ドッペルゲンガー製造計画

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54

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★★★ Excellent!!!

ドッペルゲンガー。
自己像幻視とも呼ばれる超常現象の一つ。
自身のドッペルゲンガーをみたものは死ぬといわれているそうです。
とても有名なお話ですよね、ご存知でしょうか。
はいはい、聞いたことありますよそんな話。
でも、そんなものは怪談やSFの中でしか成立しない虚構でしょう?

と思われたあなた。

その考えはもしかしたら、思い込まされたものかもしれませんよ。

とても身近な家族によって。
あるいは一般市民には知り得ない存在によって。
もしくは誰もがよく知る大きな大きな組織によって


いえ、もしかしたら、あなたにとって最愛の人の手によって。


無い記憶を、思い出すことは、不可能だと思いませんか?
そうですつまり、あなたが今考えていることが、あなたの考えであることの証明はできないということなんです。


あなたは、本当の、あなたですか?


この問いの意味が、この物語を読むことで分かると思いますよ。
夏目漱石の脳が東京大学に保存されているのだってそうですよ。
気持ちが分かると思いますよきっと。


良いものって、とっておきたいじゃないですか。

★★★ Excellent!!!

普通の大学生のカズマがひょんなことからドッペルゲンガーをお試しすることから始まります。

本人とドッペルゲンガーは『性格が逆になる』という謎がひとつ。

それから徐々にこの計画の全貌が明らかになっていきます。その真実を知る度、優しい気持ちになることも、悲しい気持ちになることも、戦慄することも、多々あると思います。私はそれが楽しかったです(*'▽'*)

この小説には様々なキャラクターの思い、葛藤を描かれています。

空き時間に読みやすい文章です。是非読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

 
 この作品、一話一話の文字数が適度なので、毎日少しずつ、空いてる時間に読む事ができます。
 ですが、完結済み、であるので一気読みするのもまた良し!
 それほどのボリューム感と「感情移入」できる作品です。

 序盤では「へえ〜?」
 中盤では「うひ〜!」
 終盤では「うおおお!!」

 そして、真の終盤。
 事件の後、この物語はどういったモノなのか、どういうことを伝えたかったのか、何故「ドッペルゲンガー」という題材を選んだのか。
 それを知ることができるし、識ることもできる。

 現代ファンタジーとは、空想の産物を現実に持ってくる、という意味合いではローファンタジーに分類できるのかも知れません。

 しかし、この作品に出てくる空想の産物は、本当に空想なのか。
 僕は限りなく現実だと思っています。

 サイエンスフィクションとしてもそうですね。
 擬似科学とは未来に於いて、実際の科学にもなり得ると僕は考えます。

 僕は感謝します。
 葛様と、葛様の作品に出会えたことに。

 そして、この作品を見つけてくれた、アナタにも。