前世で眼が見えなかった俺が異世界転生したら・・・

y@siron

第零章

プロローグ



真っ白な世界に一人ぽつんと佇んでいる男


顔は若く、身体も細身に見えるがかなり鍛えているようだ


「ん……?なんだここ?ていうかなんで眼が見えるんだ…」


男が軽く回りを見渡していると目の前に子供?

が急に現れた


「やあ、 お目覚めかな?」


「えっ?あっはい

急に目の前に人が出てきたのは久しぶりでちょっとビックリしました」


「まぁそれもそうか

とりあえずここに座りなよ!立ち話もなんだし」


ポンッポンッといつ用意したのか座布団を叩いて

座るように催促した


「わかりました。ありがとうございます」


「そんな畏まらなくていいよ〜

キミには色々話さないといけない事があるから気楽にね!」


そう言って無邪気な笑顔を見せた


「はあ、わかったそれじゃ何があったのか話してくれないか?」


「オッケー!了解!」


軽いノリに少し疲れ流れも子供?はこれまでの事を話した


「キミの名前は神咲 悠斗君で間違いないよね?」


「ああ、俺の名前は神咲 悠斗だ」


「うんうん

カンタンに言うとキミは地球で死んだんだ」


「はっ?」


「まあそうなるよね… でも事実なんだ」


悠斗はちょっとビックリした表情を浮かべていた



「キミが地球で頑張って生きてきた事も知ってる」


「それは……自分自身の為だからな」


「うん。それは地球の神々から君の記録を見せてもらったから良くわかるよ」


「なるほど

そういう事なら貴方は神様なのか?」


「そーだよ!地球の神様ではないけどね!」


ドヤ顔でエッヘン!っとした子供神?


「それで俺はどうなるんだ?」


「うん!キミには第二の人生を歩んでもらいたいかな?

理由としてはキミが地球で様々な善行をしていたからなんだ。そんなキミが亡くなるのが可哀想って地球の神々は思ったみたい。後はキミの生まれながらの不幸も……」


ちょっと悲しそうな顔をしながら子供神?はこっちをチラッとみた


「そんな顔で見なくてもいい

最初は辛かったけど道が開けてからは楽しい人生だった……」


悠斗は暖かい目で子供神?を見ながらの頭を撫でた



「あふぅ〜なんか気持ちいい……寝たい……」



「寝るな!それで俺は地球に転生でもするのか?」


ちょっと横になりかけた子供神?は直ぐに正座して悠斗の顔を見た


「ううん!

地球じゃない所に転生じゃなくて転移?

うぅ〜ん新たな肉体?みたいな感じで送るんだけど大丈夫?

ダメなら後はボクの下に付いて世界管理助手みたいなお仕事はあるけど?

これ以外は魂の昇華させて違う人間として地球に送るしかないんだけど」


「なるほどな

それじゃその世界に送ってほしい

世界管理なんて出来そうにないし、魂の昇華はちょっとな」


「ふむふむ。

助手になってくれたら楽しくなりそうだったんたけどな〜。

了解!それじゃ説明しするね!」


そういうと子供神?は黒板を出し色々書き始めた



「キミの新しい世界はアルサンガルド。

ボクが創成した世界そして魔法が発達してる世界さ!」


「魔法?それは俺でも使えるのか?」


悠斗は目をキラキラさせながら子供神?に尋ね



「使えるよ〜というかキミには少しだけ恩恵を与えないと地球の神々に怒られるから

キミの世界で言う強くてニューゲーム?みたいな感じかな?」


「それってチートってやつだな」


「あはは!大丈夫大丈夫〜

最初から「それなりに」使えるようにしてるから

じゃないと魔物を倒す事が厳しいからね〜

後はキミ自身で鍛えて強くなって!」


子供神?は右手をグっと握り悠斗に見せた


「後はキミが降り立つ場所は森の真ん中にするね!

突然街中に出てくると面倒な事に巻き込まれる可能性があるからね〜

一応降り立った場所にカンタンな物を置いておくから!」


「それは助かる」


「いえいえ〜それくらいカンタン♪カンタン♪」


「さてと、後はキミにはいくつかスキルを与えないとね!

何か欲しいスキルとかあるかな?」


「スキルか…」


んースキルと言ってもな〜パッ!とは思いつかないな

あっ!確認するの忘れてた事が…


「スキルでは無いけど向こうの世界では俺の眼は見えるのか?」


「それは大丈夫!健康第一!だよ!」


「それなら……良かった」


「それはモチのロンさ!キミには向こうの世界を楽しんでもらいたいからね!」


子供神?にそう言われると目頭が熱くなってきた



「ありがとう。

またこの眼で色々見れると思うと………とても…とても嬉しいよ!」


「うんうん。

そう言ってもらえるとボクも嬉しい!」

















数十分後


「とりあえずスキルは決まったけどそれだけで大丈夫?」


「ああ、さっき話してくれたように今まで経験した事はスキルになって反映するんだろ?

だったら俺はこれだけあれば充分さ」


「まぁ確かにね!

キミは色々経験してるからスキルも高そうだ!」


「それに色々貰っても楽しく無いさ。

人生いつまでも修行だからな」


「ふふっ。

キミらしくていいね!気に入ったよ!」



---悠斗の身体が淡い光の粒子に包まれた--



「これは…」


「そろそろ時間だね」


「そうか…色々話せて楽しかったよ。

そういえば最後までお前の名前聞いてなかったな?」


忘れてた!って顔をした子供神?は慌てて自己紹介をし始めた



「あわわ…最初に言ってなかった……

ううん!コホン。ボクの名前はアヴェル。

アルサンガルドの世界の創造神。

悠斗君、キミの新たな人生に幸ありぇ…」



顔を赤くした子供神もといアヴェル可愛い……


「噛んだ事は気にするなアヴェル」


悠斗はそう言いながらアヴェルの頭をなでなでした


「噛んでないもん…照」


光が強くなり悠斗の身体が薄くなっていった


「あっ!悠斗君最後に!

ボクの神像は世界各地の教会や神殿に置いてあるんだ!

そこで心の底からボクに問いかけると悠斗君ならボクと話せるんだ!

何か話したい事があったらいつでも連絡して!」


「ああ!わかった!

何かあったら連絡しに来るよ!また会おう!アヴェル!」


その時悠斗の身体が光に飲み込まれた







「悠斗君の新たな旅路に祝福を…」

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