概要
いいか、悪いのは俺じゃない。悪いのはこの、スクールカーストなんだ。
スクールカースト最底辺を自負する根暗男子、木下幸太郎は、ある日、地味だけど可愛い美術部員、峰岡沙雪に出会う――彼女は、謎と推理をこよなく愛する天才安楽椅子探偵だった! ボーイミーツガール×日常の謎×青春ラブコメ、開幕。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!小さな世界の名探偵
一読して「すでに書籍化されている作品なのかな?」と思ったほど完成度が高かったです。
スクールカーストが支配する、公立中学校という狭く閉じられた世界。そこで巻き起こる大小さまざまな事件を木下幸太郎と峰岡沙雪の二人の生徒が解決するお話です。
理路整然としたスマートな推理は爽快ですし、本作の探偵役でありヒロインの峰岡さんの完璧清楚美人っぷりは最高です。そしてなにより、本作の主人公で、ひねくれたスクールカースト最下層の木下くんが時折毒づく、スクールカーストやその他の理不尽な学校教育制度へ怨念の籠った指摘がクセになります。
ここまで書くと、なんだかかなり尖った小説にも思えますが、謎を解きながら同じ学…続きを読む - ★★ Very Good!!あらすじから期待されるものそのままな青春ミステリ
(第1部第5話時点でのレビューです。作中では各話ごとのちょっとしたミステリ要素とは別に第1部を通してメインとなりそうな事件が現在進行形で扱われています)
スクールカースト最底辺を自称する主人公と、カーストの外に生きていそうなヒロインによる、日常の謎風味の青春ミステリです。各話ごとにおおよそ独立したミステリ要素が登場しますが、話はつながっており、連作短編集というより長編としての趣が強いです。
主人公によるスクールカーストに絡めた自虐や愚痴といった鬱屈語りが随所に出てきますが、基本的にはエッセンス程度で主題ではなく(もしかしたら今後テーマ的に回収されるかも?)、ライトな読み口の青春ミステリと…続きを読む