貴船　美海子

田舎に移住して十数年の筆者が考える田舎暮らしの必要性と魅力、そして難しさ。 小説家と田舎、スローライフの水面下を晒しつつ、日本のこれからにまで想いを馳せる。 目次 【序文】…

邪祓師の卜部と助手のかなめ。 二人が待つ心霊解決センターには他所で匙が投げられた難解で陰湿な依頼が舞い込んでくる。 ある日、事務所に袴田という一人の男が尋ねてきた。 袴田は旧…

翼ある日輪の帝国　司書の物語　https://kakuyomu.jp/works/1177354054888486345　と同一世界。 紀元前7世紀、中近東で最大版図を誇った新ア…

様々な物語を生み出した、日本文学界の巨匠と呼ばれる二人がいた。 その一人を取材しに向かう記者二人。取材中、記者二人はいつの間にか彼の手掛けた物語の中にいることに気づく。

僕は生まれつき頭の回転が早かった。でも、空回りする自分のことは大嫌いだった。

恋人の雅也に酷いフラれ方をしたみづきは、会社の仲間に誘われるまま、山奥の宿坊の「修行体験ツアー」に参加した。気分転換になるはずの旅行だったが……。 背中に刺青のある美しい僧侶。後…

　うだつの上がらない1人のフリーライターは、記事のネタと名声を求めてとある施設を訪れた。 　そこは札付きの精神病質者を収容する特殊な精神病院の閉鎖病棟。常人にはとても理解の及ば…

　NAVERまとめなど、ネット上で絶賛されている般若心経のロック調現代語訳というテキストがありますが、これは誤訳がおおいのではないか、と僭越ながらおもいまして、諸般の般若心経解説…

「壁の国は光で満ちていた」 暗闇が排斥された近未来。政府直属の殺し屋として働くQは、無邪気な娼婦エラと出会う。彼女への独占欲を膨らませたQは、エラの買い取りを試みるが……。 …

深夜の自宅、ソファーでくつろぐ一人の青年。 そこに妹の文月が知らせてくれた話は、切羽詰まった様子ながらも何か致命的な部分が歪んでいた。 家の内側に漠然と発生した仮定の侵入者、…

１９９４年の初夏。大学院生の橘川と立花は学術調査の名目で伊豆諸島の小島を訪れた。 日子島――領有されて八十年になるこの離島には、今も人が寄り付かない。 固有の生物相を持つこの島は…

どんなに気を付けていても異常者から逃れられない栄子。 栄子はこのまま地獄に堕ちてしまうのか。

誰よりも恐怖を恐れる少女、七子は、誰よりも恐怖を愛する異常者、正木先輩に取り憑かれている。 七子の目にはこの世のものではないものが見えているが、それらは全て幻覚である。 その夜…

自主企画「第一回イトリ川短編小説賞」のために書きました。 完全に思いつきでして、心当たりがあるわけではありませんが、電車に乗客がいっぱいいたら、ひとりくらいこういう人が乗ってても…

戦争の最前線に位置する北端の地。 軍人のマトは、海の向こうの敵国から飛来するドローンを撃ち落とす〈鴎撃ち〉として日々の任務に就いていた。ある違和感を抱えながら……

第二回こむら川小説大賞参加作品。

奇形の双子、奴隷商人、旅の富豪。アカシアの生い茂るこのオアシスはその昔、乾燥した砂漠荒野であったという。 ワディが川になった経緯とクジラの言い伝えにまつわる説話的ファンタジー。

とある女王の話をしよう。

百合文芸コンテスト2に投稿した実存的歴史哲学的共産圏百合小説です。女のドン・ファンであるテレザとプラトンの神話の少女プラヴァチェカの愛を巡る闘争の物語。

17世紀、有名な「セーラムの魔女裁判」事件の直後に、アメリカ辺陬のとある村で起きた、陰惨でうしろ暗い顛末。 ラヴクラフトの短編小説『名状しがたいもの』の独自解釈をもとにした、前日…

一九九九年、七月。『竜崎千鶴』は殺された。 黒魔女と呼ばれる彼女を殺したのは、彩音、涼子、塩田、ゆき、水橋の五人だ。 彼女の祟りなのか呪いなのか、共犯者たちは次々と怪死していく。…

文明が衰退したあとの世界。 とある古道具屋で曰くありげなガラクタを買うことを趣味にしている「私」は、かつてフィギュアと呼ばれたタイプの小さな人形に目を止める。 親しい古道具屋の…

弁護士、松永司の妹、松永吟に死刑が下された。松永吟はいかにして死刑となったのか。彼女の真相と真実とは。司視点で語られる『化け物』の吟。彼女の人生に迫る

私はある日、男の人に買われました。 そして、素敵なお兄様と出会い、永久の愛を誓うのです。

『もしもしやくざさんですか～暴力団いのちの電話』が予想外に好評だったので、姉妹編をつくりました。今回も、九割方会話文で物語が展開してゆきます。『もしもし～』とはまったく別の物語で…

　陶器人形めいた少女の歌が、世界の音に旋律を与える。ファンタジックなバーチャ世界を舞台とする物語です。

暗く閉塞していた戦争の時代は、魔法一族の少年少女も容赦なく呑み込んでいく。 恋というにはあまりにも淡く不器用な感情は、どこへ向かうのか。 水晶魔女と呼ばれる少女、ガーリャの行く末…

【完結済】　 第4回カクヨムWeb小説コンテスト恋愛部門にて特別賞を頂きました。書籍版発売中。 月刊コミックジーンさんにてコミカライズします。連載開始は2020年12月15日発売…

「マジョはじめました」もう閉店した煙草屋さんに現れた変な貼り紙。学校に行けないユキノは煙草屋さんの家に滞在を始めた魔女（英国人男性）と変な和食を作ることになる。

二本の川が流れる平地の邑が異族の侵攻に敗けて山奥へと敗走する。 敗けた氏族の姫だったテラは純粋な氏族の子供を増やすために弟のスサに孕まされたことを恨んで、さらなる山奥へ逃れて弟…

　額田女王のただ一人の娘十市皇女。 　否定された皇后である彼女は、たった一人の吾子を守ろうと決意します。 　「言の葉の陵」「巫の系譜」と同じ世界観で描く十市皇女の物語です。

産まれて七日後の名づけの場で、妖精たちから目に見えぬ贈り物を授かったお姫様がおりました。 自分の国と国民を護る為に、賢さや勇気、やさしさや品格をつかさどる妖精達から様々な祝福を授…

自分の部屋で、小説を書いていたはずだった。 それなのに、何故だか見知らぬ部屋にいた。 「では、せっかくのご縁ですから、解剖といきましょうか」 微笑むあなたの名前が、どうしても…

時は１９５０年代。 見えてはいけないモノが見えてしまう気弱な１０歳の少年、ステファン。学校では浮きまくり、家では小言を言われ、息が詰まりそうな日々をすごしていた。そこに突然訪れた…

オカルト部のオカルト中毒少女が語る『お菓子』の都市伝説。みんなが知ってる『ママの味』にまつわる悲しい噂。 『フツーちゃんは、彼岸花を摘みに行く』のスピンオフ作品ですが、短編でこ…

いま、自分が立っているのはスーパーの菓子売り場である。 子どもの頃ならいざ、喜んで走って来るところだが、 30も過ぎた男が悩んでやってくる場所ではない。 今日は妹に頼まれ、4…

　学校からの帰り道で何者かに連れ去られ、古城の地下牢に閉じ込められた二人の少女、凛と慈。鎖で拘束された親友の慈を目の前にして、見知らぬ金髪の女は凛にナイフを手渡して囁く。『あなた…

高田陽介、三十五歳、営業職。全てにおいて平均値の彼は、全てにおいて平均点以上の妻、紗代子と円満に暮らしていた。彼女が余命短い愛犬ぺクを世話するため、実家に帰ると言い出すまでは。 …

お嬢様×執事ものに悪魔を絡ませてみました。これファンタジージャンルか？　と思って童話ジャンルにしたけども、考え直して異世界（一応ここではない世界、かな）ファンタジーに。浮いちゃっ…

　西暦三十年頃、一人の男が十字架にかけられて死んだ。 　男は父母を愛し、また人を愛する温厚な人間であった。 　男には死に値する罪など無かった。 　ただ――男の愛は人にとってあまり…

世界のどこかで生きる人間の話。 この小説はフィクションです。テロ行為、違法行為等を推奨するものではありません。 小説家になろうにも掲載しています

精神退行した廃王に仕えることになった女料理人を主人公にした中華風の短編です。 〇姉妹編をまとめた短編集も始めました。 「偽王の晩餐と姫君の首」 https://kakuyomu…

ローマ統治下のブリテン島で、ブリトン人の少年アンテドリグは、黒人との混血の少女ヤムシラと出会う。林檎がイギリスに初めてもたらされた頃のお話。

18世紀末、マデラインは仲の良い4人の友人をお茶に招き、砂糖を何匙入れるか尋ねる。 イギリス史上おそらく最初の近代的な不買運動を背景に女性たちの思考が錯綜します。 5話で完結済み…

「いけず」 意地悪、と花乃は呟いた。鼻の奥がつんとする。 花乃の顔を覗き込んで、沖田が笑う。 「そこは、おおきにって御礼してくれるところだろう？」 胸を病んだ沖田総司と…

東京稲城市のアパートで、ひとりの男が殺された。 彼の遺体は全身に熱湯を浴びせられ、まるで拷問されたような無残な様相を呈していた。警察は、この男が自分の息子に行っていた虐待と同じ…

幼き日に凄惨な交尾の光景を目の当たりにして以来、雌を避け捕食者として生きることを決心した雄カマキリの「おれ」。周りから変わり者や異端者として扱われ、周りの無理解に苦悩する「おれ」…

くまのプーさんと巨大な人食いエゾヒグマが戦うお話です。