概要
思い出は甘く優しいが現実は……僕の帰るその場所はまだ苦い
津波によって両親を失った井口譲。中学2年生の譲は、一人では何もできないことを痛感させられた。両親の葬儀もこれからの生活も、父の妹である谷津田貴美子とその夫である俊哉の力が必要なのだ。両親の喪失と急に始まった居候生活を負担にかんじていた譲は、気分転換と気持ちの整理を付ける為に両親を奪った海を訪れる。その場所で、たまたま来た大波に飲まれてしまったのだ。そのまま死ぬかと思われたが、溺れる寸前に真っ白な空間へと移動していた。そこへ現れた光の扉に吸い込まれると、譲は『ウゾルク』という世界へと送り出される。そこで出会った仲間たちと幾多の冒険の末に、譲は元の世界へと帰還した。但し、不眠症を抱えることになってしまう。病院ではPTSDと診察されるだけで、症状が良くなる気配はない。そんな折に、俊哉が見つけてきた
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?