第26話 きちんと色を付けてみたところ・・・・
どうも皆には見えねえようだな・・・・
というか、
なんで俺しか見えないんだ?
「誰か、色のつく粉持ってないか?境目に色を付けたい。」
するとさっきの娘さんが・・・・
「あのね、白い線を引く粉なら、軍で持ってるよ?」
あるんだな・・・・
「じゃあ今すぐ持ってきてくれ。」
俺はそう頼み、待つ事に。
多分魔術で何とかなるんだろうが、正体不明だからな、変に魔術を使って何か起こったら大変だからな。
暫くすると・・・
ヨゼフィーネと娘さんがやってきた。
何やら袋に入っているようだ。
あと、手押し車?も持ってきた。
「これを使って下さいね。軍で使う目印の粉。野営の時に使ったりする。」
「あ、この台車ね、中に粉を入れて、このレバーを引けば蓋が開いて、下に粉が落ちるんだよ?台車を押しながら進めば、台車の真ん中に粉が落ち続けるの。」
よくわからんが、この場に役に立ちそうな、なかなか便利そうな道具だな。
俺は試しに使ってみると…なるほど、白い粉が、台車の進んだ真下に落ちる仕掛けか。これなら俺が台車の中心を境目にしておけば、境目が白くなりそうだな。
で・・・・俺はさっそく使ってみる事に。
今度はもっと護衛と周囲の警戒に人を割いた。
王女様方4姉妹も例外なく、だ。
俺がこんなに一生懸命なんだ、ちょっちょは協力しろよ?
で・・・やはり一番信用できて、頼りになるのはエリザベートだ。
彼女には俺につきっきりになってもらう。
カチヤとヘインチェは同じく俺の周囲に目を配ってもらう。
今回4姉妹には、俺が先ほど確認した場所を中心に、何か変化がないか見てもらう。
ひょっとして・・・・先ほどのは、おおざっぱに言っても円だったからな。
もしや、この円の中で魔法が発動でもしたら大ごとだからな。
で、俺しか見えないんだから、俺がするしかないんだが・・・
俺がこの台車を押しながら進むと、だんだん円らしき軌跡が現れる。
ほどなくして一周。
見ると・・・・綺麗な円だった・・・・
・・・・これはどういう事なんだ?
俺の周囲がざわめき始める。
「なあ、今回の出兵には、魔術師はいないのか?」
俺はヨゼフィーネに聞いてみる。
「いや・・・・そのような編成はないな。」
・・・・敵に魔術の使い手がいたらどうしてたんだよ?
今この状況下、おかしすぎるだろ?
そもそも国境を敵が越えてきたんだから、何かしら警戒ぐらいしろよ!つうか何故対処しないんだ?怪しさ満点だろう?
うーん・・・・これ絶対何かあるだろ?
下手に何かして、此処にもし何か仕込んであったら、どうなるかさっぱりだからな・・・
さてどうしたものか・・・・
敢えて魔力を流す・・・・流し方知らんから、魔法を使うか?
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