概要
女子高生が地下鉄に乗って悶々とする話
自主企画「第一回イトリ川短編小説賞」のために書きました。
完全に思いつきでして、心当たりがあるわけではありませんが、電車に乗客がいっぱいいたら、ひとりくらいこういう人が乗っててもおかしくないなという気がします。
完全に思いつきでして、心当たりがあるわけではありませんが、電車に乗客がいっぱいいたら、ひとりくらいこういう人が乗っててもおかしくないなという気がします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!コップいっぱいの水
たとえばあと一滴でも垂らせば溢れてこぼれ落ちそうなコップいっぱいの水をずっと持ったまま行儀良く立っていろというのは相当のストレスだ。長谷部さんはそういうことをやっている。欲求が無機質なものを破壊するだけでは収まりが効かなくなってきていていよいよ動くものを手にかけたいという感情に支配されつつある。時折覗かせる「やらない」「ダメだ」と言った理性がよりストレスを増幅させて解放されたい心情とひっきりなしに反復する。彼女はきっとありふれた日常から溢れてしまった自分がまだコップの中にいると錯覚することでなんとか保たれていて、おそらく過去(中学時代?)に何かが壊れてしまっている。だからネイルハンマーはお守…続きを読む