第42話 乱戦

俺達が駆けつけると、そこは酷い有様だった。


兵士は魔物との戦いになれていないのか、どんどん兵士の・・・・立っている兵士の数が減っていく。

いかんあ。だからと言って魔法は、今の俺では皆殺しだからな。


「どうだ?魔物が敵か?人が敵だと俺には荷が重い。」


アマゾネスがやって来た。

「人もいるようですが、それは軍が相手している。私達は兵が戦っている魔物を相手すればいいようです。」


「わかった。じゃあ俺らは適当に魔物を仕留める。あんたらアマゾネスは・・・・好きにしてくれ。軍に戻るもよし。」


「わかった。」


さて・・・・今この場には、俺にとっては馴染みのメンツが揃っている。一部、親方らの奥方とかあまり知らないが・・・・


「相手は魔物だ。俺らの力を発揮できる。人は相手にしないでいいから、兎に角魔物だ。特に兵が苦戦している所は優先的だな。」

「いいのかランナル。乱戦になるぞ?」


「・・・・そうだな、こういう時はだな・・・・2人か3人で組んで戦う事だな。背後を狙われるのが一番まずい。」

俺は聞いてきたエリーザベトのそう答える。

「私達はどうする?」


「そうだな・・・・カチヤと俺、ヘインチェはエリーザベトと組んでくれ。王女様方は・・・・2人ずつ、そうだな、双子のリーサンネとローシェはエリーザベトと、残りのフェリーネとアルデホンダは俺と来てくれ。王女らは基本戦わなくていい。戦況を逐一確認だ。親方らは・・・・任せる。」


「わかった。では行こう。」


先に親方らが戦場に突っ込んでいく。


そして俺達も・・・・


俺はカチヤに背後を任せ、両端に王女2人。そして眼前の魔物はどんどん投石で仕留めていく。

そして、王女たちの指摘で、兵士が危なそうなのを発見したら教えて貰い、多少距離があるが投石でその魔物を仕留めていく。


流石トンデモスキルだ。兵士には当たらず、魔物に確実に当たる。

たまに魔物が接近してくるようだが、3人の女性がその都度仕留めていく。


少し離れた場所ではエリーザベトとヘインチェがどんどん魔物を仕留めている。双子はあちこち指示を出している。


親方達もどんどん魔物を仕留めているようだ。

流石はLRの装備。魔物が全く相手にならない。

どれだけ経ったか分からないが、気が付けば魔物は目の前から居なくなっていた。


そして、俺達は相手がいなくなったが、兵士はそう言う訳にはいかず、今度は軍対軍のようだ。


「なあ、あれ全部敵か?」


俺は少し離れた場所から見ている。

「私では分りませんよ。ヨゼフィーネさんと合流しますか?」

「そうだな、あれ攻撃していいか分からんからな。カチヤ、行くか。」

「ええ・・・・」

そしてフェリーネが口をはさむ。

「あそこに軍旗が見えるので、本陣はあそこですわ。そこにきっとヨゼフィーネがいますわ。」

「おお、そうか!じゃあ向かおう。」


俺達は本陣に向かう。

その様子を確認したのか、エリーザベト達と、親方らも向かったようだ。

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