第34話 再び砦のあった場所へ向かう

・・・何というタイミング・・・・


「その・・・おめでとう・・・」

俺は3人の妻にそう言った。

「ありがとう・・・・あのアマゾネス共より先に妊娠していてよかった・・・・」


カチヤさん?後半心の声だよね?

「私もだよ・・・まさかこうもあっさり妊娠するとは・・・・嬉しいのだが、3人一緒と言うのがな・・・・」


エリーザベトの言う通り、3人一緒ってのはな・・・・

まあ、そりゃあ頑張ったのがほとんど同じ時期だからな。

一応順番は伏せてある。

みな自分が最初と・・・・思ってるよな?


「まさか私も?だったよ・・・・でもね・・・カチヤの言う通りなんだよ?私達・・・・今後の事を考えると、先に妊娠していてよかったよ!」


「なあ・・・何で先に妊娠ってのに拘るんだ?」


「「「当り前(だ・です・ですわ)」」」

・・・3人ハモったな・・・・?


すると・・・・4人の王女様方がやって来た。


「「「「羨ましい・・・・」」」」


4人は未だ妊娠していないらしい。

どうやら意図的に・・・・コントロールができるようだ。恐るべしアマゾネス!

何でか聞いたら、

「私達は基本女しか産めません。ですが、例外は存在します。それを待っていたのですよ。既に先を越されているようですが・・・・あ!今からでも遅くはないですね!」


一番歳上のアルデホンダがそう言う。

そして正面に立ったフェリーネが・・・・

「ヨゼフィーネが折角私達に分けてくれたのですから…先を越されましたが・・・・さ、リーサンネ、ローシェ、ランナル様をこれへ。」


へ?何だ?今から再び出発じゃないのか?


「「かしこまりました!」」


え?ちょ?引きずらないでくれ・・・・


あ・・・カチヤ達は、先に妊娠したからか、余裕があるみたいだな・・・手を振って見送ってやがる・・・・


そして俺は・・・・


・・・・

・・・

・・


緊急性が無いとはいえ、出発はさらに翌日となった。

もう皆察していると思うが、俺は真っ白になった・・・・


丸椅子に座り・・・・

”ジ◎ー!”と聞こえたようが気がしたけど・・・・

眼帯男の顔が目に浮かぶぜ・・・・


は!”いかん・・・・俺は何を思っていたんだ?


俺は灰にはならなかったようだ・・・・

その後の記憶が無いが・・・・


気が付けば再びヨゼフィーネとアレイトに両脇を取られ、戦場へ連れ去られたのだった・・・・


あ、ちょ!親方達、着いて来てくれよ・・・・


そう思ったが・・・・いかん、親方以下9名も、真っ白に燃え尽きようとしているじゃないか・・・・


どうやら一人頭アマゾネス5名はきつかったようだ・・・・


暫くして親方が・・・・


「俺はランナルに着いて来て正解だったか、今にして思えば考えちまうぜ・・・・」


どうやらまさかやりすぎで苦労する事になろうとは、夢にも思っていなかったようだ・・・・


俺もだよ!


「貴族の当主とはこういうものですわ・・・・ウフフ・・・・」


何処からともなくそう言った笑い声が聞こえた・・・・

俺は早まったのか?


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