まるで一緒のチームみたいだよ。さあ、走ろう。シュートしよう。
凛と奏歩は火と油な関係のチームメイト。二人揃うと炎上してしまう。だけどバスケはチームワーク。嫌がおうでも顔を突き合わせ、パスを回し、シュートを決めなければ終わらない。村上先生は奏歩を贔屓気味でそれも凛の酌にさわる。ごちゃまぜな素人チームが、地区大会を勝ち上がり県大会に優勝するまでの苦難を描いたバスケサクセスストーリー。
最初の試合はボロボロで、二回戦にして圧倒的な差をつけられる。空中戦にもついていけない。奏歩のドリブルのみが通用するが、当の奏歩はチームワーク無視。凛はイライラするばかり。こんなんじゃ走り損でしかない。凛はなんとか点数を入れる案を考える。凛の奇襲が決まったとき凛はバスケの楽しさを味わい知らずのうちに少しずつ虜になっていく。
キャラクターはみな事情を抱え、時に辞めたいと泣きつきながらそれぞれのポジションを死守するまでに成長していく。凛、奏歩、雄、信子、麻帆、るみ、そして村上の誰が抜けても始まらない。バスケってきつい。けどどうしようもなく楽しくて病みつき! そんな青春小説がここに始まる。