不穏な雰囲気が漂う、近未来SF×ミステリー

タイトルに惹かれて読みました。
NASA主導による火星移住プロジェクトが推し進められる近未来。その移住プロジェクトの一般枠抽選に主人公が当選して以降、周囲で不気味な出来事が起き始めるという、SFとミステリーを複合させた興味深い内容でした。

主人公が出喰わした殺人現場に残された模様、そしてそれを示唆するような発言を残して失踪する友人、謎の新興宗教の存在など……まだ六話の時点でのレビューとなりますが、面白くなりそうな雰囲気がプンプンしますね。

個人的にヴォイニッチ手稿について触れていたのが面白かったです。現実に存在する未解読の書物となるとロマンを感じますよね。
医学に関わる本かもしれないと考察されますが、人体と植物に関する絵図が多いから、あれは恐らく薬学関係の記録なんじゃないかな、と私は勝手に推察してます。

何処か静かな不気味さを感じさせるSFミステリー作品。これから主人公を取り巻く運命に目が離せない作品です!

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