Bランク昇格者発表



三日後

ユート達はギルドのある部屋に集まっていた


「ユート君緊張するね〜」


「そうだな。何人受かるんだろうな」


「いつも通りだと大体2人位らしいよ

たまにゼロの時もあるみたいだね〜」


「ほう。ゼロとは中々狭き門なんだな」


「それはそうだよ〜だってBから指名依頼とか特殊依頼が出来るようになるから一流の冒険者の証だしね!

報酬も高くなるしBランクだっていうだけで泊が付くんだよ!」


「なるほどな〜」


ユートはクリスの説明を関心しながら聞いていた

すると部屋のドアが開きマーキスと受付の女性が入ってきた


「全員いるな。それでは今回のBランク昇格者を発表する!今回の合格者は3人だ!」


その一言で全員緊張し始める



「合格者は……






シーン!クリス!ユートの3人だ!」



あーやっぱダメだったか!


次は必ず合格してみせるわ!


やはりユート君は受かったな。僕には最初に見た時から分かっていたよ!彼から滲み出る強者のオーラがね!



周りから色んな声が上がる


「ユート君!やったよ!ボクも受かったよおおおー!」


ユートに抱きつきながら喜ぶクリス


「ああ、お互い合格してよかったな」


「うんうん!これでボクも一流の冒険者に仲間入りだよ!」


「そうだな。とりあえず離れようか」


クリスは抱きついていた事に気づき、慌ててユートから離れる


「あわわ…ごっごめんね!」


「いや、別に大丈夫だが周りからの目もあるからな」


クリスは周りを見ると他の冒険者から生暖かい目で見られているのに気づき顔を赤らめてササッとユートの後ろに隠れた


「うう〜恥ずかしい……///

ユート君は恥ずかしくないの?」


「俺は別に」


「なっ慣れてる!?は〜ユート君は経験豊富なんだ……」


クリスは後ろでため息を吐く


「豊富でもないんだが・・・」


「お前らイチャつくのは後にしろ」


マーキスから声がかかる


「別にイチャついてるんじゃないんですけど…とりあえず話進めて下さい」


「そうか?まあいい。話を続けるぞ

受かった3人は今から新しいギルドカードを渡す!

Bランクからはカードが特殊な物になるからな。無くさないように気をつける事」


受かった3人は女性からカードを渡される


「このカードに魔力を流して登録完了です」


ユート達は魔力を流す

するとカードが青色に光って自分達の名前が浮かび上がる


「はい登録完了になります。このカードは本人以外が魔力を流しても使用出来ません

つまり、このカードが証明書代わりになります」


女性は説明が終わると部屋を出ていく


「では合格者はこれからBランクについて説明する!

不合格者はまた次回の昇格試験に心して挑むように!」


マーキスがそう言うと他の冒険者達は次々に部屋から退出していく





「3人だけになったな。これから上位冒険者としての心構えを説明する!

Bランクから上は上位冒険者としての責任が出てくる。まずは依頼がCランクと比べて難易度が格段に高くなるな

ギルドからの特殊依頼や個人からの指名依頼は普通に張り出されている依頼とは別のルートからの依頼になるからな。気軽に出来る依頼じゃない

失敗すれば自分の信頼がガタ落ちするし、上のランクに中々上がる事が出来なくなる」


「はい!質問いいですか?」


クリスが突然質問をし始める


「ギルド依頼とか指名依頼とかって強制なんですか?」


「いや、受けなくてもいい。だがな、ずっと受けないで拒否してると上には上がらないぞ

特にギルド依頼は特殊依頼だからな。もちろん功績にも繋がる」


「なるほど〜上に上がるのは難しいんだ」


納得したのか頷くクリス


「まあギルドからの依頼は国の依頼でもあるからな。功績は王様まで話がいくと思っていい。たまに王様を謁見する事もあるぞ」


その言葉に3人は身を硬くする


「そんな緊張すんな!Bランクなら滅多に無いから大丈夫だ!

ただSランクからは結構あるからおぼえとけ」


3人はホッと安堵した


「まぁ簡単に言えば適度に依頼を受けて功績を上げろって事だ」


「「「なるほど」」」


「ユートには説明してるが一応お前達にも話しておくか。他の冒険者には内緒にしとけよ?

実はなユートはすぐにAランクの試験を受けてもらう事になってる」


「「えっ!?」」


「コイツは実力は俺並かそれ以上って事は模擬戦見てれば分かるだろ?」


コクコク


「それにな、あの銀狼や守護が実力も人柄も認めてるやつがBランクっていうのもおかしい

それにブランの街を護った功績がデカい」



「確かにユート君ならもっと上でもおかしくないよね〜」


「俺も同じランクだとは思ってないよ」


二人は納得した表情で呟く


「って事だから恐らくAランクにはすぐに上がるだろう

ちなみに昇格試験の特殊依頼はもう準備できている」


「どういった依頼ですか?」


ニヤッと笑いながらマーキスが話す








「モルザミークの山に出没したドラゴン討伐だ」






「「「・・・ええええええええええ!!」」」




ユートのAランク昇格試験はドラゴンに決まった


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