Mondyon Nohant 紋屋ノアン

とぼけたキャラクター（猫とカラス）が会話する何気ない風景の中に、社会批判や人間観察、崇高な哲学が漂っている。チャールズ・M・シュルツの『ピーナッツ』（スヌーピーとゆかいな仲間たち）…続きを読む

畳みかけるような語り口で次々と披露される推理。
最後の一行が衝撃的だったよ、コナン君。

すべての人には人を幸せにしようとする本能があり、 人を幸せにする才能がある… この物語に登場する天使はそのことに気づかせてくれる。 人の想いが往き交う場所には、本当に天使がいるかも…続きを読む

「…必勝法」といった本を買う前に読んでおくとよい小説です。
姉弟の人物描写が素敵です。

アクション映画やアクション小説が大好きで、多くの名作と呼ばれる作品を観たり読んだりしてきましたが、読んでいてこれほど楽しい作品は初めてでした。 梅しばさんの作品はいずれ映画化かアニ…続きを読む

おそらく小説。詩かもしれない。もしかしたらエッセイ？ “ジャンル”を脱した文学、いや表現、いや表象の巧みな羅列… 見栄をハってカッコいいれびゅーを書こうかと思ったのですが、無理でし…続きを読む

　設定もプロットも台詞もキャラクターも全てがとても洒落ていて、奇抜でありながら古典的名作のような雰囲気をも湛えたミステリーです。 　最終話の三行で「やられた！」と思わず呟いてしまい…続きを読む

人間味に溢れた軽快な文章が作者様のやさしく陽気な性格を感じさせてくれます。 スタン・ハンセンの“ウィ―――――”のように（僕も何回かやったことがあります）人を元気にしてくれるエッセ…続きを読む

　光を放ちながら街の夜空におびただしく浮かぶクラゲが「あこがれのように切ない標本であるわけ」を知りたくて何度も読みました。 研究室の標本とクラゲの幻影の中での父と母への同様の呼びか…続きを読む

在り来たりな青春ドラマではありません。
最後まで読むとわかります。
人生ドラマと言うべきか…
こんな芸当は小説でしかできないかも。

ネタバレになります。先に小説をお読みください。 物語の終盤まで、まるで空気のように自らの存在を主張しない登場人物がいる。 姉を主人公に据え彼女の（主に妹に対する）心情を描き出すこと…続きを読む

　身につまされる思いが強すぎて、5月には拝読していたのですが、なかなかレビューを書けませんでした。 　どこかに間違いが潜んでいる気がする…ドキッとしました。モノ書きなら誰もが抱く不…続きを読む

　おすすめレビューなので本末転倒ですが、このレビューはネタバレ必至ですので、先ず小説をお読み下さい。 　一字一句すべてが謎だと思って読む…それが、D・Ghost works文学に対…続きを読む

絵本を眺めているような楽しさがあります。 詩の本質は「自由」かな、と思いました。 ［今夜の月が赤いわけ］、［すい星のドレスがきれいなわけ］が特に楽しいです。 同じくTales Co…続きを読む

ネタバレになりますので、このレビューは小説をお読みになった後にお読み下さい。 この小説はホラーを装って恋愛や友情や家族をさりげなく描いた青春ドラマです。 D・Ghost wo…続きを読む

　時と風景への愛おしさ、そして人への慕わしさを軸に、主人公の（或いは作家自身の）心象が「美しい風の音」のように描かれています。 　情景描写、特に冒頭の（風の音で目覚めた主人公が風景…続きを読む

才気あふれる軽妙な語り口。魅力的な個性の登場人物。舌を巻くほどの絶妙なストーリーテーリング… この作品は、青春、お笑い、エロ、ホラー、ミステリー、アクション、etc…を適量に含んだ…続きを読む

映画「ディープインパクト」（1998年,スピルバーグ製作総指揮,ミミ・レダー監督）を思い出しました。隕石モノのパニック映画ですが、ハリウッド映画の主要テーマである「家族の絆」を描い…続きを読む

誰かを楽しませるためのうそをついてみたいと 多少後ろめたさを感じながら私も思う。 たぶん多くの物書きがもつであろうそんな想いを、 作者は物語にさりげなく忍ばせる。 降りつづく雪のよ…続きを読む

美しい夢を見ていたような読後感がある。 画家は時として不気味さや残酷さを「美」として描くが、 作者も不可思議な設定とストーリーを用い、「美」の実験をしようとしたのではないか。 マリ…続きを読む

作者様の理不尽な経験をベースにしたノンフィクションらしいので、申し訳ないとは思ったのですが、捧腹絶倒でした。すみません。 昔勤め人だった私にも「あるある」のエピソードばかりです。 …続きを読む

寺尾勇（美学者）を彷彿とさせる秀逸な文章で、文明を支える「知」の本質とその儚さが綴られていく。 作者は我々に問いかける。パンドラの箱が象徴するものは箱の底に残ったものの価値ではなく…続きを読む

広辞苑と新漢和辞典（大修館書店）を最初の五行で放り投げ、 五行も読んだので悔しいから１話くらい読んでから挫折しよう…と読み続けたのですが、 気がついたら短編二編、完読していました。…続きを読む

人は独りでは生きていけない。 だから人はみな、自分がかかわった人たちの人生を想いながら生きつづける。 だから人はみな、誰かの人生の影にとらわれながら生きている。“私も”そう思う。 …続きを読む

あかいかわ文学のベースになっているものは「やさしさ」なのかなとふと思った。 少なくとも、この才気に満ちた小説家は人間を愛してやまない人なのだろうと思う。 桜の花のように儚く彩られた…続きを読む

　キーワードに「ビートニク」とあり、ポストビートニク世代の私としては是が非でもと、拝読しました。 　何年か前に公開された映画『オンザロード』由来の強烈な先入観にとらわれながら読ん…続きを読む

　御贔屓の作家の新刊を待って開店前の書店に並ぶ読者のように、私は朝早くからネットにつなげたＰＣの前にじっと座り「まぼろし」第三話のアップロードを待っていました。（嘘です。本当は、起…続きを読む

「シュウちゃんは格好いい大人ですよ」 　心が沈んでいる時、こんなふうに励まされ、そして「告白」された経験はないだろうか。とても粋なセリフだとおもう。作者は、ヒロイン涼香のやさしさや…続きを読む

「わ～、好いなあ」 「わ～、たまらない」 　と何回溜息をついたやら。 　特に、野良ピアノ弾きたちの …いずれも皆、踊る風のようだった。（情景52　陽だまりとピアノ） 　世界一イカし…続きを読む

　何か気の利いたことでも書こうかと思いましたが、三日三晩考えても洒落た言葉のひとつも出てこないので、この素敵な物語を拝読した後の正直な感想だけ書かせていただきます。 　読後、（不覚…続きを読む