前日譚から丁寧に描かれる世界観の構築力が素晴らしい。
「煌炎の魔女」マルゼスに育てられた少年フラムが破門されて旅立つ、という王道的な導入ながら、魔術体系や政治情勢の設定が非常に練られています。特に「アトマ」という魔法システムや聖伐教団の階級制度など、細部まで作り込まれた世界観に引き込まれます。
文章力も高く、キャラクターの心情描写が丁寧。フェレシーラとの出会いから村での交渉まで、緊張感のある展開が続いて飽きません。フラムが師匠の威光を借りて村長を説得するシーンは、少年の必死さと狡猾さが両立していて印象的。
長編の序盤ということで今後の展開が非常に楽しみ。本格派ファンタジー好きには間違いなく刺さる作品です!
主人公は稀代の魔術師である『煌炎の魔女』と呼ばれる師匠と共に暮らしていたのですが、魔術が使えるようにならず破門されてしまいます。
彼は外をまるで知らず、ここから彼が世界を知る冒険の旅が始まります。
そして、彼が出会った相棒の少女はというと、颯爽と馬を駆る美少女――なんですけど、すんごい勢いで殴り掛かられるという衝撃的な出会いになりました。
美少女の武器って、レイピアとかロッドとか?
――いいえ、そんなものではありません。
(※正解は本文でお確かめください。)
一生懸命な彼らは読んでいて応援したくなります。
設定もしっかりしていて危なげなく、爽やかなハイファンタジーです。
男女問わず幅広い読者に刺さる作品ではないでしょうか。
ページをめくった瞬間、文章の美しさに引き込まれました。
情景は鮮やかに、感情は繊細。作者の筆致は、まるで絵画のように物語を描いています。
術法的不能というハンデを抱えながら、それでも前へ進もうとするフラムの姿は、読む者の胸を熱くします。
フェレシーラとの出会いは、ただの「旅の始まり」ではなく、心に何かを芽生えさせる瞬間として丁寧に描かれ、二人が歩み出す道のりに自然と感情が重なっていきます。
この物語は、派手な戦いよりも、登場人物の内面や関係性の変化を大切にしていて、読み進めるごとに心が温かくなるような余韻が残ります。
しかも、その柔らかな雰囲気の中に、次第に広がっていく世界の謎とスケール感が感じられ、続きを求める気持ちが抑えられません。
すいませんごめんなさいSorry……。これ自分に言ってます。
Boy meat Girlの王道ファンタジー。なおかつ男主人公で主人公視点。
主人公とヒロインと一匹だから入りやすい。
何しろ僕がウンザリしている
(全部とは言わない念の為)転生&チート&ざまぁなし。
……『面白いんかこれ? 読み応えあるん?』
こんな気分で喰わず嫌いを今までしてました。
まだ前半も前半ですが今の処、印象深い登場人物により一点突破な
『尖り』は余り出て来ない。
ですが作品全体でその『尖り』を書き上げようと
してるのが伝わってきます(どっかの誰かさんとは大違い……)
読みやすさだけだと『フーン』でスルーしちゃいがちです自分は。
だけども面白いし、台詞の多いラノベの域を良い意味で貫いてます。
このままコミカライズの原作に回せる書き方。
外連味こってりな僕には今んとこ真似出来ない面白味。
お薦めです。
師匠から破門され途方に暮れる主人公と、出会ってまもない彼に戦槌を向けるヒロイン。
誤解からはじまった2人が、利害の一致でパートナーとして組む——
互いに距離を測りながら歩く道のりの中で、彼らは少しずつ、心を寄せていく。
瑞々しい2人の関係性と、テンポのよい掛け合いが魅力。
序盤は魔法を使えないと思われた主人公の、今後の成長も期待できます!
転生もチートもハーレムもないけれど、
「大切な誰かと出会い、少しずつ関係を育てていくことの尊さ」に触れたい人に、強くおすすめしたい一作です。
RPGテイ◯ズ オブ シリーズがお好きな方に、とくにヒットすると思われます!
キミサガ、と言えばこの作品!
『君を探して 白羽根の聖女と封じの炎』ですねっ。
主人公フラムくん(十五歳)は、偉大な魔女マルゼスさんに破門されてしまいます。
どうして破門されてしまったのか。
それは、魔術が使えないから。
ああ、魔女に師事していて魔術が使えないなんて、そりゃ破門ですよね。
でも、フラムくんの体はアトマであふれているんです。
いわゆる、魔力であふれているんですよね。
ただ、それがどうしてだか魔術として発動できないだけ。
その状態を指摘してくれたのが、神殿従士フェレシーラさん。
フラムくんとフェレシーラさんの出会いは、命が危険なやりとりをするほどの厳しいものでしたが、やがてお互いの状況を理解し、共に旅をすることになります。
自分自身と、世界の謎を解明してゆく旅に出るのです。
ファンタジーの王道をいくこの作品。
ファンタジー好きには見逃せませんね!
基本的なあらすじなどは、既に他の方々のレビューにて紹介されているので、今更自分が語るまでもないと思い省略。一個人の感想ではあるが、本作の魅力について可能な限り語ってみたい。
薄っぺらいテンプレ系とは異なり、本作はトールキンの指輪物語のように世界観がよく練られているタイプのファンタジーだ。物語の基盤となる世界観がしっかりと考えられているので、安直にテンプレをそのまま書いて数行で矛盾したり、といった事案がなく安定している。
アトマ、術法といった独自の用語もあるが、過不足なく説明されているので世界観を破壊することなく見事な調和が保たれている。
展開としても主人公が少しずつ成長してゆく王道タイプで、最初からとんでもなく強いわけではない。それ故に、感情移入もしやすいのではないかと感じる。
ファンタジーとは斯くあるべし、といったお手本のような本作。是非ともご一読頂き、本作の内包する深い世界観を直に感じて頂きたい。
まず第一に、こちらの作品、描写やら地の文やらが繊細なので私みたいなバカでもすぐに理解できます。またエピソードごとの文字数も程よいので通勤や通学の間に読むといいでしょう。
そしてストーリーや世界観ももちろん抜群です。あと少し内容とは逸れますがフラムとフェレシーラの関係が何ともたまりません。(語彙なくてごめんなさい)……で、ストーリーと世界観に戻りまして。一言で言うと、超王道な物語なんです。でもそれがいい!ネタバレになるとアレなんでぼやかしますが、まさに壮大そのものです。世界観も素晴らしいもので、旅行とかしてみたくなります。
総じて「マニアックなラノベはもう飽きたけど王道の面白いやつ読みたい!」と思っている方に強くおすすめします。そして最後にフェレシーラとフラムが尊いです。
フラムくんは偉大な魔女、マルゼスさんの所を破門になりました。
15才(?)です。お母さんのように慕っていたマルゼスさんからの突然の破門宣告。飄々としているように見えますが、その出来事は彼の心に深い傷となって残っていたのでした。
ヒロイン、神殿従士フェレシーラちゃんが、フラムくんの言えなかった気持ちを代弁するシーン、素敵でした。
あまりにも辛いと、感情が鈍磨することありますよね。
我慢していた感情を発露させるフラムくん良かったです。
アトマ溢れる彼が何故「捨てられた」のか。
謎は深まります。(前日譚を読むと、だいたい検討がついてしまうので、後で読むのをおすすめします)
これから続きを読むのが楽しみです。