第45話 兵士に攻撃をするという事

 相手は兵士だ、しかも俺達の居る国を侵略し、あまつさえ砦を侵略し多くの兵を捕虜にしたんだ。


 今更そんなつもりは何て言わないよな。


「アレイト、今から攻撃を放つ。剣での斬撃だ。その後まだ必要れあれば水魔法で殲滅する。しっかり俺を守れよ。」

「分かった任せて。」


 俺は茂みの向こうの兵に向け、斬撃を放つ準備をし、身構える。

「スラッシュブーム!」


 ブン!


 鈍い音と主に敵兵に向け俺の放ったソニックブームは・・・・見事に命中、その威力は留まる事なく次々と敵兵に襲い掛かる。


 騒ぎ始めるがもう遅い。

 胴体に命中するように放ったから、急に避ける事は難しいだろう。

 だが勘のいい幾人かの兵士は、地面に伏せやり過ごしたようだ。

 俺はしばらく身動きがとれん。

「す、凄すぎます!流石はランナル様!」

 アレイトはそう言いつつ俺の前方に立ち、敵兵が襲ってこないか警戒をしてくれている。

 そして俺から少し離れた場所に居たヨゼフィーネも俺の所にやってきた。

「流石はランナル様。敵の半数以上は壊滅だな。」

 俺は暫く動けないんだ。


「ランナル任せろ!」


 親方達が横一列に並び、一斉に魔法を放ち始めた。

 親方達とその奥さんの魔法はすさまじいからな。

 SSRとかLRだ。

 王女4姉妹も同じく放っている。

 総勢20名以上での極悪な威力の魔法。

 それを一斉に放つんだ。俺のソニックブームで生き残った敵兵に容赦なく襲い掛かる。


 どうやら俺の出番は終わりのようだな。

「ランナル様、後はアマゾネスが何とかします。」


 アレイトは他のアマゾネスに連絡を取り、別のアマゾネスが何処かに向かった。

 そして今俺の傍にはフェルスホール親子が従っている。


「ランナル様に決めておいてよかった!」

「私もそうですわお母様!」

「まだかなりの人数が居るんだ、油断するな!言っておくが戦闘と関係ない事をしてみろ!速攻で縁を切る!」


 言っておかないとエロい事をしまくりそうだからな。


 この後俺はふらついたので、2人に抱きかかえられるようにして後方に下がった。

 その後も親方達の魔法は続き、そのうち静かになった。


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


「ランナル様、アマゾネスからの報告ですが、敵は全滅したとの事です。」

 全滅?有り得るのか?普通は取りこぼしもあるだろう?


「本当に全滅したのか?逃げ切った兵の一人や二人はいそうなもんだが。」

「ランナル様、アマゾネスにかかれば何て事はありません。アマゾネス100名が集結したこの戦場で、こちらが勝ち戦をし、敗走している敵を討ち漏らすなど有り得ません。」


 そう言えばここまで一方的になるとは思っていなかったらら忘れていたが、敵の一人や二人、生きたまま確保とかは・・・・してなさそうだな。俺もそんな命令は受けていないし、する気もなかったが。

「俺は伝えていなかったし失念していたが、敵の将校なんかを捕虜にしたりとかは・・・・ないよな?」


「残念だがないな。どうやら敵は捕虜となるのを潔しとせす、最後まで抵抗したようだからな。」


 まあいい。

 こうして俺の兵士を率いての行軍は一旦ここで終わりを迎えそうだ。

 後はアマゾネスに周囲の警戒を任せ、帰ろう。


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