教育試験終了!!



ガラガラ



ガラガラ



ユート達は試験が終わり、馬車に乗って王都に向かっていた


「やっと終わったね〜」


クリスが眠たそうな顔をしながら話しかけてくる


「だな。後は帰るだけだな」


「ユート君は帰ったらどうするの?ボクは速攻で就寝するよ!」


「早くから寝ると夜寝れなくなるぞ。俺は街をぶらぶらしてるかな?」


「だいじょーぶ!!ボクはそのまま明日まで起きないから!」


ドヤ顔で話すクリス


「まあ別に気にしてはないが」


「気にしてよ〜!」


たわいもない話をしながら馬車はゆっくりと進む








「試験はこれで終了だ!!結果は三日後ギルドで発表する!忘れないように!以上解散!」


王都に着き、マーキスの一言で冒険者達は解散していく

するとユート達に話しかけてくる人達がいた


「師匠!お疲れ様でした!」


「リード達か、お疲れ様」


ユートが指導した四人だった


「俺達師匠から指導されたのをきっかけにパーティを組む事にしました!」


「ほう。それはいい事じゃないか!」


「はい!いつか師匠に追いつく為に頑張ります!」


「「「頑張ります!」」」


「あんまり無茶しないようにな」


「もうあんな無茶しません!」


顔を赤らめ話すリード


「はは!ならいいが何か相談事があったら俺のとこに来いよ」


「「「「はい!」」」」


「では師匠また今度!」


「ああまたな!」


リード達がユートと別れると話を聞いていたクリスが声をかけてくる


「にゅふふ〜ユート君が師匠になったんだ〜」


「だな。指導の後全員から頼まれてな」


「ユート隊ですかにゃ〜?」


「おい!変な名前付けるな!」


「いいじゃん別に〜ユート隊にボクも入隊しちゃおうかなー」


「お前には入隊許可はでません」


「なっなんだと!!」


本気でショックを受けたクリス


「まあ冗談だ。というかクリスは同じランクだし弟子とかじゃなくて仲間だからな」


「へっ?」


「だから同等の立場だから弟子には出来ないって事だ」


「そっそれはボクと一緒にパーティを組んでくれるって事?」


クリスはもじもじしながら話す


「たまになら別に構わないぞ?」


「たまに・・・ちょっと前進かな?」


ユートに聞こえない様に呟く


「んっ?どうした?」


「ううん!なんでもないよ!

それじゃ今度一緒に依頼を受けよー」


「ああわかった」







ユート達はギルドに戻るとマーキスから声がかかる


「ユートちょっと話がある。時間空いてるか?」


「マーキスさん、特にやる事は無いので大丈夫ですよ」


「なら着いてこい!」


「じゃあユート君まったね〜」


「またなクリス」


ユートはクリスと別れマーキスの後をついていく





「とりあえず座ってくれ」


ユートは筆記試験を受けた部屋に連れてかれ椅子に座る


「はい。話とは?」


「ああ、ギルドマスターからお前に話があってな

今回お前はBランクに昇格するのは確定だ」


「そうなんですか!?ありがとうございます!」


「まあそれよりもだ

それでな、ギルドマスターからお前をすぐにAランク試験を受けさせろって話が出ている」


「はい?」


「AランクだAランク」


「早すぎません?」


「普通なら早いな。だがSランクまで上げる予定だからあんまり気にすんな!」


マーキスはユートの肩を叩きながら話す


「いやいや!気にしますって!」


「気にしても仕方ないだろ?お前は俺には勝つくらい普通じゃないんだからな!」


「俺は普通に過ごしたいです・・・」


「まあ無理だろ。最短昇格のブランの英雄だからな」


「・・・拒否は?」


「ダメだ!もう国王様まで話がいってるからな」


「王様まで…はぁ〜わかりましたよ……」


ユートは肩を落とす


「よし決まりだな!Aランク試験はすぐ受けられるか?」


「実はBランクになるのに理由がありまして」


ユートはジョーイさんの依頼の話をする




「ふ〜む。なるほどな。とりあえずジョーイに聞いてみるか」


「ジョーイさんまで知ってるんですか?」


「昔に依頼を何回か受けたのが縁でな、今は俺のパンを買いに来たりするぞ」


ユートはマーキスはなんて顔が広いんだ!と思う


「んじゃ俺から話してみるからお前はちょっと王都にいろ。分かり次第連絡するから」


「わかりました」


「話は終わりだ。まだ飯食ってないだろ?下で一緒にどうだ?」


「いいですね!行きましょう」


「んじゃ行くか」


二人は部屋を出て酒場に向かう






「ユート君!久しぶりだね!」


「アレック!久しぶりだな!」


酒場でアレックが食事をしていた


「マーキスさんもお久しぶりです」


「おうアレックか!久しぶりだな

お前のテーブルで一緒に飯食べていいか?」


「どうぞどうぞ!丁度独りなので」


「んじゃお構いなく!ユートは何食う?」


「マーキスさんに任せますよ」


「よし任せとけ!おーい!」


マーキスは色々と注文をする








「かんぱい!」


「「かんぱーい!」」


マーキスが乾杯の合図を取り食事を始める





「いやーユートはマジで強いな!」


「マーキスさんでもそう思いますか!」


マーキスとアレックが話し出す


「ああ、俺負けたからな・・・」


「マーキスさんがですか!?あの防御を突破するとは」


アレックは驚いた表情を見せる


「ゴクゴクッ!ありゃあ反則だわ!

速いし手数は多いし魔法も使えるってまだドラゴンの方が弱く見えるわ!」


「確かに。僕もあの速さと魔法の威力には驚きましたよ!」


「だよな〜俺も死線を乗り越えたつもりだったんだかなー」


「僕もですよ!」



二人は少し酔っているのか肩を抱きながらユートをベタ褒め?し始める


「お二人と戦った時は俺もギリギリでしたよ」


「「嘘つけ!」」


「お前まだ出してないのあるだろ!」


「そうだよユート君!あのオーガに放った魔法なんて見た事ないよ!」


二人は食い気味にユートに迫る


「あはは……あの魔法は咄嗟に作った魔法なんで・・・それにあれを人に使ったらまずいでしょ?」


「ほう!そんなにヤバいのか!俺の防御で防げるか試してみたいな!」


「僕は全て避けて見せるよ!」


「「今度勝負だ!」」


「はいはい……これだから呑んだくれは」


ユートはお酒をチビりと飲みながら適当に流した








「うぃ〜だからよ〜俺はなっ!昔エストに惚れてたんだよ〜」


「うんうん!わかりますわかります!パーティで共に旅をしてると惚れてしまいますよね!」


「だからな!俺はあいつに告白したんだよ〜そしたらなあいつは私より強い男がいいって言うんだよ〜俺が弱いってか!!」


「マーキスさんは強いですよ!僕なんて一途なのに浮気者なんて言われてるんですよ……」


「「友よ!」」


ガバッ!


二人は完全に酔ったのかユートの事などお構いなしに恋愛話をする



「これだから呑んだくれは……」


ユートは何杯目かわからないお酒をチビりと飲みながら二人の話を聞いていた


その後、他の冒険者を巻き込みながらどんちゃん騒ぎになりそのまま夜が深けていった


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