ドッペルゲンガー。
自己像幻視とも呼ばれる超常現象の一つ。
自身のドッペルゲンガーをみたものは死ぬといわれているそうです。
とても有名なお話ですよね、ご存知でしょうか。
はいはい、聞いたことありますよそんな話。
でも、そんなものは怪談やSFの中でしか成立しない虚構でしょう?
と思われたあなた。
その考えはもしかしたら、思い込まされたものかもしれませんよ。
とても身近な家族によって。
あるいは一般市民には知り得ない存在によって。
もしくは誰もがよく知る大きな大きな組織によって
いえ、もしかしたら、あなたにとって最愛の人の手によって。
無い記憶を、思い出すことは、不可能だと思いませんか?
そうですつまり、あなたが今考えていることが、あなたの考えであることの証明はできないということなんです。
あなたは、本当の、あなたですか?
この問いの意味が、この物語を読むことで分かると思いますよ。
夏目漱石の脳が東京大学に保存されているのだってそうですよ。
気持ちが分かると思いますよきっと。
良いものって、とっておきたいじゃないですか。
この作品、一話一話の文字数が適度なので、毎日少しずつ、空いてる時間に読む事ができます。
ですが、完結済み、であるので一気読みするのもまた良し!
それほどのボリューム感と「感情移入」できる作品です。
序盤では「へえ〜?」
中盤では「うひ〜!」
終盤では「うおおお!!」
そして、真の終盤。
事件の後、この物語はどういったモノなのか、どういうことを伝えたかったのか、何故「ドッペルゲンガー」という題材を選んだのか。
それを知ることができるし、識ることもできる。
現代ファンタジーとは、空想の産物を現実に持ってくる、という意味合いではローファンタジーに分類できるのかも知れません。
しかし、この作品に出てくる空想の産物は、本当に空想なのか。
僕は限りなく現実だと思っています。
サイエンスフィクションとしてもそうですね。
擬似科学とは未来に於いて、実際の科学にもなり得ると僕は考えます。
僕は感謝します。
葛様と、葛様の作品に出会えたことに。
そして、この作品を見つけてくれた、アナタにも。