第16話 わからないなら聞いてみよう
ジャンヌダルク生誕の地・ドンレミを離れ、再びTGVに乗り込んだ。次の目的地はスイスのローザンヌ。ヌフシャトーからディジョンまで南下し、そこでスイス行きの国際特急列車に乗り換える。14時過ぎに出発して19時前には到着するのだから、随分と簡単に国を越えられるものだ。
ホテルに荷物を置くついでに夕食におすすめのレストランを聞く。簡単な地図とおすすめメニューを書いたメモをもらってさっそくその店に向かったのだが、残念ながら言われたメニューは品切れ。おまけにメニューはドイツ語しかないので全く理解もできない。仕方なくウェイターが勧めてくれたものを頼んでみたが、これも大変おいしいものだったので、結果オーライだ。
さて、ここまでは新しい街に到着した時のよくある流れだが、今回は確認しておかなくてはならないことがある。明日のナージャに「レマン園」というレマン湖の湖畔にある孤児院が登場しており、そこに行くのがこの街に来た目的なのだが、その舞台となった場所が事前調査の段階でわかっていないのだ。これがわからないことには明日の計画が立てられない。現地のことは現地の人に聞いてみるのがよいだろうと、ホテルのチェックイン客が途切れたタイミングを見計らってフロントの女性に明日のナージャの映像を見てもらう。この場所を探しているのだがこの辺りにないだろうかと尋ねると「これはここ(ローザンヌ)じゃなくてモントルーにあるシオン城だね。きれいなところだから行ってみるといいわよ」と拍子抜けするほどあっさり解決してしまった。女性にお礼を伝えて部屋に戻り、明日はせっかくローザンヌに来たのだからオリンピック博物館を見てからモントルーに行くことにしようと決めて、この日はベッドに潜り込んだ。
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