主人公フラムとヒロインのフェレシーラの旅路が非常に丁寧に綴られた王道ファンタジーです。
子どもの頃に夢中で読んだファンタジー小説を思い出しました。
とはいえ、設定は非常に精密なので、大人に是非読んでいただきたい作品です。
魔術の仕組みや政治的情勢、フェレシーラの所属する聖伐教団やその世界に存在する物質など、とても作り込まれていて読み応えがあります。
こうした作り込まれた設定は、どうしても説明的になりがちですが物語の進行に合わせて過不足なく提示されていくので、読者が置いてけぼりになることがありません。それもこれも、しっかりと世界が作り込まれているからこそだと思います。
また、主人公の感情が丁寧に描かれているので共感ができます。その想いがあるからこそ、進むんだ、頑張るんだね、と思えます。
だからこそ、この旅路で成長していくのか、追いかけて行きたくなります。
フラムにある術法的不能も、何か意味があるような気がしてなりません(3章まで読んで筆を取っています)
時間をかけて、楽しめる大作だと思います。
これからもゆっくり読んでいきたいと思います。
主人公、フラム・アルバレットくんはある日師匠であるマルゼス・フレイミングから破門を言い渡されてしまいます。
10年間頑張ってきた彼の胸にはいろんな思い出が去来し…ひとしきり泣いた後、彼は異様な音を聞きつけ向かってみれば『白羽根』の少女が!
最初は会話が進むのかと思ったら、何といきなり戦鎚で襲いかかってきた!?今作のヒロインはパワー系!?
襲いかかってきた…というと語弊がある少女、フェレシーラさんとひょんなことから行動を共にすることとなったフラムくん。
そんな彼は、可愛らしいグリフォンの雛のホムラさんも加え時に試練に時に人間関係に悩みながらも逞しく成長して行きます。
それはやがて、フラムくんの意外な才能や彼自身も知らず知らずに導かれていた運命へと繋がって行き…!
王道だけど斬新に溢れたフラム少年の物語、此処に開幕です!!ホムラさんは可愛いんです!!!!
拝読して最初に感じたのは"近年のweb小説ではあまり見なくなった、懐かしい気配がするハイファンタジーだな"ということです。
転生や転移もありませんし、もちろんチートもありません。
あるのは少年少女の成長が丁寧な筆致で描かれたストーリーと、練り込まれた世界観。
『煌炎』の二つ名を持つ魔女に育てられた主人公・フラムが破門にされてからが本編開始。
ただ。その前日譚としてのプロローグがあることで、より物語への期待感が高まります。
個人的に推したいのは、フラムの師匠に当たる魔女・マルゼス。
彼女のキャラは私が今読み進めている現段階では完全には掴みきれませんが、時折覗かせる強者としての雰囲気や母親代わりとしての優しさ。
そういった端々で感じるキャラクター性が、"続きを読みたい"、"もっと知りたい"といった好奇心を掻き立ててくれるのです。
もちろんボーイミーツガールの重要な要素を担うヒロイン・フェレシーラも等身大の少女としての魅力に溢れています。
さて。これ以上書いてしまうとネタバレになってしまいそうなので、ここまでとしましょう。
ぜひこの作品の内容は、皆様の目で確かめてほしいと思います!
壮大なハイファンタジーをお求めの方はぜひ!
序盤は会話と日常描写を丁寧に積み重ねる、静かで落ち着いた導入だ。
少年フラムとフェレシーラという、境遇も立場も異なる二人が、
ぎこちない距離のまま互いを知り始める過程がじっくり描かれる。
展開自体はかなりゆるやかで、大きな事件は控えめだが、その静けさこそ物語の鍵でもある。
二人の何気ない会話、すれ違い、ふとした優しさ——そうした小さな瞬間が積み重なり、
読者は「この先、彼らを待つ運命」を意識しながら読み進めることになる。
だからこそ、今のこの平穏な日々が、後になって胸を刺すほど愛おしく思える。
特に、孤独を抱えるフラムがフェレシーラとの交流を通じて少しずつ変わっていく描写は、
静かな物語の中に温かな光を落としてくれる。
穏やかな関係性の変化を味わいたい読者には、じんわりと響く始まりの章だ。
彼らの物語、彼らの地図は、まだ白いまま。
これから始まる物語。
この物語は
静かな森の奥で
運命を交わす人々の息づかいを描いた
壮麗でいて──
どこか切ないファンタジー叙事詩です。
燃えるような紅と淡い銀の光
その狭間に生きる魔女と少年
そして彼らを取り巻く人々の思いが
ひとつひとつ丁寧に積み重ねられています。
戦いや魔法の描写は荘厳でありながらも
決して派手すぎず
登場人物たちの心の揺らぎや
人間らしさを照らすための「光」として
描かれています。
マルゼスの孤高さと優しさ
フェレシーラの芯の強さ
フラムの未熟さに宿る温かさは
読む者の心に静かに染み入ります。
幻想的な世界観の中に
確かに存在する人の絆や孤独が息づいており
ページをめくるたびに
その繊細な情景描写と心の機微に
惹き込まれていくでしょう。
激動と静寂、愛と責務。
そのすべてが
まるで一篇の祈りのように響く作品です。
君(きみ)と呼ぶべき年齢でも、敬意を表して貴方(あなた)と呼びましょう。
国はおろか世界の歴史に名を残す生きた伝説である師匠から学びながら、一つの塔の中で生きていければ幸せだと思っていたのに。追い出されるとは思いもせずに。
師匠から沢山の知識を授かりましたが、外界に出てみると、貴方が持つものは知恵と呼ぶには程遠くて。我が身の至らなさに臍を噛むばかり。人間の世界を脅かす魔物に対峙した際の戦い方も、幻獣に出会ったときに振る舞い方も分かりません。そして同様の年頃でありながら戦斧を振り敵を撃滅する少女に出会ったときの対応も。
でも悲しいばかりではないのです。暇がないのとは真逆に、出会う人達は危機においても笑っているような猛者ばかりで。貴方は、戸惑い呆れるというか、笑って誤魔化す他になくなるというか。そんな馬鹿馬鹿しい振る舞いに自分の心が助けられていることに気づいたりして。
世界は、広くて、深くて、とてつもなく深くて。人類と魔物の歴史。双方を生んだ神の歴史。そして貴方が目指した魔術師が行使する力の源泉は神が残したもの。魔術を学ぶとは神から繋がる歴史を学ぶこと。そして人間の知恵によって使い方を広げていくこと。
追い出されたとは言え、お師匠様が貴方を選んだのは理由があったのでしょう。自分で謙遜しても、周囲からは知恵があると見られ、師匠と呼ばれることも。たしかに貴方は自ら考えて進める人間です。
そんな貴方も、年頃の女の子の扱いは惑うばかりの様子ですが。
貴方は、その女の子と手を取って進めますか? その横に幻獣を従えて。
そう問われて、貴方は現代に生きる一介の読者に過ぎないと気づきます。ここまで語られたのは、ただのお話。紙の本ではなく、ネットの Web ページに記述された一つの小説。
冒険、それも生きて帰れるか分からない真の冒険に出たくはありませんか?
我が身を現代に置きつつ、心を物語の世界に飛ばして。
ページを開けば、とは申しません。リンクをタップかクリックすれば、冒険が始まります。
これは、15歳の少年フラムが年上の女性を追いかけて成長していく物語です。
1人目の女性はヒロインのフェレシーラ。
亜麻色の髪の華麗な姫騎士です。
冒頭で出会った時にフラムは15歳で、フェレシーラは17歳でした。
なんかもう、全然かないません。
でもフラムはイジケることなく、彼女の隣に立てる男になるべく努力し続けるんです。
この主人公フラムの健気さと前向きさが、この作品の一番の魅力だと思います。
もちろんフェレシーラも年上という立場に驕ることなく、努力を続けるステキなヒロインですよ!
そして、年上の女性はもう1人いるんですね。
フラムの師匠で養い親でもあったマルゼス。
こちらは開始早々に行方不明になってしまいます。
世界に闇がありますが、2人と1匹の旅路は前向きで、旅の途中で出会う人々を明るく照らして行きます。
あなたも旅の同行者になりませんか?
事情があって、碌に人に会うこともない環境から放り出された少年、フラム。
自分に何ができるのかも分からない状態で、戦槌を振り回す鎧の美少女、フェレシーラと出会い、旅を始める。
だんだんと分かってくる、フラムの特殊性。
独自の魔法設定「アトマ」は分かりやすく、世界観も理解しやすいです。
そしてそれが大いに活かされています。
心理描写、戦闘描写もすごいです(語彙……)
現在途中までしか読んでいないのですが、愉快な脳筋集団も出てきて面白いところです。
突っ込みどころ満載のイケメンとか。
個性的なキャラが、潰し合わずに生き生きとしていて、読みやすいです。
完結まで頑張ってください!!