第6話:レベルを上げで打倒竜王!

 俺はテイムした魔物の背中でくつろいで居た。


 テイムするには条件がある。


 1.相手とのレベル差がある事。

 2.相手がテイムされる事を受け入れる事。

 3.力でのテイム。


 この3つの内どれかに当てはまると、テイムすることが可能だ。だが3の場合は力での屈服なのでテイム出来ない事もある。だが、魔物のほとんどは自らより強い者を敬う習性がある。


 今回俺がやったのは<威圧>を放って、力の差がある事を思い知らせたら直ぐに屈服した。


 何故か懐いているけど。


 そして今乗っているテイムした魔物のステータスはと言うと。



 名前:ウィンドイーグル

 Lv.2180

 スキル:<風魔法(S)><飛行(S)>

 称号:災害級、秋人の獣魔



 これがそうだ。そして称号に災害級と書いてある。これにも基準がある。


 天災級>準天災級>災害級>準災害級>S>A>B>C>Dとなっている。


 この世界の住人達は準災害級を災害級と思っている。災害級の強さは準災害級の10倍以上の力の差がある。天災級の場合だと準天災級の100倍以上の差がある。


 メティス情報によると、準災害級が街に現れるのは100年に一度あるかないかと言われる。それでも現れると相当の被害が出るそうだ。


 それと今の俺の強さは、天災級、竜王以外ならなんとか勝てるレベルだ。


 俺は竜王のステータスを確認してみる。俺は案外定期的にステータスを確認しているのだ。



 名前:竜王

 Lv.15000

 スキル:<火魔法(S)><風魔法(S)><竜魔法(S)><飛行(S)><完全耐性><竜王の威圧><環境変化><絶対領域>

 称号:天災級、最強の一柱、絶対者、最強種、空の王者、竜の王、

 備考:竜種の王。体長200メートルの黒竜。現在睡眠中。



 こんな化け物染みたステータスを見て驚くが、頑張れば勝てそうな気がしなくもない。



 あ~、竜王さん凄いっすねぇ~。ん?睡眠中ってなんだ?メティス先生、説明プリーズ!


 分からない事はメティス先生に!


 俺がメティスに備考欄についての説明を乞う。



 『わかりました。現在竜王はレベル15000になった時点で、住処に戻り長期の睡眠を取り始めました』



 なるほど、それなら俺がレベルを上げて世界最強になってやるぜ!クックククー。睡眠を取ったこと、後悔させてやるわい!



 などと思いながら俺は、村に向かうまでに打倒竜王を掲げるのだった。


 山の麓までなら行った事があるので、転移でそこから住処まで歩いて行くという計画だ。


 なので俺は低空飛行で森をゆっくり飛び魔物を探しては狩る。それを繰り返してスキルの<経験値ステータス倍加>を活かしてレベル上げを行う。


 現在のステータスはこうなっている。



 名前:柊秋人

 Lv.13700

 種族:人間(75%)

 ユニークスキル:<経験値ステータス倍加><奪う者><幸運><叡智><異空間庫><ディスプレイ>

 スキル:<武術(S)><魔法(S)><技術(S)><完全耐性>

 称号:転生者、超越者、人間を超えた者、挑む者



 こう見るとスキルは弱そうに見えるが。


 <武術(S)>

 全ての武術スキルを行使可能。出来ないスキルもある。


 <技術(S)>

 全ての技術スキルを行使可能。出来ないスキルもある。


 <完全耐性>

 全てに対して耐性がある。



 まあ、強力なスキルです。はい。でも種族特性のスキルなどは持っていても扱う事が出来ないのだ。



 (なんだろう…どんどん%が減っていく……。俺は人間がいいのに!0%になったらどうなるんだろうな……)


 『進化します』


 「え?」



 思いもよらない回答に俺は驚く。てか進化ってなに!?



 『種族が進化します。未だ進化した人はいません。進化するにはレベル上げをする他ありません。マスターが進化すれば世界初となります。進化によりどうなるかは私にもわかりません。ですが人間としての格が上がる事だと予想します。すなわち、種族が変わると言うことです』



 メティスの説明を聞いた俺は、ある質問をする。



 「種族が変われば竜王に勝てるか?」


 『可能です。現在、このままレベル上げをしても勝つことは可能です。数々の魔物達のスキル、ステータスを取り込んだマスターなら竜王と同じレベルの戦いができます』


 「よし!なら同じレベルまで上げるとしよう!」


 『了解しました。マスターを全力でサポート致します』



 そしてそれかと言うもの、俺は魔物を片っ端から殲滅して行く。倒して倒して倒しまくる。村に向かいながらのハードなレベル上げを行う。


 気付かぬ内に俺のレベルは竜王を軽く超えていた。そして竜王の倍のレベルになった。現在のレベルは30000。ウィンドイーグルの背中で横になって次の魔物を探していたら、突然メティスから報告が入った。



 本当にそれは突然だった。



 『マスター。これより進化します』


 「え?早くない?今何%?」



 突然の報告に俺はメティスへと聞く。



 『0%です。レベルが30000になった瞬間、一気に50%から0%になりました』


 「ちょっ、それってありかよ!?」



 驚愕のあまり俺は固まってしまう。



 そして急に身体が光輝き、進化が始まるのだった。

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