概要
同族狩りのニングとして生きるジュイキンは、八朶宗(はちだしゅう)での任務を終えたある日、かつて幼い自分を見捨てた兄と再会する。
傷つき死にかけた彼に与えられた、樹械(きかい)の心臓。
それが、神灵の世を揺るがす災厄の始まりだった。
魂の在り処を問う、近代中華風ダークファンタジー!
【注意】タイトル後ろに※マークが付く回は残虐描写ありとなります。なくても予告なくマイルドに残虐描写が挟まれることがあります、ご了承下さい。
※18/9/17:中華感をより出すため、本文中にあるカタカナ語の書き換え・ルビ振りを始めました。
(ついでに改行も増やしました。10/1
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!武侠!アクション!中華パンク!
面白すぎるし完成度が高すぎる。ラスト数話を一気に読み終えた今、凄いものを読んでしまったという興奮がまだ冷めない。
本格的で臨場感溢れる功夫アクションは、まるで映画を観ているよう。単なるスチームパンクともつかない、機械と植物を融合させたオリジナルな中華ファンタジーの世界観は華麗かつ鮮やかでぐいぐい引き込まれる。
そして、主人公であるジュイキンを初めとした人物達の、生に苦悩しながらも己と向き合い命をかけて闘う様の美しい苛烈さ。
更に個人的な意見を付け加えるならば、猫!!ジュイキンの愛猫ミアキンの可愛さは必見。もうとにかく必見。
猫好きにもおすすめな、本格中華アクションファンタジーである。 - ★★★ Excellent!!!世界はきっと美しい。失われゆくものがあればこそ、人はそれを知る。
人を人たらしむるは何か。
思想か、情操か、魂魄か。
人の形に見える肉体があれば、人と呼び得るのか。
人から何が欠ければ、その者は人でなくなるのか。
幼いころ、魂を持たぬ存在「ニング」に襲われ、
自身もまた人ならぬ身へと堕ちたジュイキンは、
狂犬のような悪童時代と師父の下での修行を経て、
特殊組織「八朶宗」の戦闘要員として動いている。
ジュイキンはある任務の最中、致命傷を負った。
彼の命を救った天才外科医は因縁の人物であり、
その手術に使われた「樹械」の心臓の出処は
八朶宗が撲滅すべき敵と見なすテロ集団だった。
斯くして、二重三重に常人から外れたジュイキンは、
生まれながらに業を背負う8…続きを読む - ★★★ Excellent!!!魂無き狩人、極彩色の都を駆ける
神が魂を下賜し、死者の復活が約束された世界。
魂を失った『ニング』は罪人とされ、人間の社会で生きることを許されない。
そんな『ニング』でありながら、同族を狩り続けるジュイキンが主人公の中華風ダークファンタジーです。
卓越した描写によって豪華絢爛かつ混沌とした世界に一気に引き込まれてしまいました。
独特の死生観に基づいた風俗の構築は圧巻の一言。
時折挟まれる煌びやかな街の様子や、そこで暮らす人々の息づかいもリアルに感じられます。
世界観は丁寧に練り込まれ、まるで自分もその作中世界を歩いているかのように生活感や空気までが伝わってきました。
戦闘描写もまた無駄がなく、立ち会いの迫力が伝わってき…続きを読む