概要
「最初に言っておくが、君と必要以上に親しくするつもりはない」
婚約者である第二皇子のシオンに初対面で突き放されてからずっと愛されずに生きてきたアイシャは、父が身に覚えのない反逆罪で処刑され、さらなる地獄へ突き落された。絶対的権力者である聖下リヒトの手籠めにされ、最後は自身も惨殺されてしまう。
だがなぜか時は遡り、父が処刑される日に舞い戻った。
これから父は殺され、母は壊れ、家臣たちは吊るし首になり、友は謀殺されてしまう。今度こそ大切なものを守るため、アイシャは自国領の騎士たちを率いて戦うことを決意する。
その勇猛な戦いぶりからやがて「刃物姫」と揶揄されるようになった彼女の前に、元婚約者のシオンが突然姿を見せたのだ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!前世で折れてしまった心を、剣を、愛を。さあ、今、研ぎ直そう
主人公アイシャは、婚約者であるシオンから冷たくされ、謀略によって家族も名誉も亡くしてしまう。
地獄のような運命の中、遂に失意の中死んでしまった。
しかし、何の因果か、次に目を覚ませば、
運命が変わったあの日ーー
父親の処刑が行われる日に巻き戻っていた。
アイシャは、誓う。次こそは、皆を守ろうと。
そうして、彼女は前世と違う道を歩み始める。
前世よりも鋭く、強く、勇ましく。
剣を研ぎ直しながら、戦に赴く。
そんなアイシャに、なぜが婚約者であったシオンが近づいてきて……。
人生やり直しならぬ、研ぎ直し作品。
あっと驚くかっこいい展開、
情景たっぷりな文章と表現と共に、
濃いキャラクター…続きを読む - ★★★ Excellent!!!奇跡の死に戻り。運命を変え、そして……愛される。
主人公であるアイシャが死に戻る以前は、とても過酷な日々でした。読者側もアイシャを抱きしめたくなるほどに。
そして、死に戻り。これから何が起きるかわかっているアイシャは、今度こそ大切なものを守ってみせると動き出します。
アイシャにより、少しずつ変わる運命。
何より変わったのは、死に戻る以前は突き放してきたシオンがアイシャを溺愛するようになったことでした。
こんなに重たい人だったんだなと驚くくらい、ずっしりとした愛です。
とあるセリフが出てくるのですが、忘れられそうにありません。シオンといえばこのセリフ、それくらいインパクト抜群です。
そして、すべてを終えたあとの二人に約束されているのは甘々…続きを読む - ★★★ Excellent!!!過酷な運命からの死に戻り。絶望が彼女を強くしたのか、それとも…愛か
死に戻りといえば、絶望からの始まりですよね。
今作も、やはり始まりは絶望。ヒーローからの愛なんてカケラも無いまま、地獄へと突き落とされ、そこから更に落ちのかというどん底まで突き落とされ死を迎える。
しかし、そこまでの絶望はもはや、スパイス!
死に戻り、過去の残酷な運命を切り捨て上が為、強く逞しくなっていく主人公アイシャ。
騎士たちを従え戦う姿は、魅力溢れる騎士でありながら、タイトルの刃物姫の通り鋭くも美しい。
そのままヒーロー無しでも生きていけるのではと思わせながらも、心のどこかで愛を求める姿に胸が苦しくもなる。
そこへ、ヒーローである第二皇子シオンが現れるのだ。
彼との再会、交わし合う…続きを読む - ★★★ Excellent!!!単なる溺愛ものじゃない、刃物姫に忠義を寄せる家臣たちにも魅せられる!
作者様の作品の世界観が好みすぎて、他作品も読ませていただいております。
時には甘く切なく美しい恋の唄を、時には最強バディーのカッコ良い活躍を。
作者様の類稀なる筆力、語彙力、表現力によって生まれる一文一文は噛み身しめるほどに味わい深い。
そんな素晴らしい文章で綴られていく本作は、魅惑的な甘いキスシーンとヒーローの溺愛シーンから始まります。
過酷すぎる過去を塗り替えたあとに訪れるこの幸せな口づけは、読者にとって、ヒロインが背負う痛々しいまでの運命の道標。
そして待ってましたの溺愛ターン到来。
魅力的なキャラ全員のファンになってしまいそうですが、イチオシのヒーローがどんなふうにヒロインを愛し…続きを読む