思考の補助輪:後編

 風成善幸/YOSHIにとっての『暴風雨吹き荒ぶ摩天楼』は、一番苦手なマップかというとそうでもない。いくつかある苦手なマップの一つ、と言うのが正確なところだろう。


 善幸的には「どのくらい苦手かって? 前世で甲子園でやり合った大阪桐蔭の投手の内角低めのシュートくらいの苦手度合いかな……?」といった感触であるようだ。非常に分かり難い。


 お題を出したYOSHI視点、彼女らがYOSHIに勝つ現実的な方法を考える必要性などない。

 必要なのは考えることだ。

 勝つために知恵を尽くすことだ。

 YOSHIが自分自身をお題に使ったのは、いずれ教え子3人と本格的に共闘するための布石。YOSHIを理解するための予習。やがていつか、こういった思考を鍛える思考実験が役に立つ日も来るだろう。


 なのでYOSHIは『馬鹿野郎』と軽く叱り、デコピンし、東郷をまうといのりの元に送り返すのであった。3人の先生として、とりあえずは課題に真面目に挑ませることを選択している。


「アチャ~君、どうだった~?」


「『馬鹿野郎』だってよォ!」


「やっぱ諦めたら駄目か~」


 漢泣きする東郷を、いのりがよしよしと慰める。


「真面目に考えようぜ。僕も真面目に話すよ。俺のデータテニスが全て読まれていると言うのなら……俺はたった今から語録を捨てる」


「捨ててないじゃん~」


「しまった! 僕の無意識が勝手に……」


 何気なく会話の途中に東郷が視線を横にやると、そこでは空中に投影されたディスプレイを使ってインターネットを閲覧しているまうが居た。

 ちょこんと生えたネズミの尾が揺れている。

 頬杖により、少女の柔らかな頬がふにょんと歪む。


 真面目な課題の途中にネットを見ている不真面目な姿が、なんとなく不寝屋まうらしくなく見えて、東郷はちょっとばかり疑問を持った。


「伊井野ちゃん、不寝屋ちゃんは何してんの? まとめサイト巡り?」


「それ誹謗中傷?」


「やめてくれよマジな声で言うの! いいだろまとめサイト見てたって! まるで見てない不寝屋ちゃんがまともで見てる僕が駄目みたいじゃん!」


「……」


「沈黙も嫌なんだが」


 まとめサイト民・東郷は意味もなく苦しんだ。会話の流れで、いのりと東郷はまうに歩み寄る。


「まうちゃん~何してんの~? 課題の途中にネット見てるのはよくないのぜ~」


「PD対戦wikiのヨシのページ見とるんや。ヨシの過去の対戦関連の情報なんか転がっとらんかなー使えんかなーっておもてな」


「「 対戦wiki!? 」」


 東郷といのりが顔を見合わせる。


「えっ……それはなんか……ズルじゃね!?」


「いいのかな~?」


「ええねんええねん、どうせ何か参考にしとっても自分で考えるならヨシは許すやろ」


 まうが見守っているYOSHIの方へと視線をやると、YOSHIは少し考え、頷く。


「良し」


「ヨシの良しが出たで! ほなこれでええな」


「ヨシの良しが?」

「ヨシの良しが~?」


 東郷は思わず、語録を忘れた。

 YOSHIは教え子の試行錯誤に対して微妙に甘い。


「ちゅーか、ヨシが苦手ーてる理由分かったわ。動画って形ではネットに残っとらんけど、ヨシ過去に暴風雨の摩天楼でチーム戦して負けとってんな。そら負けたマップは苦手意識あるわな」


「……まあな」


 何かを誤魔化すようにこめかみを掻くYOSHIに、まうが陽気に笑う。


 常勝の天才であればこそ、敗北は強く記憶に残るものである。


「クックック、おもろいやんけー。つまりあれやな、ヨシを暴風雨の摩天楼で負かした昔の仲間がおって、うちらがいつかヨシと一緒にチームで暴風雨の摩天楼に挑む時、うちらの力でヨシを勝たせる! 2度は負かせん! そのために色々考えてみる! そういうことやってけばええんやな」


 虚をつかれたように、YOSHIはきょとんとする。

 そもそも、そんなことは考えてなかったと言わんばかりの様子で、まうの言葉が不思議と心に響いた様子で、そもそも『仲間に助けてもらって今度は勝つ』なんて考えたこともなかった……と、意表をつかれたような様子。


 かすかに、僅かに、彼は笑む。


「そうだな」


 彼がにじませたうっすらとした嬉しさを、教え子達はなんとなくに感じていた。


「かつて負けたこともある舞台で、新しい仲間と共に戦って、勝つ未来があるなら。俺はそういうのを好むと思う」


「ふんふん。結局僕ら3人は、このシチュエーションで敵がヨッシーにどういう手を打ってくるのか、そして味方がどうヨッシーと連携するか、みたいなの考えればええのんか?」


「そうだ。東郷、自分の解釈に自信を持て。君は君が思ってるほど判断を間違えることはないから」


「クソデカ褒め言葉~。逆に恐いわ」


「じゃあ言い方を変えるか。何か間違ったら俺は指摘する。間違えたせいで何かが失われたらそれは指導者の俺が責任を取る。思い切りやれ。俺はそういう仲間を求めてるから」


「サンクス・アンド・サンクス。僕を苛むニュータイプのプレッシャーはどこかへと消えました」


「ニュータ……? 何?」


 YOSHIがそう言ってくれることで、重圧は軽くなり教え子達がやりやすくなる、そういう空気があった。


「じゃあもし僕が『不寝屋まうさんって同期のVliverの中だと一番胸が無いデジタルボディしてますね(笑)』とか言って訴訟沙汰になっても……」


「俺にその責任は取れん」


「うち引き合いに出すなボケタレ」


「さいて~」


「守ってくれよ……僕を世界の全てから! 世界の全てが敵になっても君を守るよと言ってくれ! 僕がヒロインしてやっから!」


「世界と喧嘩したら俺を頼る前に世界と仲直りしろ」

「せやせや」

「そうだよ~」


「ごもっともです」


 なんやかんやで、初心者が多く平均して実力不足なこのチームが最初に備えていた強さとは、この互いに対する遠慮の無さと、3人がYOSHIを受け入れる形で成立した友人関係の相互理解なのかもしれない。


 3人が真面目にお題に向き合って会議を始めたので、YOSHIは3人の会話に耳を済ませつつ、ちょっと溜まっていた仕事関連のメールをぽちぽちと返信し始めた。


 教え子3人が所属している大手事務所・エヴリィカは、YOSHIが前世で読んでいた『原作』のライバル事務所として登場するに相応しい組織であるようで、"定期的にちゃんと連絡を取りに来る法務部"といった事務系の人員もきっちり揃っている事務所であるからして、色々やることもあるらしい。


「いのいの、東郷、ちょーいちょいちょいこれ見てな? 今wiki見てたんやけど、今のPD対戦環境って敵の攻撃に対して防御するスタイルと回避するスタイルで主流派がきっちり2つに分かれとるらしいで」


「へー」

「へ~」


「あー、暴風雨とかは『回避型が不利なマップ』みたいに書いてあるわ。wikiがどこまであてになるか分からんけども、理屈としては分かる」


「君のような暴風の中で飛ぼうとして墜落する無能なガキは嫌いだよ……ってこと!?」


「風が強いなら~、跳び回って避けるより足を止めて防いだ方が良さそうだもんねぇ~」


「お。暴風雨で視界が悪くなる効果があるっちゅーて接近戦武器が有利ってのも言われとるで。ヨシが回避に不利つくだけなら敵近くまでうちらでヨシ送り込めたら案外頑張ってやれるんとちゃう? 逆にヨシが敵の時、嵐の中で遠くからずっと撃っとっても当たらんっちゅーわけやなこれ」


「げー、もしかして僕も不利つくやつ? 僕そもそも銃で人を撃ち殺す対戦ゲームしかしたことありません勘弁してくださいませ止めてくれカカシ。その暴風雨は僕にも効く。止めてくれ」


「ん~……」


「うーん中々考えがまとまらんなぁ。こら結構難題なんかもしれへ~ん」


 うんうんと3人が悩んでいる。

 意見の出し合いの噛み合いがイマイチな流れになっているようだ。

 見守っていたYOSHIがそこで、横から助言を入れて話の流れを修正にかかる。


「ヒント欲しいか?」


「「「 くーださい 」」」


 仲良いな、とハモった声にYOSHIが思う。


 こういう些細な仲の良さの表出を見るたび、YOSHIの心に小さくも確かに、『勝たせてやりたい』という気持ちが湧き上がる。


 YOSHIは広場の真ん中に立ち、3人に点数の割り振りがよく見えるよう、シンプルな攻撃スキルを組んで見せた。



【ビーム弾】【形質:対人向けの攻撃スキル】

破壊力:5

絶対力:10

維持力:10

同調力:0

変化力:5

知覚力:0



 YOSHIがそれを適当に撃つと、ビーム弾は空中で曲がり、YOSHIに向かって落ちてくる。


「たとえば相手が強力なビームを持っていて、次の試合でそれを使ってくると分かっている時……」


 YOSHIは落ちてくるビーム弾を見上げ、ささっと防御のためのスキルを組み上げる。



【雑バリア】【形質:なんか板っぽいの】

破壊力:0

絶対力:11

維持力:19

同調力:0

変化力:0

知覚力:0



 展開されたバリアが、ビーム弾を弾く。


「『敵のビームより1だけ絶対力が高いバリアを持って試合に臨もう』と考えるのが、準備」


 相手の使うスキルが分かっていれば、相手の使うスキルを絶対力がで1上回るスキルを用意できる。これは『準備』の中でも強力な考え方であることは間違いない。


 YOSHIはもう一度ビーム弾を撃ち、空に弧を描いたビーム弾が横合いから戻って来る。

 YOSHIは広場の大きな岩の陰に隠れ、ビーム弾は大岩に命中、岩をそれなりに砕いて消えた。


「『試合が始まったから遮蔽物を使って射線を切りつつ上手く立ち回ろう』が、思考」


 全てが準備で対処できるならそれでいい。

 それが理想だ。

 だがそうはいかない。

 試合前に全てを知ることなどできない。

 となれば、試合中に相手の手の内を知ってから、的確に動くことも必要だ。

 遮蔽物を考えて使えば、誰にもそれができる。

 『思考』はそのためにある。


 YOSHIは3度目のビーム弾を撃ち、またしてもブーメランのように戻って来たそれを、無駄の無い動きで紙一重にかわした。


「『相手がビームを撃ってきた。瞬時に見切って回避して接近して倒そう』が、感覚だ」


 そして、YOSHIのように熟練の者であれば、奇襲され考える暇も無くピンチに陥った時、反射的な動きだけでその窮地を乗り切れることもある。

 それが『感覚』。


 大事なのは、準備・思考・感覚で、脳のどこを使うのかが違うということ。


「分かるか? 分野が違うんだ。だからそれぞれ向き不向きも違う。君らは何が得意だ? 何がしたい? その分野で自分より上手いなと思う人は、誰か居るか?」


 ああ、と、3人は理解した。


 これは考え方の指針だ。


 YOSHIにとっては過去の経験が蓄えた知識であり、新人達にとっての未来を選ぶ指針。


「うちな、じっくり何週間もかけて一つのコラボ配信企画を練り込んで質を上げるのとか苦手やねん。でもいのいのはそういうの上手いな、って前々からずっと思っとったんや」


「あ、僕もそれ思ってた」


「そうかな~?」


 まうが会話の口火を切り、東郷が乗る。


「この3人で『準備』が向いとるとしたら、いのいのやないか? 時間かけて考えるのはいのいのの得意分野やと思うで」


「そう~?」


「不寝屋ちゃんも僕よか向いてると思うけどね、『準備』考えるのは」


「よせよせ、褒められたら照れてまうで」


 ニッ、とまうが笑む。

 いのりが考え、何かを思いついた。


「それだと~、アチャ~君が『思考』を補完するのに集中してくれたらやりやすそう~」


「え? 僕?」


「あーせやな。PDは初心者やろけども、FPSとかの対戦ゲームはみっちりやってきとんのやろ? ほなあんたが一番、戦場でのプレイヤーの心理とかを読む経験値に長けとるんとちゃうか」


「いや自信無いよマジで。任せないでくだちい」


「じゃあアチャ~君に任せるとして~」


「あれっ僕の意思が無視されてる!?」


 からからと、女子2人が笑う。

 東郷は不承不承といった顔だ。

 普段はふざけ倒しているが、東郷は根が真面目な所があり、時に女子の押しに弱い。


「んじゃ不寝屋ちゃんは感覚担当で」


「異議なし~」


「は!? うちも!? いや言うほど感覚担当向いてへんやろうちは! そもそも試合前の作戦会議で感覚担当の仕事あらへんやろ!?」


「それって不寝屋さんの感想ですよね?」

「なんかいい感じの意見言っててください~、わたしたちが拾うので~」


「こらこらこら」


「僕配信でヨッシーの動きを瞬時に先読みしてヨッシーの逃げる先に爆弾投げ込んだとか聞きましたよ不寝屋先生! 感覚分野、お任せします!」


「ありゃたまたまやんけぇ!」


 そして、余った感覚がまうにあてがわれた。


 余り物の押し付けのように見えるが、ふざけているのは発言だけで、東郷といのりが『不寝屋まうは感覚が向いている』と認知しているのは純然たる事実であるようだ。


 YOSHIは口を挟まず、傍観に徹する。


「……うん、ちゃんと3人とも分かってるな。それぞれの特性の違い」


 YOSHIは先日、配信文化を知らないなりに調べ、自分なりに咀嚼し、3人を3つの配信タイプに分けて分類した。


 そして、その配信タイプ分類がそのまま、3人は勝負事において何に向いているか? という問いに対する答えになっていた。


 不寝屋まうは実況型。

 瞬時に会話にツッコミを入れ、瞬時にリアクションし、瞬時に察するのが得意。RPG配信が面白いと言われるタイプ。


 だから、『感覚』が比較的向いている。


 アチャ・東郷は対人型。

 他のプレイヤーと競い、他のプレイヤーの思考を読み、他のプレイヤーに優位を取れる立ち回りを考えて、対戦ゲームに勝てる気質。FPSなどの対戦配信で視聴者を熱くさせるタイプ。


 だから、『思考』が比較的向いている。


 伊井野いのりは雑談型。

 のんびりとしていて、けれどちゃんと考えていて、長続きする集中力と深い考慮を併せ持ち、雑談枠・街作り・建設といったのんびりとした配信が好かれるタイプ。


 だから、『準備』が比較的向いている。


「わたしね~、思うんだけどね~、せんせ~に最初に『この暴風雨の試合の前にどのくらい準備をしていたか?』とかも聞いてみてもよかったと思うんだよね~」


「あ。せやな」


 思考が整理され、認知が整い、向いていそうなジャンルが分かると、人は発言の質が上がる。

 敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず。

 他人と向き合うことで人は自分を知っていく。


「つか僕様ちゃんは思うわけなんですが、僕ら1回ヨッシーに勝てるわけないって結論出したわけじゃん? 普通に考えたらヨッシーと戦う相手のチームも同じ結論出すこともあるんじゃないか?」


「?」

「?」


「つまりさ、ヨッシーに一人で挑んだら負けるって考えるプレイヤーも普通出てくるんじゃね? ってこと。暴風雨の中、チームメイトを探したり、組んでくれそうな他プレイヤー探したり、媚びまくりのごますりクソPartに入って誰かのパシリになったりして、数を揃えてヨッシーを囲んでタコろうとしようとしたりすんじゃねえの? みたいなみたいな」


「あー、ありそうやん」

「ありそ~」


「となると視界が悪くなる暴風雨の中で人探ししないといけないから、そういう人はどうやって暴風雨の中で人探しすんだろうなと僕は思うが……」


 少年漫画であれば、戦闘の最中にこそ繋がりは輝く。追い詰められた主人公が立ち上がり、主人公が新たな力に覚醒するため、一瞬に使い切られる力として、他者との繋がりは輝く。


 だが、この世界では違う。


 戦いの前、長きに渡るゆったりとした時間の中でこそ、人と人との繋がりは輝く。今こうしてああでもないこうでもないと話し合う時間の全てが、いつかどこかで始まる試合で、彼女らを助ける発想の種となってくれるだろう。


「感覚的なこと言うてええ? うち結構敵の動きを小さい足音とか、草むらの草の動きとか、肌で感じる空気の揺れとかで察するんやけども、この暴風雨の中だとマジで分からへん。YOSHIが探知系スキルに1枠使っとる意味がなんか分かってきてまうわ」


「ほえ~、大変だ~」


「僕の封印がとけられた独自研究によると暴風雨マップに限らず、遠くが見えない暗夜系マップ対策に探知スキルを使う人は稀によくいるらしい」


「稀なんかよくいるんかハッキリせえや」


 そうしてしばらく3人は話し合い、話し合った内容をまとめ、YOSHIに提出。


 そうしてYOSHIから花丸と満点を貰い、3人でハイタッチを交わすのだった。










 3人の中で、東郷は1人安堵していた。

 否定されなかったことに。

 失格の烙印を押されなかったことに。

 女の子達の足を引っ張る情けない男にならずに済んだことに。

 

 彼はエヴリィカに入る前からずっと、そういう認知とそういう不安を抱えながら生きてきた。ずっと、ずっと。その理由を、仲間達は知らない。


「ってかヨッシーさ、実際暴風雨の摩天楼ってどんくらい苦手なん? 山岡さんの鮎くらい? ちょっと僕だけにこっそり教えてくださいよ」


「誰だよ山岡」


「ちゅーかなんやねん『僕だけに』って。うちら全員に教えるよう言わんかい」


「秘密情報なら高く売れるかなって……思っちゃったからにはもう……ネ……」


「さいて~」


 東郷の冗談を真に受ける者は誰も居なかったが、YOSHIは会話の流れからふと何かを思いついたようであった。


「……まあ、そうだな。ちょっと体感的な経験もあった方がいいし語ってくか。テストの答え合わせ代わりに」


 YOSHIが端末を操作する。

 するとサーバーの一部を限定的な領域として、試合用のポシビリティ・デュエルのフィールドが再現されていく。

 地面からビルが生え、空が曇天に代わり、鳴り響く雷鳴は暴風雨を震わせる。


 先程まで話していた、YOSHIが苦手とする暴風雨マップの小規模簡易再現版のようだ。


「わ~、すご~」


「いやっ風強っ! うち体ちっこくて軽いせいで飛ばっ……飛ばされるぅ!?」


 呑気にほわほわニコニコしているいのりの横で、暴風がぶち当たった小柄なまうが転倒しそうになるが、YOSHIが抱きかかえるようにして受け止め、少女の転倒を未然に防いだ。


「風速10m/sで湖面が揺れる。15m/sで傘が差せなくなる。20m/sで人が転び始める。30m/sで人は立っていられなくなり、細い木が折れ始める。50m/sでトラックは横転し、街路樹が引っこ抜け、家屋は崩壊していく。今のこのマップの設定風速は40m/sだ」


「あ、あんがと」


「どういたしまして」


 照れ臭そうに、まうは礼を言いつつそそくさと離れる。こういう時、気恥ずかしさから最速で離れるのが不寝屋まうである。


 YOSHIは当たり前のように、スキルの一つも使わないまま暴風の中で揺らがず佇んでいる。揺れているのは髪くらいだ。


「大会やイベントの風速は基本的にランダムで、上限風速の設定は……あ、この前のアプデで変わったんだっけか? 確か今の風速上限は70m/sに引き上げられたばっかだったと思う」


「引き上げないでほしかった、僕はそのままの君でいてほしかった。悲しいね」


「メロドラマみたいなことほざきよるやん」


 東郷も言葉の上でこそふざけているが、頬を打つ予想以上に強い風に底知れない自然の恐ろしさを感じ、マップの脅威というものの認識を若干改めていた。


「まうちゃん、次転んだらわたしが助けてあげるね~。まっかせて~」


「いや待てあかんてこういうマップではむしろうちよりいのいのの方がたぶん危な」


「わ~!」


「言わんこっちゃない!」


 慣れない強風だけでなく、このマップには小石や瓦礫がそこら中に散らばっており、慣れていないプレイヤーはそれを踏むことで転倒する。

 特に、使ほどそうなってしまう可能性は顕著である。


 足回りの注意が甘い伊井野いのりは、まうのために意識を割いていたせいで更に足回りの注意がおろそかになってしまい、思い切りひっくり返りかけた。


「よく転ぶ奴らだな」


 とはいえ、YOSHIも転倒二人目ともなれば慣れたものである。流れるような動きで、転倒しかけたいのりを胸で受け止め、転倒を阻止する。


「ありがと~」


「バーチャルの世界で転んでも大したことはないが、気を付けておくんだぞ」


「はい~」


 YOSHIに受け止められた瞬間、ほんの1秒か2秒だけ、いのりは甘えるように体重を預けた。

 こういう時、一瞬だけ甘えるような振る舞いを見せるのが伊井野いのりである。

 見えない形で彼に甘えて、すぐに離れて、いのりはふんわりとした微笑みを浮かべた。


「こういう暴風雨だと、俺はあんまり高く飛べない。PDのマップは基本的に試合開始と同時に作られるランダム生成だから、試合開始と同時に高く飛んで周辺の地形を把握するのって有効な場面も多いんだが、こうまで風が強いと俺には難しいな」


 YOSHIに連れられ、4人は嵐の中の摩天楼を眺めていく。


「細かい風の調整ができないのがちょっと厳しい。乱気流のせいで高い精度のフェイントは全然できなくなるし……拾った小石を風で飛ばすのとかも、戦闘に使える精度になるかはちょっと分からん」


 4人がビルに入ると、そこにはまるで人の気配が無いがらんどうのエントランスが広がっていた。


「摩天楼マップには基本的に地下がない。『上へ上へと伸びていくマップ』がデザイナーのコンセプトデザインだったからとか……確かそんな理由だ。だから俺が地上の暴風を嫌って地下で戦うことを選ぶとか、そういうこともできない」


 空っぽのエントランスに、4人の足音が響く。


「じゃあ俺が戦う場所に選ぶべきは、このエントランスみたいな、ある程度自由に飛べる広い空間があって、外の暴風が入ってこない場所になるよな? 俺はできる限りこういう場所で戦いたい。でも本当はできる限りこういう場所には入りたくない」


「なんで~?」


「俺が過去に負けた時は、俺のそういう思考を読まれて、ビルの中で待ち伏せされてやられたからだ。俺の戦いを知ってる人間なら、待ち伏せ作戦で普通にさっくり俺を仕留められるぞ。アマチュアの上級者くらいの射撃技能があれば十分だ」


「こわ~」


「作戦勝ちってそういうもんだからな」


 4人は階段を上がっていく。


 コンクリ造りの大きなビルが、40m/sの風を叩きつけられ揺れている。こんなにも巨大なものが揺れている感触は、いのりの心に不思議な不安を掻き立てていく。


「ただ、戦いはルールにもよる。100人が最後の1人になるまで戦う『100Hundredvs.バーサス』なら待ち伏せは非常に有効だ。でも『ハントアンドシーク』みたいな怪物を倒さないと勝ちにならないルールだったら、ビルで待ち伏せしてても勝てないよな? 外に出て怪物探さないと勝利条件満たせないんだから。俺はビルの中で待ち構えてる敵は無視して他に行ける」


「確かに! 戦ってやる必要あらへんやん」


「で、だ。俺達はチームで参加する場合……」


 そうして4人は、ビルの屋上、暴力的な暴風雨にされされた頂へと辿り着く。


「屋上に東郷を置いて、上から敵を狙撃しつつ、一階に俺が陣取ってビルへの侵入者を防ぐみたいな立ち回りも選択できるわけだ。いのりが練習してるビルド系スキルで、その辺の土を回収して土の壁で全部の扉と窓と階段を埋めるのとかも良いよな。そうなれば暴風雨の中で屋上まで飛んでいくのは難しいから、東郷は安全に狙撃を続けられるだろう」


「エグない?」


「戦術ってのはそういうもんだ」


 YOSHIは暴風雨の中、いつもの仏頂面のまま、揺らがず変わらずいつものままの在り様で佇む。


 凪が人の形をしているようだと、伊井野いのりは静かに想った。


「ただ、そうだな。俺はこういうマップでどういう配信したら面白くなるのか、とか全く考えたことがないからさ。こういうマップで君らが戦って、それがどういう感じに面白い配信になるのか……そういうのをちょっと期待してたりする」


「えっ!? 突然に僕らへ無茶振り!?」


「1回くらいは見たいだろ。俺が苦手なマップでリスナーを爆笑させる配信してる配信者とかそういうの」


 晴れの日も。

 雨の日も。

 嵐の中でも。

 暴風雨の屋上でも。

 風成善幸/YOSHIの瞳は、目の前の人間の可能性を見定めながら期待するような、そんな不思議な色をしている。











 そして、時は西暦2059年4月15日19:00に戻る。


 ポシビリティ・デュエル法人主催イベント『デイ・ブレイク』の大試合が、今始まる。


 そびえ立つ摩天楼。

 西暦2400年という設定の黒黒としたビル群。

 そこかしこで輝く七色のネオン。

 あちらこちらに積み上がった空飛ぶ車の残骸。

 分厚い雲に隠された夜空。

 それら全てを飲み込む、圧倒的な暴風雨。


 事前にこのマップの特性を学べていた東郷にとっては幸運なことに、そして苦手なYOSHIにとっては運が悪いことに、そこは、YOSHIが東郷に教えた"かのマップ"に似た戦場だった。


 そして、廃墟になった未来の街を徘徊する、八本脚のゴリラトパス。

 体長1mほどのゴリラトパスの仔らを守るように、体長10mほどのゴリラトパスの群れが咆哮する。

 ゴリラトパスの咆哮の合唱は、まるで地震のように、暴風雨に飲まれた街を揺らしていった。



 バトルルール、『ハントアンドシーク』。

 フィールド設定、ユーザービルドマップ『実験体に占拠されたサイバーパンクの摩天楼』。

 天候設定、『暴風雨』。



◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 GAME START


________◢



 各プレイヤーが、それぞれ別々の地点へと飛ばされていく。

 東郷が飛ばされたのは、ボロボロの大きなビルの3階だった。周辺にモンスターの気配はない。


「……考えて動くか」


 アチャ・東郷は、ビルの3階に飛ばされた現状を把握し、ここからどう動くのが最善かを考え、少し迷ってから、上ではなく下に向けて走り出した。


 東郷はまず狙撃銃を武器に選び、YOSHIの勧めで武器を弓に持ち替えた。

 彼が選んだスタイルは遠距離攻撃。FPSの経験を活かした射撃戦こそが自分に向いていると、彼はそう考えたのである。

 ならば、屋上を目指すのも選択肢ではあったはずだ。


 狙撃手のセオリーは、敵を仕留めやすい高所にまず陣取る攻撃的布陣か、森などの逃げやすく隠れやすい場所にまず陣取る防御的布陣かだが、東郷はまだどう立ち回るかを決めずに動き始めた。

 屋上を取らず、階段を降りて行くのがその証。


 YOSHIは言っていた。

 この『ハントアンドシーク』は、徘徊する怪物を倒してオーブを手に入れ、オーブを3つ手に入れた者が勝ちとなるルールだと。

 敵に倒されて自分が持っていたオーブを奪われることはあっても、倒されることで敵にポイントが入ったりはしないのだと。


 このルールであれば、序盤にして敵に殺されても永久離脱にはならないため、攻撃的な戦略選択がさしてリスクにならない。負けて失うものが無いのだから。アチャ・東郷はそう判断した。


「第一目標は相棒ヨッシーとの合流。でもその前に、モンスターと戦ってみて僕がオーブを獲得できるか確認しておかないと……僕がモンスターを倒せないようなら相棒の支援に回らないといけないかもしれぬ」


 いつもの癖で、東郷は今の自分がどうなのかを分かりやすく解説していく。


 昔東郷は、FPS配信をしている時に「何してんのか分かんない」というリスナーのコメントを受け、それ以後FPS配信がよくわからないリスナーに分かるよう、戦いの流れや自分の思考を細かく口に出すようになった。

 それが、いつしか癖になっていた。

 分かってもらう努力を尽くすことができる、それもまた東郷の配信者としての魅力だった。


「で、それで……」


 東郷はいつもの癖でコメント欄を見ようとして、試合の都合上コメント非表示にしていることを思い出し、そんな自分自身に苦笑した。

 今日はコメント欄を通した東郷とリスナーの掛け合い、漫才、レスバトルはご法度なのだ。

 一応は公式公認イベントの一つであるがゆえ。



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□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯踏めば助かるのに……

◯死ねば助かるのに……

◯喘げば助かるのに……

◯逃げれば助かるのに……

◯エビとまかろに……




 コメントチャットは、あいも変わらずふざけっぱなしで、語録がゴロゴロと流れている。

 動画サイトの配信画面では、(配信用のタイムラグで少し遅れて流れているが)東郷が雨風の中を走る姿が映っており、東郷のファン、YOSHIのファン、そして新規勢らがその戦いを見守っている。



______________


□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯初見です

◯こういう配信初めて見るかも

◯残業終わった間に合ったわセーフセーフ

◯応募すると10万円が当たる! https://kensyo……

◯うぽつです

◯うんこうんこうんこ



 普段配信を見ない人、普段別の人の配信ばかり見ている人、普段の東郷の配信には居ない変な人、クソスパム、そして純粋な荒らし、その他諸々。

 数え切れないほどの人達がドバドバとコメントを流し込み、事務所が用意したコメント管理者モデレーターが片っ端から目を通し、悪意ある人間を蹴り出していく。

 今、東郷自身には見えていない東郷のコメント欄は、世界で一番熱い場所と化していた。


 全ては、この試合の直前にチーム『マイティ・フォース』が結成され、そのアカウントが開設され、アカウント開設が話題になってバズりにバズり、世界観の特異性と、幸運と、悪ふざけが入り混じった流れによって、1日で公式アカウントのフォロワーが1億人を超えたことが原因である。


 『今話題のあの人達をちょっと見ておきたい』といった新規層が、信じられないほどの数を伴って、東郷の配信チャンネルに殺到していた。


「相棒は世界チャンプなだけあって自分の力に自信があるからな……性格も考えると、どっかで大暴れして乱戦に持ち込んで、その騒ぎで僕を呼び寄せようとするかもしれない。じゃあやっぱすぐ駆けつけられる位置に居たいとこだぜ」


 そして、そういうにわかな視聴者にとって、『思考』を分かりやすい言葉にして配信に流してくれるアチャ・東郷の配信スタイルは、極めて相性が良かった。



◯この人の配信、分かりやすいかも



 そんなコメントが、爆速で流れていくコメント欄に現れて、そのままコメントの洪水に飲み込まれて消えていく。


「皆、見てるか?」



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□東郷視聴者集会所▽   ︙


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◯見てるよ

◯見てないけど

◯見てるわけないじゃん

◯見ざる聞かざる俺も猿

◯むしろ僕がメスガキに屈服するとこ見てて



 流されていくコメントの中には、東郷の言葉にしっかりと応え、東郷を推すがゆえに寄り添ってきた者達の言葉が多く在る。

 推しから見えていないとしても、自分の声が無数の声に飲み込まれて消えていくとしても、推しを応援しようとする声が、数え切れないほどコメント欄に現れては流れて行く。


 泡沫のような『いつもの』があった。


「今日、僕は本気だ。今日はマジで勝ちたい。皆にこのゲームくっそ楽しいぞって伝えながら、最高にかっこいい僕を見せて、YOSHIが教えてくれたことがどんだけ強いかを示しながら……勝ちてえ」


 強く強く、東郷は言い切る。

 仲間と一緒に頑張っているから、仲間が勝利を信じてくれているような気がするから、真面目に教えてくれる先生が居るから、勝ちたい。

 それはシンプルな決意だった。


 そして、プロゲーマーとプロの配信者を比べた場合、プロの配信者の方が、言葉に感情が。東郷の真摯な決意は、画面を通して配信画面の前の人々へとじんわり響いていった。


「今日は仲間あいつと一緒に、勝ちたいんだ」


 PD初心者であることが周知されているアチャ・東郷の、『仲間と勝ちたい』という願いの溶け込んだ声は、既に世界の頂点に立ったYOSHIではもう絶対に真似できない初々しいコンテクストを内包し、東郷が無自覚だった心の熱量も合わさって、見る者の胸を打つ。


 プロゲーマーは達人であることを求められるが、配信者という生き物は、未熟なるものの奮起でも、雛鳥の巣立ちでも、心より応援されるもの。



◯がんばれ



 ぽつり、ぽつりと、応援のコメントが増える。



◯頑張れー! 勝てー!



 今日初めてアチャ・東郷を見たという人や、トレンドニュースから流れてきた人も、応援のコメントを打ち始める。

 素朴な応援を書き込む新参と、行儀悪くネットミームを擦り続ける古参のコメントが入り混じり、コメント欄が盛大に混沌化していく。



______________


□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯応援してます

◯東帝! 東帝! 勝つのは東帝!

◯アチャさん頑張って~

◯止まるんじゃねえぞ……



 やがて、皆が知っているアイコンと名前も一瞬コメントに顔を出していく。



______________


□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯がんばれぇ~

◯おらちゃんと勝つんやで!


◯まうちゃん!?

◯いのりちゃん!?

◯コメント欄にチームメイトいて草

◯まうちゃん! ちゃんと寝る時間取ろう!



 東郷には何も見えていない。

 皆、東郷には何も見えていないことは分かっているし、ここで熱烈に応援のコメントを打ったとしても、それが届かないことは分かっている。

 それでも。

 皆『応援』を書き込まずにはいられなかった。


「走りますよー走る走る。マップはいつもランダム生成なんでね。参加者皆マップを把握してないはずなのでね、とりあえず地形を記憶しつつ……」


 そして、東郷が走り出した、その瞬間。


 東郷が2分前まで居たビルの3階あたりが、突然に大爆発して消し飛んだ。


「は?」



______________


□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯は?

◯は?

◯は?

◯は?



 唖然とする、東郷と視聴者達。


 直後、消し飛んだ3階より上のビル部分が崩れ、周囲の建物を巻き込みながら倒壊していく。

 やがて3階より上が無くなったビルの上に、真っ赤な宇宙服の男が姿を現した。

 この男が今の事象を起こしたようだ。


「Why? 確かにさっき、3階の窓に誰かの人影が見えた気がしたんだけどな。誰も居ないわぁ。勘違いだったか、逃げられたか……まぁいいかぁ! ヒョァッ!」


 暴風雨で視界が悪い中、東郷にもハッキリとは見えない赤の宇宙服の男は屈伸を繰り返す。そして何らかのスキルを発動し、して飛翔した。


「……あー、あれはですね。個人勢配信者Vliver『ノハラ・ミサエル』さんですね。この前のYahooニュースで『今一番アツいミサイル使い』って紹介されてたから知ってる人も多いんじゃないかなって思いますけどね、先程まで僕が居た所をワンテンポ遅れて今頃吹っ飛ばすのはパァン! 判断が遅い! と言わざるを得な……」


 そして、ミサイルに変身したノハラ・ミサエルはYOSHIでも飛翔困難な暴風の中を悠々と飛び、並び立つ無数のビルをいくつも体当たりでぶち抜きながら、マップの東へ向かって飛んで行った。


「こわ」



______________


□東郷視聴者集会所▽   ︙


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◯こわ

◯こわ

◯こわ



 配信者とリスナーの心が一つに。


 東郷はノハラ・ミサエルとの接敵を避け、とりあえずマップの西を目指して移動を始める。


 今度はできる限り目立たないように。

 FPSで遮蔽物を利用する時のように。

 目立たぬゲリラのように、隠れながら小走りに移動していく。


「戦場怪奇バトル コワすぎ! 始まったな」


 東郷の試合開始直後の動きは、ちょっとコソコソした感じに始まった。




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