第14話:最強の村人達
盗賊達のリーダーを残して戦闘が終了した。
そこに村長が近寄りリーダーに言う。
「何か言う事はないかね?」
「ひ、ひぃ! す、すまない!手を出そうとしたのは悪かった!だ、だから殺さないでくれ!頼む!」
それに対して村長や他の村人達はそこいらのゴミを見る様な目を向ける。そこに村長は。
「命が、惜しいかのう?」
「あ、ああ!惜しい、助けてくれ!」
「ならば私に勝てば見逃してやらんでもないが?」
「わ、分かった!あんたに勝てば見逃してくれるんだろう?」
その発言に盗賊は脳内で色々考えを巡らしていた。
(俺の武器には毒が塗られている。どんな魔獣も殺す程の猛毒をな。それに毒ガスなどの色々な武器がある。俺に負けはねぇ!なんたってジジイだからな)
村長は「そうじゃ」と言って位置に着く。
そして村人の男性が「始め!」と言って最後の戦闘が始まる。
決着は一瞬だった。
村長は盗賊のリーダーが行動を起こす前に接近して、手の先をピンっと伸ばし手に魔力を纏い、鋭利な一撃がリーダーの胸に届く。
魔力が纏わりついてる手を確認すると氷が手を覆っていて鋭利になっていた。
「氷?」
『あれは氷魔法です』
(氷魔法? てか基本属性魔法に氷魔法って無かったよな?)
『このスキルは希にしか持っている者はいません。ですので基本属性魔法は火、風、地、水、闇、光の6属性となっています。マスターは全ての魔法を行使可能です』
(なるほどな)
その一撃はリーダーの胸を貫通した。
「な、に…グフッ……」
そう言って盗賊のリーダーは倒れた。
リーダーは瀕死ながらも息をしていた。
「カヒュー、カヒュー。ごほっ…」
村長はそれを見ていた。そこに盗賊の最後だろう質問がきた。
「あんた……らは、一体、何者だ。ゴホッゴホッ……」
その問に対して村長は。
「私達はちょっと強いだけでただの村人じゃよ」
「くっ、ちょっと強いだけ……かぁ…もう、化け物、じゃねぇか……くそ、最後の最後に……うぐっ、ハズレを、引いた、か……」
そう言うと盗賊のリーダーは息を引き取るのだった。
俺は気になったので村長のステータスを見てみると。
名前:ダルガ (男)
Lv.126
種族:人間
スキル:<体術(S)><氷魔法(S)><硬化><農業(A)><威圧(A)><身体強化(S)>
称号:最強の村人衆、最強の村長
(村長TUEEEEEEEEEEEッ! 盗賊に同情せざるを得ない!)
そして他の村人達のステータスを確認すると。
代表で一人抜粋。
名前:ジープ (男)
Lv.107
種族:人間
スキル:<体術(S)><風魔法(A)><威圧(A)><身体強化(S)><農業(A)>
称号:最強の村人衆
(いやいやいや、強すぎでしょ!村人だよな!?お前等冒険者になれよ!)
ちなみに村人(男)の平均レベルは100です。
女性の平均レベルは90でした。
子供の場合の平均レベルは40でした。
普通の村人の平均レベルは10~30程度です。
わかっての通り異常の村人達です。
子供達だけで盗賊達といい勝負が出来たと思います。はい。スキルは子供達の方が強かったです。
(あれ?盗賊達勝ち目無くね?)
少しの間が空き村長は。
「ほらほら、死体の片付けじゃよ。もう夕方じゃしお腹が空いたわい」
村人達は村から離れた森に死体を山積みにしていった。
死体をそのままにしておくとアンデッドとして蘇ってしまうので、魔法が使える人が火魔法で焼却していた。それでも時間が掛かっていたので俺が変わる。
「変わりますよ?」
「うん?君は魔法が使えるのかい?」
「ああ。任せてくれ」
そう言って俺は魔法名を唱える。
「地獄の
唱えると紅蓮の炎が死体がある穴へと行き、死体を灰へと変える。それをみた村人達は。
「おいおい。それはA級魔法より上のS級魔法じゃねぇか。使えるやつ初めてみたぜ」
「やるじゃねぇか」
「俺達の魔力量じゃまともに使えないからな」
そして村長宅で夕飯をご馳走になり、泊まって行くのだった。
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