概要
閉鎖病棟に神様が入院していたのでいろいろ訊いてみた。
『もしもしやくざさんですか~暴力団いのちの電話』が予想外に好評だったので、姉妹編をつくりました。今回も、九割方会話文で物語が展開してゆきます。『もしもし~』とはまったく別の物語ですので、『もしもし~』を未読でもたのしめます。『もしもし~』の宇宙物理学のはなしが難解だったことや、生きること、愛することについての考察がわかりにくかったことを反省し、さらにわかりやすくしたつもりです。なんだか、自作の宗教みたいになってしまいましたが、ひとつの意見としてうけとってくださるとうれしいです。ジャンルはファンタジーかとまよいましたが、『もしもし~』の姉妹編ということで、内容にも注意し、現代ドラマとさせていただきました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!仮想哲学で書かれたような会話のやりとりが面白い。
読み始めは、会話文はがりなので、くだらんシナリオかと、読む気をなくすが、我慢して読み進めると、神と名乗る老翁によって、ほんまかいなとつっこみをいれたくなるような、しかも非常にもっともらしい宇宙論が語られる。数々の科学理論を引き合いにだしているため、特に無知な僕のような人は、どこまでが科学理論でどこからが創作かがわからなくなり、騙されても面白そうだなと思わせてくれる。
人間的であるのは、苦しみの肯定を、極めて積極的かつ楽観的に行っているところだろう。不幸な人が読むと、かなり元気つけられるに違いない。一つの価値観の大伽藍をなしていて、見事なものがある。
惜しむらくは、地の文がほとんどないと…続きを読む