第39話 俺が考えている間に救出作戦?が開始していたようだ

どうするか見てみないとな・・・・と思っていたら偵察に向かっていた兵が戻ってきた。


「魔物が動き出しました!こちらへ向かってはいませんが、捕虜の方へ向かっているようです。」


「え?まじ?何かあったのか?」


「申し訳ありません。見た事実以外はわかりかねます。」

「わかった。で、動きは速いのか?遅いのか?」


「素早く動いているようです。」


「ありがとう。こちらも準備をする。」


どうするか?

追撃するか、様子を見るか。

そう思っていたらアマゾネスが戻ってきた。


「救出作戦が始まっています!」


「え?なんでおっぱじめてんの?」


「わかりません。気が付けば魔物が押し寄せてきまして、それを迎え撃った後に、皆が捕虜の方へ・・・・」


「わかったが、こっちでは何もできないと伝えてくれ。それとこちらでも魔物に動きがあった。多分捕虜の方に魔物が向かっている。こっちで追撃してみる。」


「そう伝えます。」


・・・やばいな。

状況がわからないが、魔物を仕留めないとな。

もはや策がどうのこうのといった状況ではなさそうだし。


何か策を考えたかったが、仕方ない。力によるごり押しだな。

今目の前には妻がいる。

「ここはやはりエリーザベトが一番だな。俺は魔物へソニックビームを試みる!」

「ソニックブームじゃなかったか?」


・・・・

・・・

・・


「エリーザベト・・・・間違えた・・・・俺は・・・・阿呆だ・・・」


「技の名前ぐらいどうでもいい!わざわざ突っ込む必要もなかったな!」


いや、指摘してくれた方がいいんだよ。


「では行きましょ!急ぎでしょ?」


「おうヘインチェ。!今からどうなってるかわからんけど、追撃だ。魔物を向こうに行かす訳にはいかないからな。」


「では、ここにいる全員で?」


カチヤが言うけど、ここに残る理由はないな。

「あ、アマゾネスの一人に伝令を出そう。何かあったら探してくれと。」


こうして慌ただしいまま動き出した・・・・


・・・・

・・・

・・



偵察兵のうち、魔物の場所がわかるやつに案内させると・・・・居た。


うわ・・・・うじゃうじゃいるな。


「よし、早速やる!」


俺は武器を構え、思いっきり引き絞る感じになって、一気に振りぬく。

”ソニックブーム!”


”ブン”


そう鈍い音とともに、何かが剣先から放たれる。

狙いを外さず、魔物の多い場所に命中。

おお!我ながら出鱈目な技だなあと感心するよ。

俺がソニックブームを放った先・・・・といっても広がりながら向かっていくから、かなり広範囲の魔物を仕留めたのだが・・・・


それでもまだ沢山いる。


「後は・・・・各々、魔法で対処してくれ。敵が近くにやってきたら、近接だ。」


だが、近接になる事はなく、ほんの数分で魔物を仕留める事が出来た。

流石魔法だ。スキルのごり押し魔法とか・・・・出鱈目だな・・・・


「終わったな・・・・だが、これで全部なのか?向こうに行ってないのか?」


俺は誰ともなく聞く。


「じゃあ私が確認してくる?」


今は俺の近くにいるアレイトが聞いてくる。

「いや、お前は・・・・一度捕虜の方を見てくれ。こっちは他のアマゾネスに任す。」


「わかった!」


無事に終わればいいんだが・・・・結局魔物の移動は何だったんだ?

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