結末の続きを読みたくなるディストピア小説

AIの発展が進んだ未来、労働者は道具として扱われ、富裕層と貧困層との差が大きく広がる。
そんな有り得る未来の世界で主人公はヒロインと出逢い、惹かれていくボーイーミーツガールのお話。だけど、経済力ゆえに将来に希望を持てず、突っぱねることしか出来ない遣る瀬無い切なさ。

主人公の感情や思想には共感出来るところがありますし、未来はこうなっているのではないか、と思わせる説得力もあります。

未来に待ち受ける運命を変えようとする物語は、定番でありつつも先を知りたくなるものです。

読切漫画のような読後感が残るお話でした。
未来を暗示するかのような言葉を告げるヒロインと、これから物語が大きく動き出す予感にワクワクします。

作品のスタイルとしては敢えて結末の先の展開を読者の方のご想像に任せるカタチなのでしょうが、長編としてリメイクしても人気を取れそうな作品です!

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