概要
物語に終わりはない。そう教えてくれたのは、わたしの大好きな人でした。
先輩に抱いた憧れが恋に変わっていくのは一種の規定路線のようなものだった。
それが片恋だと気付き、失うところまでがありきたりな物語。わたしもその一途を辿るのだろうと叶うはずのない夢物語に想いを馳せていた。
・・・・・・はずなのだけど。
もしその恋が成就してしまったら、それはありきたりな話では終わってくれないのだろうか。
想いが届いたその先に、いったいなにが待ち受けているのか。まったくさっぱり、想像もつかない。
今日も放課後の音楽室で、二人きりの練習がはじまる。
へたくそな乾いた音色に、昇るばかりの潤んだ息を乗せて。
それが片恋だと気付き、失うところまでがありきたりな物語。わたしもその一途を辿るのだろうと叶うはずのない夢物語に想いを馳せていた。
・・・・・・はずなのだけど。
もしその恋が成就してしまったら、それはありきたりな話では終わってくれないのだろうか。
想いが届いたその先に、いったいなにが待ち受けているのか。まったくさっぱり、想像もつかない。
今日も放課後の音楽室で、二人きりの練習がはじまる。
へたくそな乾いた音色に、昇るばかりの潤んだ息を乗せて。