　コモ湖周辺の観光地を巡るには船が基本の移動手段となる。一言で船と言っても、船の種類や停車する船着き場の数で目的地までの到達時間は大きく変わる。また、料金体系も複数あるようだったが、今回はどう動くか決めていなかったので、一日乗車券を購入して好きなように移動することにした。

　既に説明した通り、コモ湖での目的地であるホテル・ビラデステの中には入ることができないので、今回は湖の中ほどにあるベラッジオまでコモ湖の風景を楽しみながら行ってみることにした。しかし、ここで油断していたのが、いくら避暑地とはいえ真夏の日差しは容赦なく、デッキでのんびりしていたら小一時間で完全に日焼けしてしまった。心地よい風と水辺の涼しさに騙されてはいけないと反省する一日だった。

　とはいえ、ここで浴びた日差しなどグラナダやエジプトの照りつける灼熱の日差し浴びた日光に比べたら心地よいそよ風程度だったことを知るのは、また後日のことである。