第9話 思ったより小柄(2)
大英博物館に続き、ロンドンで行きたかった場所の2番手が大英図書館。テレビアニメ化もされた小説「R.O.D」で読子リードマンたちの本拠地がある場所だ。この建物の地下に彼女たちの秘密基地があるのだなと想像するだけで心が躍った。
さて、そんな秘密基地を地下に隠している大英図書館は名前の通り図書館。多くの学生たちが勉強している様子は日本で見かける光景とそれほど大きな違いはない。しかし、ひとたび展示スペースに足を踏み入れると、その印象は一変する。シェークスピア直筆の原稿や、ジョン・レノンの楽譜、レオナルドダヴィンチの手紙などなど、教科書でしか見たことがないようなものの本物が所狭しと飾ってあるのだ。さらに、ヨーロッパ各地のマグナカルタの原本や写本が大量に置いてあったりするのだから、「これが大英帝国か…」と唸らずにはいられない。
それらの展示に度肝を抜かれながら展示室を出て図書館内を散策していると、静かなエレベーターホールに何やらタイプライターのような機械が置いてあることに気がついた。これは何だろうと近づいて展示プレートを見ると、「エニグマです」と書かれているではないか。そう、あの暗号のエニグマが人通りも少ない場所にひっそりと置かれているのだ。そんな場所にあることにまず驚いた後で、エニグマってこんなに小さいの!?ともう一段驚かされたのだった。
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