第41話 三人への復讐
「すげーな、流石はリヒトだ、それでそいつ等どうするんだ」
「俺の幼馴染が酷い目に遭わされたから同じ思いを味わってもらうんだ! それで大八車を貸してくれないか?」
「ああっそれ位は構わないが……悪いな決まりで手を貸してやれない」
「解っているさ」
『魔王を倒した後の勇者には手を出さない』
そのルールがあるから手を出せない。
俺が倒した時に歓声があがったがそれが精一杯なのだろう。
自国の王が殺されたのだから、仇を取りたい気持ちが強くても……決まりは守る。
魔族の方が余程人間より義理固いのかも知れない。
「「「「うんぐううっううう」」」」
猿轡を噛ませた状態で縛り上げ、持ってきて貰った大八車に4人を乗せ俺は冒険者ギルドへ向かった。
◆◆◆
「リヒトさん、とうとうやったのですね? それでそいつ等どうするんですか?」
ギルドの受付嬢が目をキラキラさせて俺を見て来る。
他の冒険者も同じだ。
『目が殺して下さい』そう物語っていた。
そんな物じゃおさまらない。
俺の幼馴染は『殺されていない』だが、それ以上の屈辱を味わった。
『同じ事をする』だけだ。
「解体場を貸してくれないか?」
「あはははっ、バラバラにして殺すんですね! 魔族だから私達は手伝えませんが思う存分バラバラにして殺して下さいね」
優しくても根っこは魔族……残酷な一面もあるようだ。
そのまま、ギルドの解体場に行き、解体を行う事にした。
「「「「ううっううんううーーっ」」」」
元々魔王に勝った時点で限界だったんだ。
そこから俺に攻撃を受け腕が無くなった時点でもう終わりだ。
ライトの聖剣も、リメルの準聖剣も残りの二人の聖なる杖も魔族の衛兵に渡して置いた。
ざまぁ見ろだ。
これで次に勇者を含む四職が生まれても、聖なる武器無しで戦う事になる。
それで魔王に勝つのは至難の業だろう。
そして、俺は……4人の手足を切断し、死なれると困るからポーションを振りかけていく。
「貴様ぁぁぁーー幾らなんでも魔王うんぐっ!」
「煩い! 命以外期待するな! そう言った筈だ」
リメルの猿轡が外れたようだからもう一度嵌めなおした。
「これで良し」
「「「「ううっううっうう」」」」
煩いので猿轡をしたまま切断していく。
切断した端からポーションを振りかけていくから痛みは無い筈だ。
全員分の手足が無くなり犬みたいな状態になった
「死にたければ舌を噛んで死ぬ自由だけはサービスでくれてやる」
そう言いながら服を引き千切りながら猿轡を外した。
「まさか……私の体を自由にする気かぁぁぁーー」
「そんな、そんな……私手足を失って目まで片方ないのに……まだこれからも……」
「これじゃ真面に生きられないよ……ねぇ、リヒト助けてよ」
「……」
ライト以外煩さいな。
此奴らは教会がエリクサールを使う事を知っている。
此処だけやり過ごせば……元の生活に戻れる。
だから、四肢欠損しても問題無いのを知っている筈だ。
「ああっ、俺はお前達を犯したりしない安心しな……」
俺がお前等にする事は『俺の幼馴染』と同じ目にあわせるだけだ。
首輪と鎖をつけ、大八車に乗せた状態で魔国をゆっくりと回った。
「み、見るな~っ……くっ」
「魔族に見られてもなんとも思いません、我が心は女神と一緒にありますから」
「やめて……許して、許してよ!いやぁぁぁぁぁーー」
「……ふぅ、こんな物」
本当はこんな物じゃなく、街の往来に繋ぎ『自由に魔族に犯させる』つもりだった。
だが、ジャミルさんに聞いた所『勇者パーティの女を犯すような存在は居ない』という事だった。
決まりで『魔王に勝った勇者パーティに手を出さない』という暗黙の了解があるから手を出さないだろう。という話だった。
『だったら仕方ないよね』
俺は暫くルードラを大八車を引っ張りながら歩き……三人が無言になったのでそのまま森に向かった。
◆◆◆
オークの集落に俺は来た。
「オヤ、リヒトジャナイカ……キョウハナニカヨウカ? 」
オークにも知能が高い上位種がいる。
今、俺が話しているのはオークの集落の長、オークキングだ。
片言ながら言葉を話す事が出来る。
いつも、オークを助けていたら挨拶にきた。
魔物も案外律儀なんだよな……
「オーク……嘘だろうリヒト……なぁ、まさか私をこんな所に置いて行く気か……取引をしよう……そうだ、女に不自由しているなら私が女になろう。自由にして良い……だから、こんな所に置いて行かないでくれ……なっなっ頼むよ」
「や、やめて下さい……解りました。私の負けです……お願いだからいやですいやぁぁぁぁぁーー」
「リヒト……リヒトの物になるから……何でもするから。ねっ、ねっ助けてよ……うぐっすんすん、お願い」
「なぁ、リヒト……まぁ良い」
「大丈夫、助けてやるから」
「「「リヒト」」」
「ちょっと聞きたいんだが。オークが苗床に女をして壊すまでどの位の日数がかかるんだ?」
「ムッ……ダイタイウチノシュウラクナラ、サンカゲツクライダッ! ミンナデツカイマワシテ、アナガヒロガリ、コドモモナンカイモウムカラソノクライデ……ダイタイオカシクナリ、ダレモツカイタガラナクナル」
「そう、それならこの4人引き渡すから苗床で自由に使ってくれ! この男の前で犯してくれ……悪いけど此奴らはやれない。三か月経ったら回収させて貰うけど良いか?」
「サンカゲツツカエルナラダレモモンクイワナイ! ドウセソノクライデアキルシキタナクテツカイタクナクナル……ヨイサ」
「あと、この水晶で此奴らの撮影をして貰いたいんだが出来るか?」
「ヘンタイメ……キロクスイショウカ? マァリユウハキカナイガヒキウケタ」
「冗談だよな……リヒト、私は何でもするぞ……お前の女になってやる……なぁ、自由にして良いんだ……これでも処女だ! お前の好きにしていい……だから、だから……助けてよ! お願いだよ……」
「いやぁぁぁーー、汚されるのも嫌だけど……せめて人間にして、人間にしてよ……」
「オークは嫌ぁぁぁぁーーねぇ、リヒト、私リヒトの女になるよ……幼馴染の代わりに奥さんでも愛人でもなるよ……だからお願い……助けて……ねぇ助けてよ……うっうっうええええん」
これが勇者パーティの三職の姿かね。
最早、只の女だな。
しかしライトはさっきから、なんで黙っているんだ。
まぁ良い……
「甘ったれるなよ! 俺の幼馴染は年単位で酷い目に遭っていたんだぞ……それをたった3か月で許してやるんだから、俺って凄く優しくないか? それじゃ3か月後にまた会おうぜ! これで禊は終わりだ。三か月耐えきったら俺はお前達に手を出さない。ちゃんと人間が住む場所に送りと届けてやるからな……それじゃ頑張れよ!」
「「「リヒトーーっ」」」
三人が泣きながら叫ぶが気にせず俺はその場を後にした。
本当に耐えきったらもう手は出さない。
ソニア達と同じように犯され、悲惨な思いをし、それでもお前達が強く生きてくのなら……そこで三人への俺の復讐はもう終わりだ。
だが……問題はライトだ……
この状態でも彼奴は顔色ひとつ変えなかった。
彼奴にはどうしたら復讐が出来るんだ。
殺して終わり。
それしか出来ないのか。
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