概要
カレー✖魔神✖神社✖大人の教養 数多の劇的スパイスが混じった一皿の物語
東京都千代田区の神保町で催されていた「神田古本まつり」で、ラテン語で書かれた手書きの本を手に入れた大学生の「土門灯(つちかど・あかり)」が、神社の境内でその本に書かれていたテクストを朗読した時、期せずして、火の魔神〈アイム〉を召喚してしまう。
灯が贖ったのは、魔術書(グリモワール)の写本だったのだ。
現代日本に呼び出された魔神は、力の根源たる〈魔素〉不足のせいで魔力が行使できず、魔界への帰還も叶わない。
だが、召喚者の灯と共に訪れた料理店でとある料理を口にした時、魔神は己の存在の力たる〈エーテル〉が戻る感覚を覚えた。
それこそが〈カレー〉であった。
かくして、魔神はこの未知の料理の虜になり、多種多様なカレーを求め、灯と共に、千代田区内でカレーを食べ歩く日々を始める事になる。
灯が贖ったのは、魔術書(グリモワール)の写本だったのだ。
現代日本に呼び出された魔神は、力の根源たる〈魔素〉不足のせいで魔力が行使できず、魔界への帰還も叶わない。
だが、召喚者の灯と共に訪れた料理店でとある料理を口にした時、魔神は己の存在の力たる〈エーテル〉が戻る感覚を覚えた。
それこそが〈カレー〉であった。
かくして、魔神はこの未知の料理の虜になり、多種多様なカレーを求め、灯と共に、千代田区内でカレーを食べ歩く日々を始める事になる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!言い回しが絶妙、そして詰め込まれた知識量も実に深い
作品タイトルからして、「魔神さんと美味いカレー食いまくるグルメな話なんかな」と思いながら読み始めたのですが、意外や意外、なかなかどうして実に深い。
民間伝承や文化・歴史といった知見がこれでもかというほど多分に含まれており、そしてまたその語り口が実に絶妙と言いますか、地に足着いた歴史小説のような雰囲気すら感じるのです。
「物語」が好きなのではなく、「文章」が好きな人が書いた文章とでも言いましょうか、ともすれば「硬い」文章ではあるのですが、だからこそ奥深さのようなものを感じることができるでしょう。
魔神さんが出てくるまで少し時間がかかりますが、それまではカレーでも食べてお待ちください。