概要
こんな世界に希望はあるのか?
貧困層の労働者が企業の道具として働かされるのが当たり前になった時代。
その一人、青年クラトはある日、少女リーエを救い、彼女と惹かれ合う。
しかし、2人はすれ違ってしまう。
経済力のなさから異性を拒絶するクラト。
大きな秘密を抱えつつ、クラトを救いたいリーエ。
そして、クラトには理不尽な運命が迫っていた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人が道具であるディストピアを未来から来た少女が変えることはできるのか?
2040年のN国では少子高齢化がさらに進み、経済的に負のスパイラルに陥っていた。
主人公クラトは、人身道具と揶揄される非正規低賃金労働者だった。彼らはちょっとしたミスでも解雇されるというギリギリの生活を強いられていた。
ある日、クラトは暴漢に襲われていた少女を助け、行先のない彼女を家に保護するが、彼女・リーエの正体は未来からタイムマシーンに乗ってやって来た未来人だった。
彼女がいた未来は、現在よりもさらにひどくなっており、職を失い気落ちするクラトを助けたい思いが募り、次の仕事で罠にはまったクラトを未来の技術でハッキングし、助ける。
その技術こそがタイムマシーンであり、人型ロボット…続きを読む - ★★★ Excellent!!!絶望の中、僅かに見える希望
現行最新話まで読了
過酷な現在を変えるため過去を変えようとした少女は、「人身道具」として、まるで本物の道具のように使い潰されている主人公と出会う
そして、主人公もまた、過酷な現在を変えるため少女と共に行く──という本作品は、ジョージ・オーウェルの「1984年」のような緻密なディストピア描写が素晴らしい
現在の日本と地続きの、本当に起こり得る地獄のような世界で絶望にまみれて生きてきた主人公だからこそ、その現実に反発して立ち上がる姿に読者は心打たれるのだ
まだまだ物語の序盤、この先二人を待ち受けるものがなんなのか、期待しながら更新を待つことにしよう