概要
栄子はこのまま地獄に堕ちてしまうのか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!まともな人、まともな人はどこ?
第一話の時点では少し笑えるテイストのものなのかな? と思って読み始めたらどんどん嫌な気持ちになっていく(褒め言葉)良質かつ多重的なホラーです。
人間が何に怖いと感じるかというのはパターンがあると思うのですが、複数のパターンを効果的に混ぜることで読者にいろいろな嫌な気持ちを想起させていく(褒め言葉)手腕はさすがの一言。民俗学的観点の使い方も秀逸で、物語に一気に深みというか、ただ事ではない感が生まれてきます。
他の作品もそうなのですが作者の方は「そこまで読んだ時点での読み手の状態」をかなり正確に把握しているように感じられます。「テイストを変える、あるいは新情報を出す」というのを絶妙なタイミン…続きを読む - ★★★ Excellent!!!全員異常者、全員怖い
何の因果か体質か、子供のころから何かと異常者を引き寄せる主人公。
その中からついに異常者の枠に収まらない人間?が現れる。はじめは実話怪談系のホラーと思いきや、話はオカルトに踏み込んで二章へ進みます。
これはその二章公開時点のレビューですが、明らかな怪異が続き、まさに暗い海にこぎ出したような主人公の運命に、しっかりと舵を取ってくれるキャラクターが現れます。このキャラクターがまた秀逸で、それを言いたいがためにレビューを書いたようなものです。
まずキモい。でもあれ?結構頼りになる。でもやっぱりキモい。しかも元々縁があるのでめちゃめちゃ踏み込んでくる。そのためにキモくテンポよくストーリーが引き締…続きを読む - ★★★ Excellent!!!全員悪人ならぬ全員異常者
常軌を逸した攻撃性を備えた女性を引き寄せてしまう体質の栄子が、謎の魚のような女性に異常な理屈で詰め寄られるところから話ははじまります。
単なる異常者との邂逅ものかと思っていると、異常者がとある地方に伝わる伝承に出てくる化物の類である可能性が示唆され、幼馴染の男性(異常者)とその友人(異常者)と共に正体を探り始め、前半に散りばめられた伏線を回収しながらストーリーは異常者オールスター戦のようになりながら佳境を迎えます。
主人公含め登場人物たちはどことなく以上にもかかわらず話は破綻すること無く進み、最後は個人的にとても好きな余韻と余白を残して一旦幕を閉じました。
短期間で描かれた作品で…続きを読む