終わりまで一気に拝読しました。作者と登場人物とが掛け合いで歌い、読者が合いの手をいれるような楽しい物語です。 まだ生まれていない息子との人生のシミュレーションを通して、ささやかな幸せへの肯定を見事に謳いあげた秀作です。
様々な年齢の姿で現れる、まだ見ぬ息子ケンジ。彼は一体何者なのか?最後には思わず納得という落とし所と、どこかほろ苦い真実。是非多くの人に読んで欲しい一作です。