概要
12/25〜
1/10 本編完結
1/21 番外編完結
「あらすじ」
苦しさを認めてもらいたい女子高生のシオと、無力さに生きる価値を見失った社会人2年目のユージは「死にたい」という共通目的を持って、数日間一緒に過ごすことに。
死が近いからこその幸せを通して、2人は何を思い、何を感じるのだろうか。
短く、濃厚で慌ただしい青春日常。
2人の結末を見届けてみませんか?
「限定ノートについて」
・手書きの設定集
・推敲する前の状態
などなど公開されています!
興味がある方は是非。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ぜひ、最後まで読み切って欲しい作品。
この物語の主人公である詩音は、自らの境遇に悲嘆して死にたいと願う高校生の少女です。そんな彼女と共に死のうとする、SNSで繋がっていた社会人2年目のユージ。祖父母の元を飛び出した少女は死を待ち望みながら、ユージと最後の時を過ごそうとするのです。
私自身、そう立派な人間ではありません。
それでも若い詩音の考え方は、端的に言えば短慮といえます。
しかし、この年頃はそういうものなのかもしれない。
自分にもこういう頃があったような気もします。
序盤は、そういったほろ苦い懐かしさと、もどかしさで、モヤモヤした気持ちになるかもしれません。
それでも、どうかそこで投げ出さず、最後まで読み進めてみてください…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「青春の惑い」を丁寧な筆致で描く良作
本作は自殺を扱っているので、どうしてもそれに目が行きがちだ。
しかし、あくまで私見だが、本作の主要テーマは「青春の惑い」であり、自死は副次的テーマに過ぎないと思う
誰かの歌の文句にあったように、青春時代というのは後から思い出すと美しいが、渦中にいる人にとっては、必ずしも希望に満ちた輝かしいものではない。
もちろん、人にもよるだろう。大いに謳歌する人もいよう。
しかし、そうでない人もいる。
青春の真ん中では、経験不足、知識不足、自己肯定感の低さ、視野の狭さ、戸惑い、不安感、焦燥感、劣等感などに苛まれることも多い。自分にも経験があるのだが、私はこれを「青春の惑い」と呼びたい。
この「惑い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!不器用な少女が不器用な人達に囲まれて。残り僅かと決めた人生の過ごし方
死ぬことを決意した主人公が家を飛び出して過ごす数日間を書いている物語。
主人公が不器用で、絶望が強くて、その中に迷いがあって。
揺れる心情と定まらない過ごし方が表現されていて主人公の人生の行方が気になり続ける作品です。
出会う、関わる登場人物も皆不器用さを抱えていて、そこがこの物語を引き立てていると思います。
重いテーマを扱っているのですが、ところどころ救われる回もあり、また重たくなり、と心が揺さぶられ続けます。
さらっと読むと言うより、しっかりと落ち着けて読んだほうが良い作品かと思います。
ぜひご一読ください。