『カッコウの巣』
夷也荊
プロローグ
プロローグ 上
*カッコウ
古来、カッコウは「郭公」と書き、「ほととぎす」と呼ばれていたらしい。
今でも「夏」の季語として使われる、私たちにも身近な鳥だ。きっと、姿かたちは分からなくても、声を聞いたことがある人は多いに違いない。しかし、カッコウが夏にしか日本にいない渡り鳥であることを知る人は、少ないのではないだろうか。
一方で、カッコウが托卵をする鳥として認識する人は、どれくらいいるだろか。カッコウの母親は、モズ、ホオジロ、オオヨシキリ、オナガの巣中に卵を産み、これらの鳥を仮親として哺育される。このカッコウ科の鳥は世界中に約130種類もいるとされる。
カッコウのヒナは生まれてすぐに、元々巣にあった卵を落として割ってしまうことから、「残酷な鳥だ」と評する人も多いが、本当にそうだろうか。カッコウのヒナは、自分の意志ではなく、習性で他の卵を落としているに過ぎない。
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