7話.グループRINE:ダンジョン(7)

 ダンジョンのストレンジは、別のダンジョンのストレンジと意思の疎通ができる。自我持ちに限られるが。

 もちろんこれは地上の人間には知られていないことだ。


☆☆☆☆☆☆



闇夜

『んで、デイノは協力してくれるってことでいいか?』


初心者

『おう、今日会議して決めた』


闇夜

『うわぁ、まじか嬉しすぎる』


初心者

『いやでも正直ナイトの軍勢だけで倒せるのでは?』


闇夜

『どうだろ、破獄がやられかけてるからなぁ分からん!』


初心者

『一応Sランクってでかいの背負ってるからもっと自信持ってくれ』


奈落

『おいおい、ワシをほって話をするな』


初心者

『どうでもええわお前なんか』


闇夜

『いつから聞いてた?もしかして入ってくる隙がなかったのか』


奈落

『このガキどもめ、いつかワシが痛い目に合わせてやる』


闇夜

『その話ええから、本題はいろ本題』


初心者

『そもそも俺全体を把握してないんだが』


奈落

『じゃろうな、ワシも把握しとらん』


闇夜

『えーっと、最終的に参加を決めたダンジョンのみなさん、自己紹介をお願いします。まずは私から』


闇夜

『危険度Sランクダンジョン"闇夜"ダンジョンボスのナイトメアです。二つ名は夢魘ヘノ招待イザナイです』


奈落

『危険度Sランクダンジョン"奈落"ダンジョンボスのアビスじゃ。二つ名は底無し。ガキどもめ、ワシが協力することを光栄に思え』



蜃気楼

『危険度Aランクダンジョン"蜃気楼"ダンジョンボスのミラジュです!二つ名は幻。よろしくおねがいします!』


邪腹

『危険度Aランクダンジョン"邪腹"ダンジョンボスのネークです!二つ名は曲砕、よろしくおなしゃす!』


呪妖

『危険度Aランクダンジョン"呪妖"のダンジョンボス、カースです!二つ名は呪絶、よろしくおねがいします!』


正義

『危険度Bランクダンジョン"正義"ダンジョンボスのヒジリです。二つ名はありません。よろしくお願いします!』


初心者

『危険度Cランクダンジョン"初心者"ダンジョンボスのデイノだ。二つ名は狂竜。よろしく頼んだ』


闇夜

『これで全部だな、みんなありがとう』


初心者

『え?少なくね?なんか』


奈落

『減ったんじゃ、3つのダンジョンがな』


初心者

『いやなんで!?』


闇夜

『忍野とかいう人間が出てきたせいで人間どもがノリに乗りやがってどんどん攻略されたんだ』


初心者

『え?まじでやばいじゃん』


蜃気楼

『本当にやばいですよ、デイノさん』


初心者

『てかなんかさ、俺だけ"初心者"ってダサくね?みんなかっこいいのに』


闇夜

『しかたねぇだろ、お前んとこのダンジョンの名前なんだから』


正義

『あの、初心者ダンジョンさんってそんなに強いんですか?なんかナイトメアさんとアビスさんと親しい感じですけど』


闇夜

『あー、そうだな。ミラジュ以外は知らないのか、そもそも交流なかったしな』


奈落

『交流などしてるワシらのほうがおかしいんじゃ』


初心者

『まあまあ、昔からの付き合いだし』


闇夜

『んー、ではミラジュと俺ら3人以外はデイノのこと知らないってことでいいか?』


呪妖

『はい、いいです』


邪腹

『はい、知らないっす』


正義

『知らないっす』


闇夜

『んー、じゃあそうだな。俺が1番誘いたかったダンジョンって何か分かるか?』


邪腹

『奈落のアビスさんじゃないんすか?』


闇夜

『もちろんアビスも強いが、1番ではない』


奈落

『腹立つのぅ。殴るぞ』


正義

『でもそんなダンジョン、ましてや奈落より強い戦力持ったダンジョンなんてなくないすか?』


闇夜

『それがあるんだなぁ。はい!デイノ!』


初心者

『やっぱ俺かい』


正義

『まじすか?でもなんで』


呪妖

『なんとなく分かってました』


邪腹

『なんでですか?初心者ですよね!』


闇夜

『お前ら知らないから言っとくが、"初心者ダンジョンにはとち狂っても乗り込むなよ、洒落にならんことになる』


奈落

『ワシならならんがな』


初心者

『アビスが来ても叩き潰したるわボケ』


蜃気楼

『まじでやばいですよー初心者ダンジョン、私ならSSランクにしますね、危険度』


闇夜

『でも初心者ダンジョンはそこまで危険ではないんよな、深淵に入らない限り』


呪妖

『そこまですか、なんか行ってみたいすね。また行っていいすか?』


初心者

『来るな来るな、おいこんな話じゃないだろ本題』


闇夜

『そうそう、本題はあの人間(化け物)の話だ』


奈落

『あいつぁ、おそらくワシとサシでやりあえるのぅ』


闇夜

『多分俺ともやりあえる気がする、まぁ負けはしないけどな』


初心者

『やっぱそれぐらい強いんか』


蜃気楼

『デイノさん知らなかったんですか?』


初心者

『俺あんましその配信者見てなくてな、うちの奴らが言うには俺のほうが強いって感じだったけどやっぱもっと強かったか』


闇夜

『今だに本気がわからないからな、破獄のやつがすべなくやられたら俺らも危うい』


邪腹

『まじすか、そんなにやばいんすか』


正義

『正直自分より弱いって思ってました』


奈落

『あくまで予想じゃぞ?何らかのカラクリがあるやもしれん』


初心者

『俺、ナイトとかアビスやられたら逃げるからな』


闇夜

『勝手に殺すなよ』


蜃気楼

『ナイトさんは不死身なんで死なないんじゃないですか?』


奈落

『そうじゃな、ナイトは不死身だから余程のことがない限り死なん』


闇夜

『そうそう、俺めっちゃ珍しいからね』


闇夜

『みんなもっと褒めていいよ?』


奈落

『くたばれ』


初心者

『まぁそこは安心なんだけどさ』


呪妖

『まじすか!不死身ってまじすか?俺初めて話しました!』


初心者

『不死身のやつってまだ2体しか発見されてないんだっけ』


闇夜

『いや、2体だったが最近死んで1体になった。つまり発見されてるのじゃ俺だけ』


正義

『死んだってマジすか?不死身なんじゃ』


奈落

『いくら不死身でも条件さえ満たせば死ぬぞ?普通に』


初心者

『んでその死んだやつの条件ってなんだったんだ?』


闇夜

『確か時間経過系のやつだった』


奈落

『戦闘開始から約30分くらいかのぅ、攻撃受けずに躱し続け、こちらからも何もダメージを与えないとかじゃった気がする』


正義

『まあまあキツイっすね。しかもなんでそんなゲームの仕様みたいなんすか』


初心者

『いやかなりマシなほうだぞこれ。普通に楽に倒せる』


闇夜

『こいつと比べてやるな、可哀想になる』


初心者

『それな』


邪腹

『え、ナイトメアさんの条件ってなんすか?』


闇夜

『んー俺はパスかな、死にたくないし』


初心者

『まぁ言わないわな、てか次にあの人間が攻めるとしたらどこだろ?』


闇夜

『多分ここにいるダンジョンのどこかなんじゃない?もしかしたら俺らSに来るかもだし』


奈落

『ワシのとこに来てくれたら殺してやるのじゃがな』


初心者

『俺のとこには来ないでくださーい』


蜃気楼

『いやデイノさんのとこが1番確実ですよね?w』


闇夜

『まぁやばかったら助け呼んでくれ、忍野を倒せなくとも助けるだけはする』


邪腹

『めっちゃ心強いっす』


正義

『まじで協力関係結んでよかったっす』


呪妖

『頼みます!』





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 ちなみにこの会話内の上下関係は


 闇=初=奈>蜃>呪=正=邪 となっています。

 

 単純に闇夜、奈落、初心者の3つダンジョンは最古のダンジョンであり、昔から交流しているからです。




 










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