時扉

1995年1月17日。かつてない大地震が神戸の街を襲った。 震災で家族を失った常木藍花は、避難先である男に出会う。 ※「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコン…

その年初めて雪の降った日、公園の東屋でクラスメートの冬野雪花が本を読んでいた。 なんとなく気になった橘は、冬野に近づいていき―― これはある冬の、二人の静かな交流を描いた話。 …

※本作品は現ファンとスペキュレイティブ・フィクションの混じったものとなります。 人口百人にも満たない小さな村で過ごす亜人種の女性、紫蘭。たった一人の大切な家族である病弱な娘と…

冬野つぐみ。 人と接するのが苦手ながら優れた観察力を持つ女子大生。 彼女が住む町では、人が黒い水を残して消えてしまう連続行方不明事件が起こっていた。 物騒な事件ではある…

祝われし地・レーフ。 彼の地は、八度目の世界が拓かれた。 レーフにたゆたう眞素（マソ）を捕らえ構築し、果たす奇跡の顕現は、眞力（マリョク）へと展開させる術。 レーフを席巻する文…

五歳のときに生贄として川にささげられた少女アカルは、古の巫女によって水底から助けられ、岩の里で十五歳までを過ごす。 神の声は聞けても、巫女としては未熟なアカルに、老巫女は隣国の姫…

《ケモノ》と呼ばれる、人食いの怪物が跋扈する時代。 対抗手段は作られた存在である《巫女》と《槍持ち》だけだった。高価な巫女は感情を与えられず、護衛役の槍持ちは使い捨てのように命を…

【第十二章完結】 　将棋を知らなくても、楽しめます。 　将棋を知っていれば、もっと楽しめます。 　でも、一番楽しめるのは、今から将棋を始めるあなたです。 　Written by…

私は、捨て子である。 本当の両親の顔は知らない。 そんなわけで私の夢は高給取りになって、拾って育ててくれた家族に恩返しすること。自力で身を立てることが私の目標。 ただ淡々と夢の…

//書籍第5巻　電撃の新文芸より発売中！ // 男爵家の長男、ロルフは、知勇ともに大いに優れた少年だった。その将来を疑う者はおらず、婚約者のエミリーや妹のフェリシアからも慕われて…

★マンガUP！様にてコミカライズ連載中！ ★コミックス１巻発売中！ 全身包帯に身を包み、【包帯公爵】の異名を持つベスキュレー公爵アルフレッド。 他人と関わることを避け、領地に引…

爆音が轟き、毒の空気が漂う。王立学士院付属学校アカデメイア、そこはあらゆる分野の最高峰たる学術機関にして、魔窟──。

冬の公園で、彼女は「私も月に行きたいです。何もかも捨てて……」と白い息とともにこぼした。

大変革。 それは、地球と異世界が接触した日を指す言葉。 大変革により異世界から魔力が地球に流入し、さまざまな障害により通信網は遮断され、コンピュータの類もほとんど使えなくなる。 …

　１０年前、猟奇殺人が起きた街。 　過去からオマージュを受けた狂気が、過去を追う少女とウサギに牙を向ける！ 　下書き共有ギミック搭載、ホラー風味のSFダークファンタジー・ミステリ…

日本戦国屈指の強心臓、異常性格、冷酷無比、唯我独尊の権化である戸次鑑連の極悪非道な後半生を、身近な人たちの視線及び苦労を通して快哉する……本作品の目的です。いかなる経緯によって悪…

善い人であろうとする人生ってなんでしょう？ 善い人生ってなんでしょう？

「自分が普段できないことを分身にやってもらおう」という主旨の企画――ドッペルゲンガー製造計画。 　ドッペルゲンガーは、見た目は全く同じ。しかし、性格は正反対に設定されている。 …

「茅原のどこまでも続く美しい原野」「林野の入り混じる、自然と生活が共存する土地」として古来より多くの人々に愛され、数多の芸術的作品を育んできた土地、武蔵野。 時代を重ね、そのほと…

ある夏の日、少年が空を見上げていると突然ソレが少年の顔めがけて落ちてきた。 見えてはいけないソレは、人間の姿を装った、妖怪、あやかしの類。 得体の知れない恐怖に動けなくなった少年…

年上でクールな美少女が見せるこんな顔は、とてつもなく可愛いのだと気づかされた。

このお話は、至らぬところの多いお話になってしまいました。やっぱり、小説って、良い方へ進んでいかないとかけないですね。それでも良いよって方、読んで見てください。

＜あらすじ＞ 高校生にしてホームレスとなった少女・朽木明日葉は、当たり屋をしながら暮らしていた。 ある日、当たり屋をしている途中で、ひとりのホームレスからその行為を止められる。…

　他人が、“自分の事をどう思っているのか”が聞こえるヘッドホン。そんなヘッドホンを着けた高校生の菊田。彼は、人からの「声」が聞こえるが故の苦悩があった。 　この作品は、「小説家…

少し前に、息抜きで書いたお話です。 あの時、私にこんな質問をした子は、今幸せそうに生きています。

主人公→皐月（サツキ） 彼女→夏菜子

未来に希望が持てない主人公が訪れたのは、小さな花屋。 そこである1人の女性と出会う‼︎

東京に溶けていく僕を救ってくれた彼女。

彼は自らの憧れが鋭い凶器であると知った。 自分の心をすり減らす日常に疲れ、遠く旅立つことを決意する。 そんなとき、彼女は「本当に月の裏側へ行ってしまうのか」と確認する。 彼女は…

とある男子高校生の夏休み。 部活をする一方で、進路を決めかねていた。 そんなある日、彼女に出会う……。

長月一さんのお誕生日用に書きました。いやそれだけ。 一さんとは、著者名の感じが似てるな、と思ったら、お互い「誕生日」から決めたなんて経緯も同じなんかい、と。これが縁って奴なんです…

どこかの世界のどこかの国（英語圏）の、おそらく我々の現実世界でもありうるお話。 長く続いた内戦で国は疲弊していた。 現在も首都では反政府組織がテロを繰り返している。 首都の憲兵…

　両親を事故で亡くした兄弟が、手を取り合い健気に生きる様を描いた、涙なしには読めない純文学……のはずが、どこをどう間違えたのか、予想外な物語になってしまいました。 後から…

主に本州に住む人たちがまず口を揃えて「遠い」という宮崎県。 それでも飛行機では比較的利便性の高い場所なのです。 私が大好きで定期的に足を運ぶ宮崎県の中でも、日南海岸のドライブロー…

魔法の杖についてる宝石部分を削る仕事をしている人のお話です。

えっ？　あっしが紹介するんですかい？ いやいや、ちょっくら待っておくんなせい。あっしはあくまでも黒子でやんす。 そんな人サマの前にシャシャリ出るなんぞ、柄じゃあありやせんぜ。 だ…

般若湯、万病原、百薬の長、きちがい水、甘露……、様々な名で呼ばれる魔法の液体。アルコール飲料。一度ハマれば抜け出すのは底なし沼より難しい。たとえ命がかかっていたとしても……

頼子。私の親友、頼子。世界のすべてを憎んで、でもどうすることも出来なくて。私たち二人で、いつも遠いところに行っていた。けれど、ある時そんな日々に転機が現れて――。

　クソのように積みあがったクソのような残業を終えて深夜０時過ぎにやっと自宅に帰ったら部屋からあらかた家財道具が消えていて、ついでに婚約者も消えていた。 　思えば何事につけ、ちゃん…

主人公である薔薇美が、あの映画を観賞する物語でございます。 もうご覧になられたかたも多いでしょう。 おこがましゅうございますけど、わたくしも表現者のひとりとしてリスペクトしてみま…

笑うとホントに草が生えるようになったお話。 カクヨム甲子園ショートストーリー部門にて、読売新聞社賞をいただきました。

私は琥珀を買わなかった。琥珀どころか、化粧品も、伝統工芸品も買わなかった。

――地上にしかいられない。空を見ても、何も見えない。ビルからジャンプすることでしか、どこか行ける気がしない。そういう、子供じみた感傷なんだ。

思うに人は、他者との関係性の中で生きている。だから肉体的な死の後に、他者に認識されることで、初めてその死は承認される。初めて死者は確認される。認識されない死は死ではない。認知され…

春告げ鳥の中で最も美しいさえずりを持つと言われているウタツグミ。 その美しい歌声は恋心を芽生えさせるとも。 ウタツグミの意味を持つ名をつけられたメイヴィス、でも彼女の心と体はち…

ぺったんぺったん。お餅をつく音が、月に響きます。 お餅が大好きな月のウサギ、ウサ吉くんとウサ美ちゃんは、地球のお餅が美味しいと言う噂を聞きます。 月のお餅が、宇宙一美味しいんじ…

幽霊は死んだからと言って完全に消えてしまうわけではありません。 人間が死んで死体を残すように、幽霊も死体を残すのです。

ぼくはいま、ギロチンにかけられようとしていた。ぼくの好きな、ぼくの幼なじみの、ぼくの殺した独裁者の娘の手によって。そしてギロチンの刃の下で、ぼくは彼女に恋を打ち明けた。