概要
人気者であることを求められた少女の求めに、最強であることを求められた善幸は応え、交わらないはずの人生がその日交わった。
「なるほど、分かった」
試合で負けた時、笑っていなければならない配信者。
試合で負けた時、悔しがらねばならない競技者。
人気者になることが第一で、勝負の勝敗は二の次の配信者。
強さと勝利こそが第一で、嫌われようと問題がない競技者。
敗北が魅力に繋がる配信者。
敗北が魅力を失わせる競技者。
周りが自分をどう見ているかが肝要な配信者。
周りにどう見られようと自分自身の実力こそが肝要な競技者。
『好き』
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!推しを見つけた。楽しさも苦しさもあなたに教えて貰った
君は、Vtuber好き?
僕は、大好き。にじさんじが特にね。
実は、Vtuberそんなに知らないだって? それはちょうどいい。
このVtuber小説を読もうよ。きっとVtuberがどんな存在なのかを感じることが出来るから。
この作品の特徴は、作者であるルシエドさんが執筆する作品全部に言えることだが妙な「リアリティ」があることだろう。それはきっとルシエドさんの異常なまでの好奇心からなる情報収集、考察から生み出されるものなのだろうと僕は思っている。
とかくこの作品においての「リアリティ」とは、現実のVtuberの界隈というものの再現性の高さだろう。現実のVtuber界隈おいては、配信者界隈の楽…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正しさの溢れた海を泳ぐ幻の魚の話
架空原作の世界に転生した最強主人公の物語。
近未来を舞台としたVTuberに代わるVliverと言う配信者達が流行している世界、そして世界的に人気なeスポーツ『ポシビリティ・デュエル』通称PDで世界最強の一角と言われた主人公が原作主人公と敵対する筈の事務所のVliverに依頼を受け、交流を重ねて成長していく物語。
主人公はやや口下手で可能性を突き詰めて行く事にしか興味が無く、その為に過去に行った事や関わった相手を尽く忘れている。唯一自身と対峙し可能性を示した相手を記憶していて、その為にトラブルも多く嫌われやすい。しかし、誠実で嘘を吐くのも下手でそんな彼に意図せず救われる人も居る。
何より特徴…続きを読む - ★★★ Excellent!!!言語化された感動があった
人が誠実に真っ当に生きようとしたら必ずぶつかる問いに対しての一種の回答を綺麗に言語化して物語に落とし込めている点が素晴らしかった。
主人公の理念を強さゆえの傲慢だと感じてしまう強くなることをやめた弱い自分がいる。しかし、だからこそそんな自分が恥ずかしくなるくらいに眩しく見えているのだと思う。
「なんとなく」考えていたことを言語化されることで目から鱗が落ちる思いを沢山の人に読んで味わって欲しいという思いと共に、ある種の真理を突くようなこの小説の唯一性が、広く知れ渡ることで誰でも言葉にできる陳腐な表現に貶められてしまう可能性に儚さを感じている。
今この時にこの小説に出会えたことに感謝したい。 - ★★★ Excellent!!!原作を飛び越えていく信念
近未来において全世界で人気のゲーム『ポシビリティ・デュエル』。
自作したスキルを3つ装備して戦い勝者を決める、対戦型のゲーム。
サブタイトルではガチ競技系と言われていますが意外と門戸は広く、とある配信者が開催した視聴者参加型の大会では「推しと同じ姿・声になるスキル」を装備して参加した猛者なんかもいました。
そんなゲームが広がった世界を描いた作品があり、主人公は前世の記憶を持って転生したキャラになるんですが。
彼は、その知識を使って「自分が利益を得る」とか「メインキャラの悲劇を回避する」といった普通の行動はとりません。
競技系ゲームが広がっているということは、それだけ打ち込んだ強者たちがいる…続きを読む