概要
結局私たちはきっと、黒魔女の手の平の上で踊らされていただけだったのだ。
一九九九年、七月。『竜崎千鶴』は殺された。
黒魔女と呼ばれる彼女を殺したのは、彩音、涼子、塩田、ゆき、水橋の五人だ。
彼女の祟りなのか呪いなのか、共犯者たちは次々と怪死していく。
そして、最後に残された『私』は深い穴の中で泣き叫ぶ。
死体となった真犯人の、ぬらりと輝く黒いまなこに見つめられながら――
黒魔女と呼ばれる彼女を殺したのは、彩音、涼子、塩田、ゆき、水橋の五人だ。
彼女の祟りなのか呪いなのか、共犯者たちは次々と怪死していく。
そして、最後に残された『私』は深い穴の中で泣き叫ぶ。
死体となった真犯人の、ぬらりと輝く黒いまなこに見つめられながら――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!煙詰め
詰め将棋の技法の一つにそれがある。盤上に攻め方の玉以外の駒三十九枚(将棋は敵味方合わせて四十枚の駒がある)を並べ、敵玉を含めて三枚の駒で詰ませる。なお攻め方は玉を詰ませるには最低二枚の駒が必要なので、つまり必要最小限の駒以外は全て煙と消える。
本作は煙詰めさながらの傑作だ(※完成した煙詰めは全て傑作である)。
それにしても、黒魔女の魅力はかの『ジョジョの奇妙な冒険(荒木飛呂彦、集英社、敬称略)』に出てくるディオさながらだ。『悪には悪の救世主がいる』とは第三部で条太郎と対決したンドゥールの台詞だが、黒魔女はそれに勝るとも劣らない。
本作はまた、登場人物が誰一人として良心だの倫理だのを持…続きを読む