第46話 結婚からの......


ノアとの生活は思ったより楽しかった。


ただ、問題なのは……夜の営みだ。


ノアはの外見はどう見ても子供だ……


「さぁ、リヒト我を抱くのじゃ!」


ノアが交代する最後の夜にお誘いがあった。


本来の年齢は4人とも違う……だが、問題なのは容姿だ。


どう見ても子供にしか見えないし、少し抵抗がある。


取り敢えず、先延ばしにするか……


「ノアとはまだ結婚してないから、そういう事は結婚してから……」


「何じゃ……結婚していれば良いのじゃな? 良く考えたら体が変わってしまったから、リヒトは誰とも結婚してないじゃないか? 行くぞ!」


無理やりノアに手を引っ張られ宿屋から連れ出された。


「行くって何処に?」


「教会と冒険者ギルドじゃ!」


「冒険者ギルドは兎も角、教会は迷惑じゃ……」


今は夜。


教会は閉まっている時間だ。


「煩い……結婚しないと我と結ばれないつもりなのだろう?」


「え~と……」


「ほら行くのじゃ!」


やっぱり、この容姿でも魔王様なんだよな……


凄く強引だ。


教会にきた。


ジャミル様には凄くお世話になったのに、こんな夜中に行くなんて......絶対に迷惑だよな。


「やっぱり、明日にしよう……」


「駄目じゃ! 明日はソニアの番じゃからな……」


「はははっ、そういう事か」


ドンドンドン!


凄い勢いで教会の扉をノアは叩く。


「こんな、夜中に何事ですか? おや、リヒトじゃないですか? それと……」


「ノアじゃ……今からすぐに結婚式を執り行うのじゃ」


「ノア、やっぱり迷惑だよ……」


「よいよな! ジャミルよ!」


「ひっ……魔王様……勿論でございます」


1/4でも魔王って凄い殺気が放てるんだな……ジャミル様が一瞬で顔が青くなった。


「ちょっと待った! その体はノアだけの物じゃない。三人の意見を聞かないと……」


「のう……リヒトよ! 三人がお前を愛していないなどあるわけ無かろう? そんな事も解らんのか!」


そうだな、それは絶対に無いな……


「そうですね」


「全く、お前と言う奴は朴念仁じゃな……ほれ!」


「リヒト、愛しているわ! もう一度結婚しよう」


ソニア……


「もう一度、僕を花嫁にしてくれないか?」


ケイト……


「リヒトお兄ちゃんのお嫁さんにして下さい!」


リタ……


「これで良いじゃろう? 決まりじゃな!」


「ジャミル様、本当にこんな夜中に申し訳ございません! 結婚式をお願いできますか?」


「あはははっ、ノア様は先の魔王様だからね……よく考えたらこう言う性格だったよ……今から準備するから暫く待ってくれたまえ」


教会の隅の席に座りジャミル様の準備が終わるのを待った。


「準備が出来ました……どうぞこちらへ」


見た感じ、人間の物と祭壇は変わらないな。


「新郎リヒトあなたは新婦ノアを妻とし、嬉しいときはともに喜び 悲しいときは寄り添い生涯ノアを愛することを誓いますか」


「誓います」


「新婦ノア あなたはリヒトを夫とし病めるときも健やかなるときも リヒトを支え愛することを誓いますか」


「「「「誓います(うのじゃ)」」」」


ここはちゃんと四人で誓ってくれるんだな。


「本日おふたりは 邪神タナトリシス様に見守られて 晴れて夫婦となる事ができました。この喜びを忘れることなく力をあわせて明るく幸せな家族を築く事を誓いますか?」


「「「「「誓います(うのじゃ)」」」」」


「それでは、お互いに指輪をはめあい、誓のキスを……」


ジャミル様、さっき慌てて誰かを呼びつけていたから、この指輪を用意させていたのか……本当に迷惑を掛けっ放しだ。


なにか今度、恩返しをしないとな。


お互いに指輪をはめ……キスをした。


「おめでとうございます」


ジャミル様に祝福をして貰い、どうやらこれで式は終わりのようだ。


「リヒト、それじゃ今度は冒険者ギルドじゃ」


ジャミル様にお礼を言う間も無くそのあと、慌ただしくノアに冒険者ギルドに引っ張っていかれ……婚姻の書類を提出してこれで名実ともに夫婦となった。


その際に……


「あの、そろそろパーティ名を決めて頂け無いでしょうか?」


確かにまだ決めていなかった。


パーティ名か……どうするかな?


「好きに決めて良いぞ! 魔族は名前を気にしないゆえ」


「それじゃデビルパーソンで……」


「デビルパーソン?」


「デビル派……そういう意味です」


「それじゃ、それで登録しますね」


こうして、俺達の結婚からパーティ登録は終わった。


◆◆◆


宿に戻ってきた。


「のう……これでもう、我との初夜を阻む物はなくなったのう?」


「え~と……」


「ちょっと、ノア初めては譲れないわ」


「やはり此処はお姉ちゃんが良いよね?」


「ううん、清純な妹系の方が良いよね?」


体は一つ声も同じ声……だけど順番に4人が話してくる。


「だったら四人ですれば良いんじゃないか? それで良かろう? リヒト……」


「そうね……体は一つ快感も共有しているし……」


「それなら、一緒に楽しんでも良いかもね」


「お兄ちゃんもそれで良いよね」


いや、前の姿なら兎も角、ノアはどう見ても子供だ。


流石にな……


「いや、だけど……今のノアの姿は子供じゃないか? 流石にな……」


「何を申すのじゃ、我はお主の数倍は生きておる」


「同い年じゃない?」


「僕の方が少しお姉さんだよね」


「成人しているのは知っているよね……」


もう逃げ場は無い。


「解ったよ」


そう言った瞬間、俺は押し倒された。


ノアは素早く服を脱ぐと俺の服に手を引き千切るように俺を脱がした。


うん……見た目は兎も角、手早く服を脱ぐことで目の前の少女がソニア達なんだいう事が解る。


とは言え……また新しい体なんだよな……


無理はしない方が良い。


まして今度は幼い体なんだから……


「「「「それじゃ気持ち良くしてあげる」」」」


それからのノアは……兎も角凄かった。


最初こそ少し痛そうだったが……まるで獣の様にまさに『貪る』そうとしか言えない位……


お互いにもう会えない。


そう思っていたのに、再び会う事が出来た。


だからから、俺も彼女が愛おしくてひたすら抱き続けた。


気がつくと朝チュンどころか……窓の外からは夕陽がさしていた。

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