の馬の骨とも知れない男でしょう! しかし、僕は娘さんのことをとても愛していますし、絶対に幸せにする自信があります!! お願いします!!」

 おお、度胸のある男だな。かっこいいじゃないか。

「うるさい! おとうさんと呼ぶんじゃない!!」

 ……おいおい、もっとなんか言うことあったろう、お義父さん。拒絶するなら厳格な態度を保って頑張れよ。正直駄々をこねる子供にしか見えんぞ。

「パパ死ね」

 そしてこの娘よ。どう育てたらこんな大人に育つんだ。相手は選んだほうがいいぞ、彼氏さん。

 と、しばらく俺は彼氏さんのほうを応援していたわけだが、そういえば散歩の途中だったと思い出し、帰ることにした。だんだん同じ問答を繰り返すだけになって、つまらなくなったのもある。
 溜息をついて見つからないようにお寺を後にした。最後に振り返り、願わくば彼氏さんが幸せになりますようにとだけ願っておいた。

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